「政治のガバナンス・マネジメントとは 〜関西「望年会」を開催〜」 | ||
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戸田代表は、「感性の共有なくして深いメッセージは伝わらない」と、ここまでの 流れを総括。違う世代の感覚や気持ちの共有を通じたコミュニケーション能力が政治 のガバナンス力の基礎であり、マネジメント能力に通じる。「縦軸=歴史軸」と「同 時代の関係=横軸」をしかととらえること、国民主権である以上、様々な生き様の違 う国民が国や社会のありようをどのように考えるかをとらえること、とくに脳を鍛え る青年期に自分の目線からわかる部分だけでなく、このような問題設定の仕方を学ぶ ようにと示唆があった。また、政治権力闘争上の問題を「理論的正しさ」一般で総括 してはならず、政治権力闘争において「人の情」をつかむことの重要性があらためて 強調された。
最後に、参加学生13名全員が発言。政治社会上の問題意識と将来の進路選択につい
て交々述べられ、長尾敬同人(民主党・大阪14区総支部長)からの、自ら捲土重来を
期す決意と青年学生への檄で中締めとした。 同人・杉原卓治 | ||
「恒例の『望年会』、大いに盛り上がる」 | ||
![]() 昨年は都議選候補として決意を述べた会員の多くが、今年は新人議員としてそれぞれ の抱負を述べた。 ![]() ![]() ![]() 柿沢都議、初鹿都議のほかにも、多くの都議がそれぞれ力強くあいさつ。(増子都 議、伊藤まさき都議、伊藤悠都議、野上都議、原田都議、吉田都議、猪爪都議、酒井 都議/順不同) ![]() この後の来賓あいさつでは、多くの方からも代表の発言にふれて、こうしたコミュニ ケーション能力の重要性が述べられた。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 読者会や囲む会を行っているグループとして、千葉と埼玉の会員があいさつ。千葉は 窪田・富里市議(同人)が、埼玉は白川・越谷市議(同人)が代表したスピーチ。ま た久喜市長選に挑戦した後上氏、越谷市長選に挑戦した島村氏(同人)からも、それ ぞれの総括が語られた。 ![]() ![]() 上田埼玉県知事、木村和歌山県知事ほかより、お祝いのメッセージをいただい た。 時間の関係で、市町村議員のみなさんにはほとんどあいさつの時間がとれず、名前の 紹介だけになってしまったが、〇七年あるいはそれぞれの「次」をめざして、いっそ うの奮闘を期待したい。また「バッジをつけない主権者」の紹介、発言もきわめて限 定されてしまったが、政策で人間関係をつくる活動をともに担うフォロワ―の役割 は、ますます重要になるし、こうした「バッジをつけない主権者」活動のなかから選 抜され、信頼されてバッジをつけるということが、本来のあり方であろう。こうした ことを根付かせるためにも、「バッジをつけない主権者」の参加をさらに増やしてい くことが課題である。 (バッジをつけない主権者活動のエースともいえる「丸さん」はじめ、何人かを紹介 し損ねてしまいました。ゴメン!) | ||
「第7回 関西・戸田代表を囲む会」 | ||
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がんばろう、日本!国民協議会・同人 杉原卓治 | ||
「京都で「囲む会」を開催」 | ||
![]() ![]() ![]() 「8月27日からの三日間は、民主党、自民党とも相当ぎりぎりのところまできていた」など、政党政治の新たなステージの中で感じたことが率直に語られ、「マニフェストをどのように国民に届けるか。今回小泉自民党がターゲットにした層をマーケティングすることが緊要」と課題が提示された。 (左から・戸田代表、福山参院議員、隠塚京都市議) ふたたび戸田代表から「『下流層』にも日本再生にかかわってもらうよう、どうアプローチするか。『上流層』には組織者・伝達者の責務が問われる。これが分権社会、コミュニティーの再生。決定的には人間力とメッセージ力であり、社会と向き合うエネルギーでは、三十代、二十代、十代に力点がすでに移っている」と提起があった。 来る10月22日には大阪で、第7回関西・戸田代表を囲む会を、尾立源幸・参議院議員をゲストスピーカーに迎え開催。堺市長選(10月2日)の総括を含め、政策=政権選択選挙の定着の中での政党政治や首長候補のありかた(課題)について議論を深める。 がんばろう、日本!国民協議会・同人 杉原卓治 | ||
「第11回 関西政経セミナーin京都」 | ||||||||||||||
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「江田同人、議員活動20周年を祝う」 | ||||||||||||||
![]() ![]() 江田さんは白井町議・市議、六期20年で昨年からは議会議長も務める。この間続けてきた無料法律相談会も20周年を迎え、白井市長はじめ周辺自治体の首長、法律相談のパートナーである法理事務所などの呼びかけで、この日の祝賀会となった。 前半では、「地方分権と市民主権 創造!北総の未来を私たちの手で」と題してパネルディスカッション。中村・白井市議、松本・印西市議、岩田・白井市議に長門同人というメンバーで、時間不足ながらも「地方議会議員」の役割について議論。(写真 右上) ![]() ![]() 戸田代表も、「来賓」として壇上に。(左から根本・野田市長、若井・前議員、構想日本・冨永氏、戸田代表) | ||||||||||||||
「前原新代表、街頭デビュー」 | ||||||||||||||
![]() (参院神奈川補選は10月23日投票。自民党は川口順子・元外相を擁立。民主党は公募で牧山ひろえ氏を公認。) | ||||||||||||||
「北神けいろう君を励ます会」 | ||||||||||||||
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「松沢知事」 | ||||||||||||||
![]() 知事就任から二年。県議会とのあつれきは今も続いているがマニフェストに基づいた総合計画を作成し、ようやく、マニフェスト実行の体制に移りつつある。 また検証についても、第三者的な検証委員会、自己評価、総合計画の進捗についての白書としっかり行われている。マニフェストは言いっぱなしではダメで、実現に責任を持たなければならないこと、そのためには毎年、進捗状況を公開しなければならないこと、そういう重い責任を負うのだと、強調された。 検証がしっかり行われることで、マニフェストサイクルはさらに前へ一歩進むことになる。 | ||||||||||||||
「第9回埼玉・戸田代表を囲む会」 | ||||||||||||||
![]() ゲストスピーカーには、7月24日の投票からの疲れを見せずに二期目の当選を果した木下博信・草加市長と、同じく3日投票で二期目を勝ち取った花輪智史・民主党都議会議員の二人が講演した。 松沢神奈川県知事を始めとして4年前から始まったローカルマニフュスト運動の推進者である木下市長からは、埼玉における社会的検証に耐えうる典型的シティマネージャーとしての型が実感された。それは決定は主権者が行ない、役所は決まったことを合理的に執行する、市長は合理判断で税金の集め方、使い方を情に流されず執行するというものである。 また地方選挙では初めて民主党として提起した「東京マニフェスト」を選挙活動の中心軸に置き、政党の規律化や市民への伝達、合意形成というマネージメント能力をいかに発揮したのか、花輪都議から問題提起を受けた。 それぞれローカルマニフェストを街頭演説や集会で、情感を込めて訴えたことに、市民は反応を示しており(木下市長は今回は街頭演説を積極的にこなた。市議時代から4回の選挙を経験したが、熱心に耳を傾ける市民や始めて拍手を受けた)、低投票率が予想されていたにもかかわらず都議会選挙も草加市長選挙も前回より底上げされている。一昨年の衆議院選挙(マニフェスト選挙)から首長選挙や地方議員選挙でも政党・政策本位の選挙戦への転換が始まっている。 8月の久喜市長選挙に立候補予定の後上民子(ごがみ・たみこ)前久喜市議が開会あいさつ。花輪都議からは「東京マニフェスト」作成の過程と責任者に触れ、「業界や団体や特定地域の代表としての地方議員やその支援組織の要求をそのまま受けとってしまってはマニフュエストは作成できない。一切の既得権に妥協せず、枠組みができるまでは少数者で決定する必要がある」と報告した。また石原都政への業績評価の視点から、「石原知事は政官業への切り込みが弱く、浜渦元副知事を東京都の外郭団体へ天下りさせたことに典型的に示されるように、旧来の枠組みの延長でしかない」と強調した。 ![]() また議会と市長の関係では、「市役所と市民の距離が縮まれば縮まるほど、野党的立場の議員からは政策提言ではなく、執行権に介入する質問(人事など)に変化している」と話し、「予算・決算委員会の議論は、予算が増えたか減ったかではなく、事業の成果が上がったのかのかどうかという『事業審査』であるべき、その意味では市長は執行権に最大の責任を追うべきである」と強調した。 ![]() また行政の肥大化が指摘されているが、それは立法が機能していないことを意味しており、(決定の主体たる)主権者が不在ということになる。ローカル・マニフェストを推進するということは、立法・議会を機能させながら、行政権が社会的な検証を受けるということである。またフォロワーとしてリーダーを見るときに、経営能力があるかどうか(自分自身にそれがなくても)などガバナンス能力があるかどうかから検証していくことが求められると、集約した。 最後に、田口初江吉川市議の閉会あいさつで終了した。 | ||||||||||||||
「'05都議選・祝勝&ご苦労さま会開催」 | ||||||||||||||
![]() 冒頭、戸田代表より都議選の総括ポイントが提起された。低投票率が予想されるなか、過去最低ライン(前々回の40%)を4ポイント引き上げたのは、マニフェストの政治文化に反応できる層、言い換えれば、国政選挙では民主党に投票するが、地方選挙では投票に行かないという層の一部が、今回は投票に行ったこと。それが可能だったのは「東京マニフェスト」(地方議会選挙ではじめて、会派としてマニフェストを提示したこと)であり、それを体現できる候補者と活動によるものである。 ![]() 続いて同人でもある花輪都議が乾杯のあいさつ。第二党となった都議会民主党を、マニフェストによって紀律化されたものとする決意が述べられた。続いて次々と都議があいさつ。躍進はしたが、自公の得票にはまだ及ばない、政権交代を果たすためには、政策観があることはもちろん、はつらつとしたエネルギー溢れる候補者をさらに数多く、地域から擁立していかなければならないとの旨が、それぞれから語られた。 ![]() ![]() あいさつした都議は、初鹿明博、柿沢未途、伊藤正樹、伊藤悠、野上幸絵、猪爪まさみ、吉田康一郎、、酒井大史、原田大、小澤昌也の各氏(順不同・敬称略)。健闘した滝口学さん(荒川区)からは、捲土重来を期してがんばるとの、元気な決意が述べられた。 | ||||||||||||||
「政治インフラとしての住民自治を―京都・青年学生読者会が自治体議員フォーラムを開催」 | ||||||||||||||
![]() 計画・準備したのは、今年4月から毎月『日本再生』読者会を開催してきた、京都青年学生読者会。権力構造の最末端で国民主権の最前線でもある地域で活動する、同人議員の木村正治・東大阪市議、佐野英史・奈良三郷町議(いずれも民主党)、民主党京都の青年局長でもある、隠塚(おんづか)功・京都市議、南部としこ・京田辺市議(民主党)が参加。「有権者との関係をどのように変えてきたか」「ローカルマニフェストをいかに活用していくか」の二つの論点で討議に入った。 ![]() 地域の権力構造=意志決定のあり方を変える四者四様の組織戦の型が語られ、今後の協奏競合関係の入り口がつくられた。10月3日の関西政経セミナー(京都)と10月11日の第一回京都「戸田代表を囲む会」の組織課題が明らかになった。 懇親会にも20名が参加し、夜遅くまで熱い議論が行われた。 次回読者会は8月5日、キャンパスプラザ京都にて。 同人・杉原卓治 | ||||||||||||||
「大阪で囲む会―マニフェストの根付きとガバナンスの集」 | ||||||||||||||
![]() まず、福山哲郎参議院議員から「マニフェストについて、有権者にある種の根付きができてきている。問われているのは、民主党に政権を任せていこうというまでの、政策をはじめとする魅力だ」と、この間の政治攻防戦を総括。特に二大政党制の政治インフラとして情報ギャップをどう埋めていくか、有権者とのとコミュニケーション強化が課題であり、政権戦略としてはどの時期に選挙を想定するかでマニフェストの優先順位や訴え方が変わってくる、と提起された。 ![]() 木村正治・東大阪市議、畠中光成・民主党兵庫9区、熊田篤・同大阪1区、長尾敬・同14区各総支部長から「地域の権力構造をどのように変えてきたか」各々報告。戸田代表から「衆議院解散権はいい意味の『国民の常識』で縛られている。 ![]() 第四回大会の課題はより鮮明になった。がんばろう、日本!国民協議会の全国展開を速やかに進めよう。 同人・杉原卓治 | ||||||||||||||
「第一回 埼玉・政経セミナー」 | ||||||||||||||
![]() 「ローカルマニフェストが切り開く地域ガバナンス―今住民が力を発揮する時―」をテーマに、自治体のトップとしての齋藤健埼玉県副知事(上田清司知事代理)、政権準備党・政党のリーダーとしての枝野幸男民主党衆議院議員、政策市場を切り開いてきたNPO代表としての加藤秀樹「構想日本」代表の3人をパネラーに、石津美知子「がんばろう、日本!」国民協議会事務局長の司会で3時間に及ぶパネルデスカッションが展開された。 最初にマニフェストで政治・行政がどのような段階に入ったのかについて話された。枝野氏は「二大政党制が進む中で、万人にとって得になるという政策はありえない。むしろこれからはマイナスをどのようにシェアするか、これを選挙の時に有権視野と確認しないとやれない。そのためには事前の党内論議で意思統一することが重要」。加藤氏は「マニフェストが単に公約をカタカナに変えただけという風潮には注意しなければならないが、同じ政策集で全候補者が統一されたことは評価できる」。齋藤氏は「マニフェストによって選挙制度、意志決定、統治機構、官と民のあり方をどうするのかなど課題は大きくなっている」と発言。 ![]() 加藤氏は構想日本がコーディネートしてきた全国12自治体での「事業仕分け作業」に触れ、そもそも公共とは何かということから議論してみると、全体事業の大体30%近くの事業は当該自治体の守備範囲ではない、という結論に達する。このような仕分け通りの運用ができないのは、国の基準やルールに地方が縛られていることが原因」と指摘。 これに応えて齋藤氏は、昨年9月に上田知事は独自に事業仕分けを実施し、約40%が県担当ではないとしたが「それでは道路予算を福祉予算に振り向けるのかといえば、現状ではこれができない(補助金は使用目的が限定されている)。そこで限られた予算をどうしていくのか、これがマニフェストである」。枝野氏は「マニフェストを掲げて当選すれば、市民の支持であり、誰にも文句を言われず(議論なしで)政策を推し進める正統性をもつことになる」と発言。 また、分権を進めていくうえでは自治体のマネージメント能力、運営能力が問われている、このなかで市長や議員を選んだ有権者には選んだ責任があり、地方議会・議員に何が問われているのかという点で、論議は進んだ。 齋藤氏は「今後は(限られた資源の配分をめぐって)自治体と住民の軋轢が高まり、政策を示せないトップは淘汰されていく、またそういう自治体からは住民の流出が起こるかもしれない。またマニフェストは常に検証され続けることで首長のリーダーシップが問われ、議会が政策論争で活性化されていく」と指摘。 ![]() 加藤氏は「そもそも地方自治体の仕組みをどうするのか、二元代表制ではチェック・アンド・バランスが問われており、議会の立法機能を行使するようもともとのスタートラインに立つべき」と指摘した。 今回のセミナーには国民主権の底上げ、民主主義のインフラ整備にむけ、それぞれの分野で活躍しているトップリーダーがパネラーとして発言したが、フロアにはバッチをつけた主権者(地方議員約20名や市長・市長予定候補者)とバッチをつけない主権者(市民)が参加し、会場そのものが構造社会の小さきモデルとなっている。地元記者は「今日はどういうふうに人が集まるのか、まったく見当がつかない」と言っていたが、まさに同質性・同類性による同心円的拡大(だれそれの「系列」で何人というような「足し算」)では、「がんばろう」の活動は見えない。 「国民主権の底上げ」「政治文化を変える」という基盤整備の活動を徹底的に行うこと、そのうねりによって、新しい時代の価値観・方向性から既存の組織・人間関係を巻き込み、再編していくことこそが、「がんばろう」の活動である。だからこそ既存の組織関係、俗に言う「しがらみ」を超えて、新しい時代の価値観・方向性からストレートに議論を回し、個々の総和をはるかに超えた相乗的な連鎖でエネルギーを発揮する場となる。 壇上はもとより、フロアの参加者も「濃い」内容に、「はじめは三時間は長いと思ったが、あっという間だった」「他では聞けないような内容で、おもしろかった」との感想。パネラーも異口同音に「これだけの内容を、みなさん熱心に聞いていた」と感心することしきりであった。 | ||||||||||||||
「第10回関西政経セミナーを開催」 | ||||||||||||||
![]() ![]() ![]() 同人・杉原卓治 | ||||||||||||||
「第8回 埼玉・囲む会」 | ||||||||||||||
![]() ゲストスピーカーは、民主党政権戦略委員会事務局長であり、この三月に埼玉県連代表に就任した枝野幸男衆院議員。会場には埼玉県内の地方議員や市民など約30名が参加した。 今回の囲む会は参加対象者を地方議員中心としたが、それは政権交代の基盤整備を押しすすめるためには選択―責任―連帯の自治主体をどのようにつくりだすのか決定的であり、その問題設定と解決能力を競い合うリーダーとしての地方議員の役割が重要であるからに他ならない。このため民主党系の議員は勿論のこと、所謂保守系無所属議員も多数参加した。 枝野議員は、そもそも地方分権とは何かから話をはじめ、「明治維新以来日本は欧米に追いつき追い越せの目標を目指して、規格大量生産でやってきた。このモデルを進めるうえでは中央集権制が極めて有効であった。しかしこの目標を達成した今問われている価値は多様性ある社会である。これは分権でなければできない」と時代的背景から説明した。また「地方分権をすすめることは中央政府から権力を奪いとる権力闘争である。また憲法には自治体の権力規定がないのだから政権交代によって分権をすすめるしかない」と憲法改正と関連して提起された。さらに「全国一律の取り組みでは高齢者にも若者にも多様性を前提としたきめ細かさは実現できない。また地域がそれぞれの持ち味を発揮するシステムは蓄積されていない」と話した。最後に「地方分権の推進も政権交代も時間の問題であり、時代の要請であるが残された時間があまりないのも事実である」と締めくくった。 参加者からは「政権交代は必要であり、民主党の外交・安全保障政策も支持するが党内がバラバラに見える」「政権交代の時期とその体制をどうつくるのか」「ローカル政党の役割とは何か、中央政党との関係は」「首長選挙で民主党と自民党との相乗りが見受けられるが何故か」「ローカルマニフェストと地方議会の関係は」など多岐に及んだ。 ![]() 道州制や(お仕着せの)合併という「分権」論には、こうした住民自治の本質が抜けている。ここで「そもそも分権とはなにか」が問われていた(問われている)。 代表からは「今問われている問題は、分権という権力の分立でないと問題解決は出来ない。分権により住民の自治能力が生まれ、選択・責任・連帯という人間関係が作られる。現状分析から問題設定し、問題解決を3年で考える場合と、10年・15年で考える場合とでは解決方法が違ってくる。戦後の護送船団社会では同質性や類似性からの人間関係しか作れていなかったが、今は志向性、方向性から古い人間関係を作り変えていく能力=コミュニケーション能力が問われている。また有権者にも、主権者としての一部署に就くために必要な基礎学習と共に、それにふさわしい就労教育までを行う必要 がある。」と強調した。 最後に5月29日の枝野議員もパネラーとして参加する第1回埼玉・政経セミナー開催への協力を全体で確認した。 | ||||||||||||||
「市ヶ谷事務所にて二次会」 | ||||||||||||||
![]() 政権交代とはすなわち、総選挙で過半数をとることにつきる。そのために何をすべきなのか。枝野議員はそのための「有権者市場」の分析やターゲティングの絞込みなどについて、きわめて現実主義的かつ合理的な観点でお話をされた。 あいにく基礎自治体の議会はちょうど、予算審議の山場の時期ということで、「ぜひ話を聞きたい」という市議が何人も参加できなかったが、都議選候補者をふくめ、実際に有権者への伝達の最前線を担う人たちには、大いに参考になった。(「バッジをつけない主権者」としての伝達能力の向上も問われる) 今回の会場は、市ヶ谷事務所のすぐそばの私学会館であったため、講演会終了後は事務所にて、二次会を行った。いただきもののビールなどがあったため、会費は1000円。事務所は会議だけでなく、こんな使い方をすることもある。 | ||||||||||||||
「国民主権の再生としての創憲」 | ||||||||||||||
![]() まず、19世紀=工業化前期、20世紀=工業化後期と人類史的な発展区分から、それぞれの時代の社会的対立、政治的変革、価値の源泉、人権の焦点、戦争のパターンなどを整理して、21世紀とはどういう時代か→そこで求められる憲法とは、というお話。 後半は、「創憲のポイント」として「自立と共生」をキーワードに、「国民主権の再生」「国民主権の発展」としてすべてをまとめあげるということが示された。 (3/17日経新聞によれば、翌日=3/16の小委員会で、前文に「天皇は国民主権の象徴」と明記する方針を決めた、とのこと) 「自立と共生で自由な主体性を発揮する主権者の歴史的発展」という創憲の基本理念は、「近代の総総括」「地球共生国家日本」という、「がんばろう、日本!」国民協議会の理念と大いに共振するものである。 達増議員は教育についても、自民党が「愛国心」を掲げるなら、民主党は「主権者を育成する」ことを教育の柱にすえると、明快に述べた。 (詳細は「日本再生」312号に掲載) | ||||||||||||||
「選挙後のイラク情勢と日本」 | ||||||||||||||
![]() 1月30日、「見切り発車」という形ではあったが、今年末の正式政府樹立にむけ、イラクで選挙が行われた。結果はボイコットしたスンニ派が惨敗、シーア派が多数派を占めるなかで、クルドが発言権を確保した形になり、国づくりは新しい困難と課題に直面している。 大野氏は、「イラクにおける民主主義の発展」という観点から問題を整理し、ここまでの問題点としては、アメリカによる民主化の「押し付け」が逆に、イラク人の民主主義の芽を押さえつける結果になっていることを挙げた。そして今後のポイントとして、アメリカ軍の掃討戦が行われたサドル・シティーの例をあげ、停戦(治安)には力が必要だが、力だけでは無理で、ここに復興(イラク人による/アメリカ企業の下請けではなく)と、さらに住民参加(国民参加)があれば、イラクの復興と安定は可能であると述べた。(サドル・シティー:シーア派強硬派といわれるサドル氏を支持する貧困地域。アメリカ軍の掃討戦の対象とされ激しい戦闘が行われ、一時は全土に非常事態が宣言された。停戦が実現した後、復興と住民参加によって、事態は安定化している。大野氏「衝突の拠点が安定のヒントとなるかもしれない」) イラクと聞くと、「イスラムだから民主主義になじまない」「部族社会だから民主主義は難しい」という偏見が日本人には少なからずある。こうした偏見をまず捨ててもらいたいと、大野氏は冒頭で述べたが、「民主制度の発展」という観点から物事を見るためには、類似性・同質性からではなく、方向性・志向性から物事を判断し、人間関係をつくるという訓練が必要である。その欠如や弱さから、冒頭のような偏見が大手を振ることになると、そろそろ気づくべき時だろう。 ライブドアとニッポン放送・フジテレビ、どう見ても後者のほうが類似性・同質性にしがみついているとしか見えないではないか。 (詳細は、「日本再生」312号に掲載) | ||||||||||||||
「第7回埼玉・戸田代表を囲む会」 | ||||||||||||||
![]() ゲストスピーカーは、民主党東京都連幹事長の手塚仁雄衆議員で、手塚議員は先の参議院東京選挙区で2名当選を勝ち取り、7月の都議会議員選挙では21名の現職から50名の候補擁立と当選のための陣頭指揮にたっている。 講演では「政権交代にむけ次第に県連の強化、国会対策、各種団体対策、政策などそれぞれの議員が役割分担し民主党内のチームとして連携を強化している。また都議選ではすでに公認は44名に達しており最終的には51名の擁立を目指している。当然現職との調整やハレーションは避けられないが、首都東京での勝敗は国政選挙、取り分けて政権交代への大きな影響力となるため泥をかぶってもやり抜く。さらに政策はマニフェスト選挙に注目が集まりつつあり、東京マニフェストを5月に発表するが国政のイメージで作成する。本来首長選挙での政策集としてのマニフェストだが今回都議選で民主党が躍進し、2年後の東京都知事選勝利で具体的に実現していきたい。その時は石原都知事とは対決していくことになる」と党内マネージメントと権力闘争の明確なロードマップを提起した。 ![]() 閉会のあいさつに立った中村所沢市議は「よく右肩上がりといわれるが、自分達は全く実感がない世代だ。しかし人口減少時代と右肩上がりの違いをキチンと伝える能力が必要であり、理と情が極めて重要だと感じた」と締めくくった。 | ||||||||||||||
「ちば地域議員フォーラム・講演会」 | ||||||||||||||
![]() 「三位一体改革」は本来、自治体財政自立改革とでも言うぺきものであるが、実態は国の赤字を地方に付け回すものとなっていおり、「赤字予算」を組まざるをえない自治体が続出している。国は地方に赤字を付け回すことができるが、基礎自治体は逃げ場がない。本当にやるべき事業はなにか、どういうやり方がいいのか、こうした問題を考えていくうえでの前提となるのが、「自治体の事業仕分け」である。 ちば地域議員フォーラムは、自治体議員のネットワークで地域を変え、日本再生の底力をつくりあげようというもので、千葉・戸田代表を囲む会の活動のなかから、会員の地方議員が結成したもの。 ![]() 具体的には、新潟市と新潟県の「事業仕分け」の事例にふれながら、実際のしわけの仕方や考え方のポイントを説明。また、実際に「成人式」について、会場の来場者に仕分けを挙手でしてもらうなども行った(ほとんどの人が「成人式」自体は必要だが、自治体がやる必要はないとの考えだった)。 質疑応答では、実際に基礎自治体の予算作成や政策立案に携わっている立場から、実践的な質問が多数出て、また「事業仕分け」についても実際にやってみようという声が、首長からもあがっていた。 「バッジをつけない主権者」も、「市町村や県、国の役割の違いがなんとなくわかった。」「難しい話だが、全然眠くならなかった。」「自分の町もやって見たら良いのに」という反応で、かなりテクニカルな話にもかかわらず、集中して聞いていたようだ。 このようなレベルの高い講演会にも、それなりの関心を持って、「バッジをつけない主権者」が参加していること自体が、自治体を取り巻く環境が確実に変化していると感じる。今までのような「観客民主主義」「おまかせ民主主義」ではなく、確実に政治や行政に対して、モノ申す人が増えている。「バッジをつけた主権者」は今までのような感覚で政治を行うのではなく、このような意識の高い「バッジをつけない主権者」との協働をつねに視野に入れて行動すべきであり、それこそが真の意味での「民主主義」の再生であることを再確認した講演会であった。 また、「がんばろう、日本!」国民協議会の千葉県逆マニフェスト検討グループでは、この間県知事選挙にむけた「逆マニフェスト」を検討してきたが、2月10日、県庁記者クラブで発表、同時に現職の堂本知事と予定候補にこれを届けた。 逆マニフェストについては、「がんばろう、日本!」国民協議会のホームページに掲載。 | ||||||||||||||
「政権交代の一点にしぼった政策論争の展開を」 | ||||||||||||||
![]() 古川議員は、スイスで行われているダボス会議から帰国したばかりということもあって、ダボスの報告からお話を始めた。 五年前から毎年参加しているが、年々日本の存在感は低下の一途。今年は中国からは外相、副首相が参加するなど、「東アジアは中国」という流れができている。日本はかつては「経済」で存在感を示せたが、これからはそうはいかない。経済以外で存在感を示すにはどうするか? その点でいうとヨーロッパの智恵に学ぶところは大きい。アメリカに対して「力」ではなく、「構想力」「論理力」でアジェンダ設定をリードしている。 政策論戦の進め方については、相手(与党)の土俵に乗った論戦ではなく、こちらからアジェンダ設定をしていく、これがどこまでできるかが勝負。すべてを「次の選挙で政権交代」というところにむすびつける。そのために・・・というところから設定していく。これが基本的な構え方。 焦点は引き続き「年金」。与野党協議に応じるかどうかのポイントは、与党に本当にやる覚悟があるか。つまり「次の選挙で争点にさせない、その口実のための先延ばし」なら、応じない。協議に応じるということは、われわれも争点にできないということだから、期限を切って結果を出すという覚悟が与党になければ乗れない。このままの状態で、次の選挙の時に「与党は無責任だ」と批判するのは気楽だが、それでは責任政党とはいえないので、与党が真剣に協議するなら喜んで応じる。 ポイントは、協議のすべてをオープンにする「透明性」と、事務方を霞が関の官僚にやらせない、この二点が担保されるか。これが与党の「真剣さ」を測る物差し。 郵政改革については、改革の本質は「郵便事業」ではなく、財政・金融問題。このままでは巨額の郵貯・簡保の資金は、自力では運用できない以上、委託することになり、外資も含めた「手数料稼ぎ」の草刈場になりかねない。まずは、ここの規模縮小をやらないと、次へ進めない話。 郵政については、対案というよりも基本的な考え方を示すことになると思う。 今回も民主党独自の予算案を作成。大きなポイントは、子ども、若者に重点的に配分。子ども手当ても「バラマキ」と受け取られるかも知れないが、扶養控除などをなくして財源を確保し、直接、子どもに対していくら、という形にした。次の総選挙に向けて、子どもにフォーカスを当てていく。 自民党は、郵政の次は憲法だ、教育基本法だと言っているが、われわれはもっと地に足のついたところで、きちんとした論議をして、政策を積み上げていきたい。 民主党に問われているのは、「政権を任せても大丈夫」という信頼感、安心感をいかに国民のなかに定着させていくか、という点。ここにポイントをしぼってやっていく。 | ||||||||||||||
「第5回 関西『戸田代表を囲む会』報告」 | ||||||||||||||
![]() ![]() がんばろう、日本!国民協議会・同人 杉原卓治 | ||||||||||||||
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