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メルマガ♯がんばろう、日本!         №322(25.5.31)
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「がんばろう、日本!」国民協議会
http://www.ganbarou-nippon.ne.jp
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Index 
□ 破壊された民主主義の復元プロセスとイノベーション
参院選・都議選の問題設定
 ●トランプ2.0下で変わりつつある国際協調の新しいカタチ
《字数の関係で、以下は略》
●民主主義のための闘い? 民主主義との闘争? 民主主義からの逃走?
●減税ポピュリズムか、持続可能な民主主義か
□ STOP GENOCIDE in GAZA!
Do not stop talking about GAZA!
□第227回 東京・戸田代表を囲む会【会員限定】
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破壊された民主主義の復元プロセスとイノベーション
参院選・都議選の問題設定
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【トランプ2.0下で変わりつつある国際協調の新しいカタチ】
 5月27日マレーシアでASEAN(東南アジア諸国連合)、ペルシャ湾岸6カ国による湾岸協力会議(GCC)に中国を加えた初のサミットが開催された。ASEAN議長国マレーシアのアンワル首相は会議後の記者会見で「ASEANとGCC、中国は経済と地域の安全保障のために連携を強化し、新たなリーダーシップをとる」と力説。
ASEAN外交筋は「米国抜きの巨大経済圏をASEANが主導して作った」と語ったという報道もある一方(読売5/28)、共同声明では、トランプ政権による関税政策に直接触れず、「ルールに基づく多国間貿易システムに対する信頼を強化する必要がある」と述べているように、旧来の米中対立の図式では見えない、国際秩序の歴史的変動期における構造的「変化」が始まっている。
 「一気に中国寄りに傾くということでもなく、アメリカから完全に離れるわけでもないけれど、じわじわと何かが変化しているというのが、トランプ2.0の時代における東南アジアとアジアの国際秩序のトレンドではないでしょうか」(大庭三枝・神奈川大学教授20-23 面)。
アメリカが公共財を提供しない世界で、どのように国際秩序を維持し国際協調を再構築していくか。
「・・・アメリカが入っていてもいなくても、いろいろな仕組みがつくられるしかないだろうと思います」「これまでの国際秩序においては、圧倒的にアメリカの存在感と影響力が大きかった。そして近年、多くのルールはG7が主導していた。しかし今後もそうであるとは誰も思っていない。このままだと、誰もが認めるリーダーがいないGゼロの世界になる。それを避けるためには、ここはG7で、ここはBRICSプラス何かで、ここはCPTPPプラス何かで、という感じでやっていくしかないと思います」
「(そのためにアメリカとの関係を維持しつつ)裏ではより自律性を追及するような、腹芸みたいなことが増えていくでしょう。少なくとも日本以外のアメリカの同盟国は、そういうことをやっていくと思います」(佐橋亮・東京大学教授16-19面)
 
戦後80年、アメリカが基軸国として支える国際秩序を前提としてきた日本にも、大きな転換が問われる。
岩井克人・東京大学名誉教授は、英ポンドが基軸通貨の地位を失いドルがそれに代わるまでの「空白」が大恐慌や世界大戦を引き起こしたように、「いま世界は、1930年代のような暗黒の時代を再び迎えてしまうかどうかの瀬戸際にある」と指摘する(朝日5/22)。
台頭する権威主義国家が民主主義や法の支配、思想の自由、人権保障といった近代の価値を西欧の価値に過ぎないと切り捨て、米国でも法の支配や人権尊重をリベラルエリートの価値に過ぎないとする大統領が登場している。
「そのなかで日本の役割はどれほど凡庸であっても『近代』の普遍的価値を守り続けることです。なぜなら、いま強権国家群が主張していることは、かつて日本がたどった道とパラレルだからです」(同前)。
 「日本は非西洋国で最初に近代化し、紆余曲折を経ながらも150年にわたってそれを実践してきました。根回し民主主義や日本型経営は『近代』からの逸脱だと言われてきましたが、私はそうは考えません」(同前)。
 「日本は失われた30年の間、米国型資本主義を唯一のグローバルスタンダードとみなし、周回遅れでそれを追いました。その誤りは明らか。かじを切り直す時です。穏健な議院内閣制や代表制のあり方も含めて、日本は既に『近代』が西洋固有の原理でないことを証明しています」(同前)。
 トランプ2.0下で国際協調の新しいカタチを再構築しようとすることは、同時に日本の歴史的な教訓も踏まえ、失われた30年の間に棄損された価値―穏健な議院内閣制やステークホルダー資本主義、再分配機能など―を復元するプロセスでもある。
(以下「日本再生」553号一面へ続く)
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STOP GENOCIDE in GAZA! Do not stop talking about GAZA!
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イスラエルはガザへの攻撃を再開、人道物資の搬入も阻止し続けているため食料も水も医薬品も底をつきつつあるなか、イスラエルによる「領有」やパレスチナ住民の「移住」さえ検討されていると言われます。こんなことを許すわけにはいきません。引き続き、国際社会が関心を寄せていることを示してください。
「なぜこんなことを... 」パレスチナ国連大使が会合で泣き崩れる。ガザの子どもたちの死「耐えられない」(ハフポスト日本版) - Yahoo!ニュース
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●パレスチナのために日本からできること
Olive Journal | 市民がつくるパレスチナ情報サイト (studio.site)
●【植民地主義に抗い民衆と連帯するアクションリスト】
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第227回 東京・戸田代表を囲む会
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第227回 東京・戸田代表を囲む会を下記のように開催します。
6月9日(月) 18時30分から21時(終了時間は延びる可能性あり)
「がんばろう、日本!」国民協議会 市ヶ谷事務所 + オンライン
テーマ 刹那的ポピュリズムか、持続可能な民主主義か
ゲストスピーカー 吉田徹・同志社大学教授 泉健太・衆議院議員(立憲前代表)
参加費 会員2000円 同人1000円
*オンライン参加の申し込みは下記より。
https://forms.gle/QTEFu6HSrohTbb5B9
締め切り 6月8日 18時
6月8日18時以降、申し込みのあったアドレスにZOOMのリンク先を送信します。
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囲む会 趣旨について
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トランプ20.の暴風が戦後秩序を解体するなか、これまでの民主主義の<弱点>から新たなポピュリズムや全体主義を生み出していくのか、20世紀の歴史的教訓も踏まえて戦後秩序の「その先」への糸口を探り出していくのか。
そのなかで日本の民主主義の「現在地」と課題、その新たな担い手をどうつくり出していくか。
都議選、参院選は、こうした世界史的な問題を背景としつつ、「少数与党国会」の評価と課題をどのように次につなげるか。担い手との関係では、減税ポピュリズムをめぐる主体分岐など。
囲む会では、「刹那的ポピュリズムか、持続可能な民主主義か」というテーマについて、吉田先生からはヨーロッパの状況を踏まえて問題提起を、泉議員からは少数与党国会報告と問題提起をしていただく予定。
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石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会
http://www.ganbarou-nippon.ne.jp