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メルマガ♯がんばろう、日本!         №319(25.3.1)
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「がんばろう、日本!」国民協議会
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Index 
□ 民主主義の復元力を鍛えるストレステストとイノベーション
 ●戦後国際秩序の解体過程におけるストレステスト
《字数の関係で、以下は略》
●脱植民地主義の観点から規範的価値を鍛え直す
●イノベーティブで持続可能な社会像の探求を
□ STOP GENOCIDE in GAZA!
Do not stop talking about GAZA!
□第36回 関西政経セミナーのご案内
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民主主義の復元力を鍛えるストレステストとイノベーション
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【戦後国際秩序の解体過程におけるストレステスト】
 3年目を迎えたロシアによるウクライナ侵攻。この戦争をどう終わらせるかは、戦後80年の節目を迎えて大きく転換しつある国際社会の今後を左右することにならざるをえない。
2月24日国連総会特別会合で、ウクライナやEUなどが提出した戦闘の停止とロシア軍の撤退などを求める決議案が、日本など93か国の賛成多数で採択されたものの、アメリカはロシア、ベラルーシ、北朝鮮などとともに反対(18か国)、中国、イラン、インド、ブラジルなど65か国が棄権した。  さらにアメリカはこの決議案に対抗して「侵攻」など、ロシアへの批判的な文言を使わずに「紛争の早期終結」を要請するとした別の決議案を提出、ロシアの国連大使は「正しい方向への一歩だ」と評価。フランスなどが提案した「ロシアによるウクライナへの全面的な侵攻」という表現を盛り込んだ修正案が各国の賛成多数で採択されたため、アメリカは自ら提案した決議案を棄権した。
アメリカは安全保障理事会にも、「侵攻」などロシアへの批判的な文言を使わず「紛争の早期終結」を要請する決議案を提出、ロシアを含む10か国の賛成で採択された。ヨーロッパ5カ国は棄権。
国連における一連の投票行動は、アメリカの国際社会における立ち位置(曲りなりにも民主主義や法の支配を擁護する側に立っていた)が、これまでとは、大きく転換したことを物語っている。
これに先立って行われたプーチン大統領との電話会談を経てトランプ大統領は、米ロ首脳がウクライナでの停戦交渉を行うことに合意したと発表。当事国抜きで大国が小国の命運を決めるやり方は、20世紀前半までの帝国主義そのものだ。
しかも「停戦」の対価としてトランプ政権がロシアに提供しようとしているのは、ロシアが占領したウクライナの領土、ウクライナのNATO非加盟、米軍はウクライナに駐留しないとの確約、対ロ制裁緩和など、ロシアに対して侵略の「果実」を容認するに等しいものと目されている。トランプ政権のこうした姿勢は、ナチスの力による現状変更を容認した当時のミュンヘン会談(宥和策)と同じ構図だともいえる。
さらに言えば、ここに止まらず、その先には21世紀の「ヤルタ」的世界分割―ウクライナはロシアへ、カナダとグリーンランドは米へ、台湾は中国へ―もあり得る、というヨーロッパの歴史家の警告も聞こえてくる。(ロシアでは「ヤルタ2.0」という主張もあるという(2/24読売)。トランプ提案は「渡りに船」だろう。)  ウクライナへの支援を「債務」とみなし、その債務履行としてウクライナの鉱物資源開発の権利を要求するトランプ政権のやり方も、植民地主義そのものといえるだろう。(中国による一帯一路でのインフラ建設では、債務返済が滞った施設使用権を中国が得るという「債務の罠」が問題になっている。)
「トランプ政権が意味するところは、アメリカが覇権国として支えてきた戦後国際秩序の終わりの終わりが宣告されたということであり、「(トランプ政権の歴史的意義は)将来の国際秩序の再構築に向けた前段階として、既成秩序を解体することにあるのかもしれない」(中西寛・京都大学教授 中央公論1月号)という覚悟で、この政権と向き合うことが問われていると言えるだろう」(549号1面)。
戦後80年を迎える中、二度の世界大戦を通じて国際社会が曲がりなりにも確立してきた規範や価値、秩序の解体過程がいよいよ本格的に始まった。いわばストレステストのような歴史状況のなかで、民主主義や自由、人権、法の支配などの規範的価値に関わる既存の秩序の<弱点>をどのように洗い出して克服し、またレジリエンス(復元力)をさらに鍛え、新たなイノベーションに挑戦する条件を作り出していくか、が問われているといえるだろう。
(以下「日本再生」550号1面へ続く)
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STOP GENOCIDE in GAZA! Do not stop talking about GAZA!
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ガザでの暫定的な停戦は予断を許さない状況で、イスラエルはヨルダン川西岸地区への攻撃も強めています。
トランプ氏がXに投稿した「リゾート地化したガザ」のグロテスクな動画は、「バレスチナ人を一掃し絶滅させた地」というシオニストの理想像を端的に表していると言えるでしょう。こんな未来を許すわけにはいきません。引き続き、国際社会が関心を寄せていることを示してください。
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破壊される故郷を撮影し続けるパレスチナ人青年と、彼を支えるイスラエル人青年の〝命がけの友情〟が生んだドキュメンタリー。必見!!
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第36回 関西政経セミナー
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『私たちはなぜ税金を納めるのか~「財政民主主義」を考える』(仮題)
スピーカー:泉 健太 衆議院議員 他衆議院議員(調整中)、自治体�議員、学者(予定)等
と き:2025年3月16日(日)14:00~17:00(開場13:00)
ところ:キャンパスプラザ京都 6階 第四講習室(JR京都駅烏丸口徒歩5分)
参加費:2,000円(学生無料) 参加申込:sugihara@s5.dion.ne.jp(3月10日まで)
主 催:「がんばろう、日本!」国民協議会 連絡先:075-692-2400
共 催:立憲学生チーム
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石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会
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