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「がんばろう、日本!」国民協議会
http://www.ganbarou-nippon.ne.jp
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▼ Index 
□お金の流れを変える。 人の流れを変える。 望む未来を選び取る。

●当事者意識は「どうなっており、どうなりうるか」と向き合うところから
●お金の流れ・人の流れを変えて、望む未来を選び取る

□ 囲む会のお知らせ 
□ おひさま進歩エネルギーのこと など

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お金の流れを変える。 人の流れを変える。 望む未来を選び取る。
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●当事者意識は「どうなっており、どうなりうるか」と向き合うところから

 「人口減少社会」が言われるようになって久しい。しかし、「一九七〇年代に一 億を超えた人口が、二〇五〇年頃には一億を切る」といったような話では、多くの人に当事者意識を喚起することはできなかった。その点 で、「二〇四〇年までに896の自治体が消滅する可能性がある」という日本創成会議の推計は、衝撃を与えるものだった。二〇一〇年か ら二〇一五年までの人口移動の水準が続けば、という前提は、言い換えれば「このままで漫然と過ごせば未来を失う」ことを意味する。

 人口動態を自治体単位に落とし込んで見せることによって、「人口減少社会」は 遠い将来の話ではなく、現在のわれわれの選択いかんにかかわることが、これまでよりはリアルになりつつある。そして東京都内にも消滅 可能性のある自治体がある、過疎地だけの問題ではなく、むしろ都市部にとってこそ深刻であることを突きつけた。

 さて、ここからどうするか。自分だけは助かろう、という浅知恵に走るものも当 然でてくるだろう。「なんとかなる」という根拠なき楽観も、「もはや手遅れ」という安易な悲観も、「あるがままの現実と向き合う」こ との欠如にほかならない。「どうなっており、どうなりうるか」という事実と向き合うところからこそ、未来を選び取る当事者意識は形成 される。

 それはすでに自治の現場での、確かめられた事実だ。例えば、伊賀市は平成の合 併の際に、二〇二五年、高齢化率35%を迎える状況で生き残れるまちづくり、というところから新市の計画を市民が策定している。伊勢 市では、人口動態をコミュニティー単位に落とし込んで、そこから地域の課題に住民とともに取り組もうとしている(次号に伊勢市長のイ ンタビューを掲載予定)。

こうした地域自治の取り組みは、圧 倒的に地方が先行している。それを「都市部ではムリ」と他人事で済ませていられるか。二〇二一年、オリンピックの翌年から東京でも人 口減少が始まる。子どもを生み難い・育て難い、超少子化の東京で、高齢化率は二〇一三年の22%から二〇五〇年には37%と推計され ている。率では実感が乏しいが、一千万人の人口なら15%は一五〇万人を意味する。

「私たちの眼前にまず広がってくるのが、私が『二〇二二年問題』と言ってきたことです。団塊の世代が二〇一二年から一四年の間に、六十五歳を迎えています。定年延長等はありましたが、完全にリタイアを始めた。その総数はおよそ七五〇万から八〇〇万くらい。〜中略〜あと十年経つと、今よりも現役世代が少ない中で、団塊の世代の皆さんが後期高齢者になる。〜中略〜介護を受けたくても受けられない人が、地域に大量に発生するんじゃないか。あと八年しかありません」(岩崎・四日市大学教授 六面参照)。

二〇二二年の「どうなっており、ど うなりうるか」から、これからの八年間を考える。その当事者意識が都市部にも求められている。それがなければ、自分の人生のオーナー ですらないという、当事者意識なきユーレイが大量にあふれることになる。その面倒を税金で見られるような財政状況では、もはやないこ とは周知の事実だ。

●お金の流れ・人の流れを変えて、望む未来を選び取る

 島根県では「田舎の田舎」に新たな定住の波が訪れているという。県内中山間地域の218エリア(公民館区や小学校区等の基礎的な生活圏)につい て、08年と13年の住民基本台帳による人口データを分析した結果、3分の1を超える73のエリアで、4歳以下の子どもの数が五年前に比べて増えていることが判明した。しかも、子どもが増加したエリアの分布 は、山間部や離島といった「田舎の田舎」が大半を占めているという。(藤山浩・島根県中山間地域研究センター研究統括監 山陰中央新報4/27)

 これも3.11で臨界質量を超えた新しい地殻変動の現れだろう。20世紀型の規模・効 率の経済から、持続性・循環型の経済へ、大規模集中型システムから自立(自律)分散型システムへという経済、社会の大きな転換が始 まっている。そのプロセスは、小さな実験・実践の相互作用と積み重ね(漸進主義のアプローチ)から生み出されるダイナミズムだ。至るところで「小さいからこそできる『新しい 現実』」を作り出すことで、気がついたら社会が大きく変わっていた。そういうプロセスが始まっている。

 二〇一〇年代には、これまで中山間地域を支えてきた担い手が大量に引退するこ とが予想されている。これは集落自体の消滅にもつながりかねない。こうした地域に人が暮らし、生業を営むことによって維持されてき た、水をはじめとする国土保全の機能も危うくなる。
 同時に都市部においては、高度成長期に建てたニュータウンがオールドタウンに なり、過疎地と変わらない高齢化率のところや、都市部の「限界集落」も出てきている。

 都市部と田舎のふたつの危機。これにそれぞれがバラバラに対処するのではな く、新しい関係性・連携をつくることによって、言い換えれば、お金の流れ・人の流れを変えることによって社会を変える。そういう「実 験」も始まっている。中山間地の再エネに対する市民ファンド、疎開保険(智頭町)のような試みもあれば、移住や(姑息な計算も一部、 紛れ込んだ)ふるさと納税もある。

 3.11では、水や食料、エネルギーといった生存の基盤をすべて他人任せにした 「便利な暮らし」の危うさを、都市部のユーレイも思い知らされた はずだ。お金さえ払えば電気はいつでも使える、という一方的な消費者のままなのか。「コンセントの向こう」にも当事者意識を持つの か。

 規模・効率の経済なのか、持続性・循環型の経済なのか、という二項対立、二者 択一の発想こそ、卒業しよう。単線構造、単一構造は脆い。規模の経済の一方で、持続性・循環型の経済という基盤もしっかり確保する。 複層性、多様性こそが強い。ヨーロッパでの再エネ普及の背景には、ロシアのガスへの依存度を低めるという安全保障の観点もある。同時 に、都市と田舎とのお金・人の循環、流れも新しく変わってくる(変わってきている)。
 お金の流れ、人の流れ(つながり)を変えて、社会を変える。そうやって、望む 未来を選び取る。その当事者意識を涵養し、共有しよう。

 第四回総会では、こうした視点から、第八回大会をどう準備していくかについて 議論した。(以下、「日本再生」421号一面 総会報告へ続く)

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□お知らせ 「囲む会」 そのほか
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◆第138回 東京・戸田代表を囲む会
「2050年 成熟国家への道〜団塊ジュニア世代の責任」(仮)
6月10日(火)18時45分より21時
ゲストスピーカー 小川淳也・衆議院議員
「がんばろう、日本!」国民協議会(市ヶ谷)
参加費  同人1000円 購読会員2000円

◆第139回 東京・戸田代表を囲む会
「未来にツケを回さない公共施設マネジメント」(仮)
6月23日(月)18時45分より21時
ゲストスピーカー 岡田直晃・東洋大学PPP研究センター リサーチパートナー
「がんばろう、日本!」国民協議会(市ヶ谷)
参加費  同人1000円 購読会員2000円


◆第23回 戸田代表を囲む会in京都
「憲法改正、やるのは安倍さん? それともアナタ?」
7月14日(月)18時30分より21時
ゲストスピーカー 小林節・慶應大学名誉教授
ハートピア京都 4階 第5会議室
参加費  1000円 (学生 500円)

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□おひさま進歩エネルギーのこと など
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●おひさま進歩エネルギーに対して金融庁から「業務改善命令」が出されました。
一時はニュースで「出資金の流用」などと報じられたりしていましたが、「私的な 流用や資金の消失は認められない」「実態のない事業に対する出資事業ではなく悪質なものではない」「再生可能エネルギー分野への健全 な投資がすすむことに期待して改善を促すための勧告である」ことが、監視委員会からコメントされました。

一言で言えば、口座の管理をもっと厳密にしてね、ということだと理解しました。
詳しくは以下を参照
http://www.ohisama-fund.jp/weblog/2014/05/post_141.html

態勢を整えて、先駆者としてがんばってもらいたいと思います。

●函館市は、大間原発建設差し止めの訴訟を提起しています。市の一部が30キロ圏内に入るにもかかわらず、「当事者」として関われないことに対する異 議申し立てでもあります。
自治体による訴訟ははじめてで、「門前払い」(自治体には訴える資格はないとい う判断)可能性もありますが、先日の福井地裁の判決にも見られるような変化が起きているのも確かです。
函館市では、訴訟に対する寄付を受け付けています。
http://www.city.hakodate.hokkaido.jp/docs/2014031200320/
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石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会
http://www.ganbarou-nippon.ne.jp