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「がんばろう、日本!」国民協議会
http://www.ganbarou-nippon.ne.jp
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▼Index 
二〇世紀型中央集権・垂直統合型システムから、
自治分権・オープンな協働を促進するシステムへ 
軌道の変更と新しい担い手の登場へ

□節電、放射線問題  不可逆的な変化は始まった
□依存と分配のすべてを仕分けする。戦略は二流でもいい。必要なのは一流の実行力だ。
□自治分権・オープンな協働を促進するイノベーションを

◆「囲む会」「総会」のご案内

◆いくつかのお知らせ
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二〇世紀型中央集権・垂直統合型システムから、
自治分権・オープンな協働を促進するシステムへ
 軌道の変更と新しい担い手の登場へ

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□節電、放射線問題  不可逆的な変化は始まった

 今年の夏、私たちが直面しているのは東北の復興と並んで節電、そして放射線による汚染や被曝にどう対処するかという、これまでに経験したことのない問題だ。
「戦後日本」は3・11で灰燼と化した。「失われた二十年」の間も有効に機能していなかった政治は、いよいよ機能不全に陥っている。このなかで、「問題の当事者」は誰なのか。ダメな政府なのか、それとも私たちなのか。

そもそもグローバル化した今日の、複雑でしかも構造的な社会の問題を解決するうえで、政府の役割には限界がある。ましてや、時代の変化に対応できず制度疲労の二十年を過ごしてきた結末が今日だ。誰かが、どこかで、なんとかしてくれるというお任せ民主主義、総無責任連鎖の「戦後日本」を清算し、当事者として問題に向き合おうという不可逆的な変化が、生活レベルで始まっている。それこそが、イノベーションの原動力にほかならない。

たとえば3・11の前と後では、電力をめぐる風景は大きく変わった。
「震災前後での非常に大きな変化は、家庭、企業、自治体が、電力を自分の問題として考えるようになった点である。震災前までは、電気は電力会社が責任を持って発電・送電してくれるものであって、われわれはそれを享受するだけでよかった。しかし、震災直後の『計画停電』や今夏に予想される電力不足に対して、企業も家庭もさまざまな対策を講じ始めた。つまり@自家発電の導入、A蓄電池の導入、Bかつてない規模での省エネの実行、である。〜中略〜(これらは)緊急対策の色彩が濃厚だが、上述の(集中電源・中央制御を特徴とする電力供給システムで支えられた電力多消費社会から、省エネと再生可能エネルギーに支えられた分散型ネットワーク社会への移行という)方向性と合致しており、その萌芽的変化として位置づけられる。

〜中略〜実は、これらはいずれも温暖化対策としても推進が必要だと考えられてきた要素ばかりである。とくに蓄電池技術は、再生可能エネルギーの大量導入や『スマートグリッド』(分散型電源をつないで電力を双方向にやり取りする次世代電力網。情報通信技術で需給双方を最適制御してその過不足を解消できるので「スマート(賢い)」と名づけられている)に関連して、それを可能にする中核技術の一つとして議論されてきた。しかし、電力会社による電力の安定供給が保障されるなか、コスト高もあってその必要性が必ずしも実感されてこなかった。しかし原発事故とそれに伴う電力不足が、必要とされていた変化をいやおうなく前倒しさせた形になっている。〜中略〜つまり、原発事故による電力不足から逃れるための緊急対策が、意図せざる形で(省エネ、次世代電力網、電気自動車などの)新しいビジネスと産業発展の条件を創り出し、さらに長期的には、電力多消費型の経済・産業構造を変革する条件を形成していく側面に注目する必要がある」(諸富徹「原発を終わらせる」岩波新書 石橋勝彦・編)

原子力共同体(政官業学)はこれまで「電力の安定供給」を殺し文句に、現状の変更を頑なに拒んできた。その強固さが崩れつつある。直接は、原発事故という外部性のショックによるものだが、そこから引き起こされているのは「原発立地以外の自分たちも、もはや無関心ではいられない。自分たちの問題は自分たちで決めていこう」という大きな主体変化である。依存と分配の惰性、体質が生活レベルで仕分けされ始めるや、原子力共同体を磐石なものとしていた依存と分配の基礎は脆弱なものとなっていく。まさに私たちが問題の当事者であり、私たちの行動が社会を変えていくことにつながっていくのだ。

問題の当事者として、自治の視点で電力問題に向き合うと、これまで見えていなかったものが見えてくる。確かに電力会社による地域独占や発送電一体など、変化を阻んできた既得権の構造は大きな障害ではある。しかし「だから規制撤廃、制度改革なしにはできない」となるのか、「それでも、こうすればできる」となるのか。

大胆な制度設計がなされないながら、自然エネルギーの取り組みはこれまでにも行われてきた。しかし成功例は残念ながら少ない。その理由は規制・制約の多さよりも、補助金頼み・地域の主体性不在によることのほうが大きい。そうした現状を前に、「制度が不備だから、できない」という傍観者にとどまるのか、成功例から学び、障害を乗り越えていく「問題の当事者」になるのか。それによって、見える風景は大きく変わってくる。言うまでもなく、障害を乗り越えていくパワーなしに、制度改革の政治的エネルギーなど生まれるはずもない。

「原発立地以外の自分たちも、もはや無関心ではいられない。自分たちの問題は自分たちで決めていこう」となって初めて、依存と分配の構造を乗り越えるパワーが生まれてくる。「正直なことを言えば、私自身この状況に直面するまで、原発の管理運営や、エネルギー政策、電源三法などの法律に関してまったく無知・無関心であったし、自治体の財政状況など考えたこともなかった。多くの人たちは、おそらく同様であったのではないか。それが許されたのは、これまでの日本が右肩上がりで実現してきた高度経済成長とバブル、その惰性に乗っかってきたからだ」(坂井真紀子 二面「寄稿」)

節電の波及効果は、ほかにもある。
(以下、「日本再生」387号1面へ)

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◆「囲む会」「総会」のご案内【いずれも会員限定】
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□第102回 東京・戸田代表を囲む会
「復興・予算審議を通じて見えてきたもの〜3・11と政策ベクトルの転換」
ゲストスピーカー 前田武志・参院予算委員長
8月17日(水)18時45分から21時
会費 同人 1000円  購読会員2000円
「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)
*タイトル、会費が「日本再生」387号で告知したものから変更となっています。

□総会
9月4日(日)10時から18時
「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)
七回大会(2012/1/7)に向けた総括視点の共有、そのための論点整理を本格化させていきます。

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◆いくつかのお知らせ
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三陸復興食堂が、「京の七夕」(8/6-10)に参加します。堀川通りを天の川に見立てた散策路が設けられるそうで、その終点、西陣織会館に復興食堂が待っています。散策の後に復興食堂で、乾いたノドをビールで潤してはいかが。くわしくは以下をご参照。
http://amemake2011pj.blog.fc2.com/


東北の市町村のなかでも最大の被害を受けた石巻は、震災以前から中心商店街はシャッター通りと化していました。この商店街から復興の狼煙を上げようと立ち上がった人たちの声に、心を揺さぶられます。
http://ishinomaki2.com/images/af/voice.pdf


仮説住宅への入居も始まり、被災地のニーズは一段と変化し、また個別の対応が必要になっています。被災者のニーズと支援者をピンポイントでマッチングさせる試みです。
震災被災者への物資提供のためのサイト
http://agemasu.jp/
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石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会
http://www.ganbarou-nippon.ne.jp
TEL 03-5215-1330 FAX 03-5215-1333