電子瓦版(転送はご自由にどうぞ) ━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━ メルマガ♯がんばろう、日本! 114(08.3.31) ━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━ 「がんばろう、日本!」国民協議会 http://www.ganbarou-nippon.ne.jp ================================== ▼ Index □主権在民の方程式で、国会を可視化せよ □お知らせ/定例講演会/関西政経セミナー ================================== 主権在民の方程式で、国会を可視化せよ ================================== 通常国会前半の到達点は、「暫定税率は失効」「道路特定財源の一般財源化を総理が表明」。 道路特定財源の一般財源化は、小泉政権、安倍政権でも踏み込むことができなかった「改革の本丸」とも言えるもので、これに手をつけざるをえなくなったことは「ねじれ」の功を生かして、官僚内閣制の不条理・非常識に対して、国民主権の常識からいっさい譲歩せずにやってきた成果にほかならない。 「日本再生」347号でも提起しているとおり、その原動力は政局発想ではない。政局発想ではこの「チキンレース」には耐えられない。「ねじれ」下で「決定過程が変わった」、国民が与えたこの舞台を主権在民の方程式でマネージするという職責(主権者からの付託)を意識する度合いが、その原動力になっている。 「ねじれ」の功を生かして、国民主権の常識から官僚内閣制の不条理・非常識を暴く―これが第一幕だった。ついに総理は自民党に相談せずに、「09年度からの道路特定財源の一般財源化」を表明した。ここから第二幕が幕を開ける。 「党内合意がとれなければ所詮“マユツバ”」「年金の与野党協議も、肝炎の与野党協議も結局“騙し”だった」という不信や懸念は当然だろう。あれだけ何度も念押しした「3月31日までに、最後のお一人、最後の一円まで」という「約束」も、知らぬ存ぜぬになってしまったのだから。 しかし、総理が与党の頭ごしに、国民に直接呼びかける形で「09年度からの一般財源化」を表明した意味は大きい。朝日新聞の世論調査によれば、約6割が首相提案(一般財源化)を支持(自民党支持層でも66%が賛成)、首相提案に対する民主党の対応には44%が「評価しない」(「評価する」は40%)となっている。この問題での混乱の責任については、「政府・与党にある」が22%、「野党にある」が13%、「両方同じくらい」が59%となっている。 (3/31朝日) 第一幕で、官僚内閣制の不条理、中央集権制の非常識を明らかにしたからこそ、ようやく道路財源のあり方を議論できるようになった。輿論はそれを要求している。ここで実のある議論がどれだけできるか、まさに議会が試される。 総理の提案をあれこれ評論するヒマがあったら、民主党は多数を握る参議院で、すみやかに道路特定財源を廃止する議員立法を成立させ、衆議院で与党に「踏み絵」を迫ればよい。総理の提案がどこまでホンモノかは、ここで試される。主権在民の方程式で議会を動かすとは、例えばこういうことだろう。それをせずに、国対政治であれこれ駆け引きをしていたのでは、「困ったチャン」でしかない。 暫定税率はすでに失効した。60日ルールを摘要して衆議院で再議決するなら、政府・与党は国民に対して、増税の根拠・理由をきちんと説明しなければならない。族議員と官僚が「10年間、59兆円」と決めれば、それがそのままスルーするという非常識は、もはや通らなくなったのだから。「日切れ」によって否応なく、新しい舞台に進まざるをえなくなったのだ。 だからこそ、国会でのオープンな議論をつうじて合意形成をする、あるいは違いを明確にするというように、主権在民の方程式で決定過程をマネージすることが問われる。すでに自民党内では「10年間、59兆円」そのままでの再議決なら反対票を投じようという動きが始まった。 民主党はこのまま予算関連法案を棚ざらしにして、60日ルールの自動的適用を待つのか? それとも参議院で一般財源化の担保を取り、審議を通じて暫定税率・増税の非常識をさらに明らかにし、7割を超える「暫定税率廃止」の民意を議会に反映させる=三分の二での再議決を封じる=のか。 民意を受けているのは、「暫定税率死守」を叫ぶ自民党道路族や首長・地方議会なのか、「10年間、59兆円」なら反対票を投じるという自民党改革派なのか、それとも民主党なのか。官僚内閣制の非常識に対しては、「天の岩戸」でもよかったが、主権在民の方程式で国会を動かすことが問われる段階で、いつまでも「天の岩戸」を決め込む民主党では、「困ったチャン」だ。 総理をして、「道路特定財源の一般財源化」に踏み込ませたのは、国民主権の力であり、一貫した輿論(世論とは区別される)にほかならない。それを議会で生かすには、参議院で「道路特定財源の一般財源化」を議員立法で成立させ、徹底した論戦で暫定税率の再議決を封じることだろう。 民主党に参議院の多数を与えた民意は、「与党を困らせてやる」ためではなく、主権在民の方程式で議会を動かし、決定過程を可視化せよ、ということにほかならないはずだ。 主権在民の方程式で国会を動かす。官僚内閣制の下では「なかったこと」にされてきた決定過程を、主権在民の方程式で可視化する。60日ルールの摘要を迎える「次の山場」にむけて、第二幕ではこのことが問われている。 □◆□ お知らせ □◆□ □第81回定例講演会□ 「主権在民の方程式で政治を動かす 〜通常国会の中間総括〜」 枝野幸男・衆院議員 4月14日(月)18時30分より アルカディア市ヶ谷 4階「鳳凰」 **期限切れがわかっていた「暫定税率」「日銀人事」。 3/31を超えることで、これまで「当たり前」だと勘違いしてきた 官僚内閣制の方程式の不条理、非常識が明らかになります。 これは、国民主権の方程式で政治が動き始めた証左に ほかなりません。ここからさらにどう進むか。 3/31を越えた情勢をうけて、通常国会の中間総括を提起していただきます。 □第15回 関西政経セミナー□ テーマ 「主権在民の方程式で政治を動かす、自治分権・国民主権の底力を」 ◆4月19日(土)午後1時開催(12時半〜受付) ◆ホテルレジーナ京都(地下鉄烏丸線「今出川」下車徒歩5分) セミナー 二階 大会議室 1時〜5時 懇親会 一階 中会議室 5時〜7時 ◇講演 福嶋浩彦 前我孫子市長 ◇報告 泉健太 衆議院議員 ◇パネルディスカッション 福嶋浩彦・泉健太・隠塚功(京都市会議員)・上村崇(京都府会議員)・中小路健吾(京都府会議員)・白川秀嗣(越谷市会議員)・吉田恭輔(羽曳野市会議長) □会費・5000円(懇親会費込・セミナーのみ1000円) ******************************* 石津美知子 「がんばろう、日本!」国民協議会 http://www.ganbarou-nippon.ne.jp TEL 03-5215-1330 FAX 03-5215-1333 |