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━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━ メルマガ♯がんばろう、日本! 97(07.6.29) ━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━ 「がんばろう、日本!」国民協議会 http://www.ganbarou-nippon.ne.jp ================================== ▼index □パブリックの輿論と乖離しきった永田町の構図に、国民主権の側から 緊張感を走らせよう! 〜参院選で与野党逆転が必要なわけ〜 ●「政治は生活や仕事と切り離せない」 「だからこそ政党には果たすべき役割がある」という フォロワーの台頭が、潮目を変えた。 (以下は「「日本再生」338号一面を参照) ● 自由経済と社会正義は両立する。だからこそ、 社会的公正の観点からルールをつくらなければならず、そのためには熟議が必要なのだ。 ―今求められている政治と既存政党との乖離、際立つ与党の審議拒否― ●輿論の力で、既存政党に緊張感を走らせよう □お知らせ ================================== パブリックの輿論と乖離しきった永田町の構図に、国民主権の側から 緊張感を走らせよう! 〜参院選で与野党逆転が必要なわけ〜 【「政治は生活や仕事と切り離せない」「だからこそ政党には 果たすべき役割がある」というフォロワーの台頭が、潮目を変えた。】 政界には、大きな局面転換を意味する「潮目が変わる」という言葉がある。いわゆる「消えた年金納付記録」が明らかになった五月下旬の予算委員会は、まさに「潮目が変わる」出来事だった。松岡農水大臣に関わる「政治とカネ」の問題をなんとか凌いで、民主党の弱点である憲法を争点に参院選を戦う、という安倍自民党の参院選戦略は、その後のダメージコントロールの拙さもあって、一気に崩れることとなった。 各種の世論調査では、参院選の投票先で自民、民主が拮抗、「参院での与党過半数割れを望む」が半数にのぼっている。もちろんこれは、民主党に追い風が吹いている、という単純な話ではない。潮目を変えたのは、タレント候補を並べたり、付け焼刃的な対策を羅列したりという選挙対策のレベル、あるいはキャッチコピーやコマーシャルなどの選挙戦術のレベルではとらえることのできない民意の台頭にほかならない。言い換えれば、参院選の焦点は、成熟しつつある輿論とそれを真剣につかもうとする側が次のステージを拓くか、政治を消費の対象とし、世論(セロン)対策を弄する側が延命を続けるか、という点にあるということだ。 統一地方選―ローカルマニフェストを通じて、国民主権は理念一般から実践的組織論へと深化するためのとば口が開いた。この基盤のうえに政治構造を組み立てなおすためには、政治に緊張感が必要であり、そのためには参院での与野党逆転が必要だ―そういう輿論が「潮目」を変えた。これは永田町内での既存政党の数合わせとは、そもそも次元の違う話だ。 朝日新聞が社会経済生産性本部の協力を得て行った政治意識調査によれば、「政治に興味がある」が82パーセントに上る一方で、「政治はドラマである」は18パーセント、「政治は面白くなければならない」は27パーセントにとどまり、62パーセントが「生活や仕事と切り離せないもの」と堅実にとらえている(朝日6/18)。だからこそ、既存政党に対する視線は厳しい。既存政党は「期待されている役割を果たしているか」に対して「そうは思わない」は83パーセントに上る。しかし、政党という存在は「大切だ」が53パーセント。ここにマニフェスト―お願いから約束へ―に期待が集まる背景があり、それが多数派として台頭しつつある。 マニフェストが従来のような「言い放し」と決定的に違うのは、マニフェストによる規律化、そのためのマネジメントまでが検証されるという点である。今春の統一地方選で「マニフェストが標準装備になった」ということは、「何を言っているか」「どちらが『いい政策』か」という次元からだけではなく、「実現のためのマネジメント能力、体制、責任意識はあるのか(それが伴わなければ「言い放し」に等しい)」という次元からマニフェストを検証する、という基準が確実に育っていることを意味する。そのことが、この数字の向こう側からもうかがえる。 さらに「国の政治」と「地方の政治」のどちらに関心があるかについては、「国」が55パーセントに対して「地方」が37パーセント、生活に影響が大きいと思うのは、「国」が52パーセントに対して「地方」が38パーセントとなっている。自治分権のリアリズム―責任意識が、政治を(消費の対象としてではなく)堅実にとらえ、マニフェストに期待し検証しようという民意とパラレルで成熟しつつあることがうかがえる。既存政党のなかでは、ローカルマニフェストに真剣に向き合ってきた度合いに応じて、こうした民意の変化―地殻変動といってもよい―に対する感性がつくられている。 とくに30代女性では、「地方政治」の影響のほうが大きいが50パーセントと、「国」の43パーセントを上回っていることは象徴的だ。今年から多くの勤労世帯では、国より地方に納める税のほうが多くなり、自治体の質が生活の質に直結すること、自治体の質は自分たちの選ぶ議員や首長によることが、リアルに見えてきた。この生活実感に合致した課題設定、土俵設定ができる側、少なくともその努力が「見える」側が次のステージを拓く。問題をすりかえたり、小手先の対策を並べたりという世論対策の次元では、その意味すら理解できないだろう。 今求められている政治とは何か。右肩上がり・依存と分配なら、目先の利益、小さな私欲の窓からでも政治や政策に興味を持つことが出来た。あるいは、自治分権の当事者意識が欠けて「外交」や「憲法」に関心がある、という政治意識からでも利権政治の批判はできた。しかし、いま「政治に興味があり」「生活や仕事と切り離せない」と考えている、そして政党には果たすべき役割があるからこそ、既存政党はそれを果たしていないと感じている人たちにとっての政治は、明らかにそれらとは違う。パブリックの観点からの「あるべき政治」、パブリックの観点からの「あるべき政党」が、生活実感のところでリアリティーを持ち始めてきた。 だからこそ、既存政党の土俵設定に対して「それは違う」と繰り返し突きつけてきた―これがこの通常国会の姿だったのではないか。パブリックの観点から政治や政党のあり方を問い始めた(世論とは区別される)輿論・民意を、どこまでつかめるのか。それが、参院選の勝敗を決することになる。 (以下、「日本再生」338号一面へ続く) □◆□ お知らせ □◆□ ●日本再生338号 7/1発刊● 第76回定例講演会「参院選をかく戦う―マニフェスト選挙の定着・深化の視点から」 枝野幸男・衆院議員 福山哲郎・参院議員 一灯照隅/木村正治・東大阪市議 インタビュー 「参院選にむけて」小川勝也・参院議員 インタビュー「イギリス政治に見る民主主義を機能させるための工夫と日本の課題」 木原誠二・衆議院議員 インタビュー「激化する中国の政治改革論争」季衛東・神戸大学教授 ●第77回定例講演会● 「転換期を迎えた北東アジア情勢」 李鍾元・立教大学教授 7月17日(火)18時30分より アルカディア市ヶ谷(私学会館)5階「大雪」 http://www.arcadia-jp.org/access.htm 参加費 会員1000円 一般2000円 ******************************* 石津美知子 「がんばろう、日本!」国民協議会 http://www.ganbarou-nippon.ne.jp TEL 03-5215-1330 FAX 03-5215-1333 |