電子瓦版(転送はご自由にどうぞ) ━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━ メルマガ♯がんばろう、日本! 82(06.2.28) ━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━ ▼index □ 永田町のテイタラクに従属せず、 あろうべき政治・あろうべき主権者運動の確立にまい進しよう □ 定例講演会のお知らせ □ 選挙情報 ====================================== 永田町のテイタラクに従属せず、 あろうべき政治・あろうべき主権者運動の確立にまい進しよう ====================================== メール事件の顛末がようやく一区切りつくようで、いやはやなんとも困ったことでご ざいます。 とはいえ、どんなに永田町をバカにしても、おもしろおかしく茶化しても、そこから 立派な有権者が成長してくるわけではございません。犬は吠えても歴史は進む(っ て、これを知っている人は年がバレル)、民主がこけても政権選択選挙は進む、とい うことで、やはり国民主権の政治市場をより豊かなものにするために、コツコツがん ばるしかありません。ね、みなさん! 熊 いゃーまいった、まいった。メール事件じゃ、すっかり民主党の「お子さ ま」ぶりが発揮されちまった。おかげで、自民党のオジチャンたちが「大人」に見え ちまう。 八 まぁ今さらあれこれ言ってもしかたないが、まず第一に、確証も裏付けも ないものを委員会質問に持ち出した永田議員、これは言語道断。第二に、そんな質問 にゴーサインを出した国対・野田委員長と、確証がとれないと分ってからも強気を通 した前原代表のマネジメント能力。第三に、そうした状況をズルズルと十日間近く続 けた、党全体の危機管理能力のおそまつさ。どれをとっても「お子さまランチ」だ。 熊 本来なら、党首討論の前には「残念ながら未だ確証を得るに至っていな い。あいまいなまま国会を混乱させたことは陳謝する。疑惑の有無については、引き 続き党として全力をあげて調査する。巨悪とは断固戦う」と言っておけば、傷はそこ ですんだ。最悪でも26日金曜日のうちに、このラインで収めるというものをはっきり させるべきだった。土、日のテレビ番組や地元活動で何をどう提示するかは、活動の 初歩の初歩だ。そういう管理も誰一人やっていない。 八 荒川静香選手のおかげで、そこはかなり救われたってところか。だが、永 田町のテイタラクをどんなにバカにしても、またどんなに「正しく」指摘したとして も、そこから賢い有権者が生まれてくるわけじゃない。ここは俺らもしかと肝に銘じ ないといけねぇな。これで、やっぱり政治家はどうしようもない、与党も野党も同じ だ、という政治不信に返るのか、それとも「だからこそ有権者、主権者がしっかりし なければ」となるのか。俺たち国民が根本的に問われるってことだ。 熊 「本来はライブドアと武部氏の関係の問題。これで『自民党は正しくて、 民主党はウソツキ』ということにしてはならない」という「見識」を披瀝した「評論 家センセイ」がいたが、有権者はそれほどバカじゃあない。ある意味、民主党にこれ だけ醒めた目を送っているのも(信じていたのに、期待していたのに裏切られたとい う心情の吐露は圧倒的に少ない)、これで自民党支持に行っているわけでもないの は、「あろうべき政治」のイメージや基準をそれなりに持ち始めていて、そこから 「これじゃあなあ」となっているからだと思うよ。だから週刊誌やワイドショーが騒 いでも、それに乗ってあれこれ分ったふうな口を聞く、というのはほとんどいない。 八 そいつは当たっているかもしれねぇな。だからこそ、「あろうべき政 治」「あろべきパブリック」ということをストレートに提起すれば、「自民も民主も どうしようもない」「政治家なんて信用できない」というふうにはならずに、「やっ ぱり国民がしっかりしないとね」となるんだ。 熊 だからこそ、あろうべき主権者運動の視点からの問題設定を、しっかり と提起することが必要だ。「あろうべき政治」の基準やイメージをちゃんと伝えれ ば、軽薄な政治不信にはならないはずだ。有権者を既存政党の従属変数として見てい れば、永田町のテイタラクを媒介にしてしか会話ができないことになる。 八 そういう意味では、この通常国会は小泉改革の評価をめぐって真剣な議 論をし、功罪を仕分けして、ポスト小泉の方向性を明らかにするという当初の設定 を、きちんと履行することだ。だいぶドジッたが、まだこれからでも十分できる。 熊 そのまじめな議論が始まった時に「おいおい、メールはどうなった?」 「今度はホンモノかぁ?」というようなヤジや茶々を与党が入れるようなら、それこ そ今度は有権者から「なめんなよー」と言わなけりゃならねぇな。小泉改革の功罪を めぐるまじめな議論をしろと、与野党に対して有権者がそういう緊張感を与えていか なけりゃならねぇってわけだ。まあこれは世話が焼けるこったが、元はといえば俺ら が選んだんだから。 八 そういうことだ。 《小泉改革の功と罪を仕分けし、ポスト小泉の方向性=小泉改革の継承か転轍か=を めぐって、政党間論争の新たなステージへの糸口をつける――これが今通常国会の問 題設定であった。与党は「行革推進法案」をはじめとした小泉改革の総仕上げと位置 づけ、野党はBSE、ライブドア、耐震偽装、官製談合といった小泉改革の“影”を 追及するところから検証する。これが論戦の基本構造としてセットされた。…が、 「メール事件」ははしなくも、こうした問題設定から論戦を展開し、事態をマネージ する主体性は、与野党ともに既存政党のなかにはまったくない、ということをものの 見事に露呈させることとなった。》(「日本再生」323号 3/1) この当初の設定どおりに事態を前に進めること。その主体性が既存政党にない以上、 有権者・主権者の力で与野党にこれを要求していくことだ。 熊 この国会で何をやるべきか、ということからすれば、ライブドアの問題 を追及するにしたって、粉飾決算やマネロン、インサイダー、投資事業組合というほ うが本筋だろう。市場の公平性、秩序を誰がどのように歪めたのか、そうした抜け穴 (市場の誤作動)を防ぐシステムをどう作るか――よい市場は、こうした積み重ねに よってこそ築かれるものだし、そういう議論を有権者は求めている。それをもっと はっきり、永田町に示さなけりゃならないってわけだ。 八 小泉改革の功罪をめぐる論戦は、「市場主義か、反市場主義か」とか 「効率か安全か」という不毛な二項対立を卒業したところに設定されている。「官か ら民へ」の是非ではなく、「官であれ民であれになうべき公とは何か」という問題設 定も同様の地平に立っている。反市場主義で公の旗が立つわけじゃないからな。市場 経済を前提に、これをどうマネージしていくか――ここに政府の役割をめぐる本来の 議論が始まる。それを社会、国民が生活で体得してきているからこそ、その「あろう べき政治」の基準から、永田町の現状を冷静に評価する(評論ではなく)ようになっ たってわけだ。 熊 論座3月号の小林慶一郎論文は、そのあたりを分りやすく整理してい る。 《現在の様々な経済問題は、市場経済システムの持続可能性が、今後の大きな政策課 題であることを示している。市場の持続可能性についての課題には、財政、安全,環 境など、いくつかの側面がある。これからの政治を考えると「市場システムの持続可 能性をどの側面から追求するか」ということが、基本的な対立軸になるのではないだ ろうか。 小泉政権は財政再建という資金循環の面での持続可能性に大きな力点をおいている。 これに対抗する勢力は、お金以外の面(安全や環境)で、市場システムの持続可能性 を追求する政策構想を打ち出すことになるだろう。現在、民主党が「安全」を政策の キーワードにしていることは、この新たな対立軸の明確化を象徴している。 対立軸は「効率か、公平か」「市場主義か、反市場主義か」ではない。市場主義を持 続させるためには何が必要か、が問題なのである》(論座3月号) 八 民主党は「安全国会」と言っていたはずで、その行き着いた先が「メー ル事件」では皮肉を通り越して、「おいおい、どっちを見ている?」と言いたくな る。ここはまじめに、本来の設定を愚直に追求してもらいたい。もし自民党のオジ チャンたちが、それに茶々をいれるような「ズルイ大人」なら、今度は有権者が黙っ ていない。それくらいの社会秩序はまだ崩れていない。永田町の言い訳(永田の言い 訳も)はもう結構。有権者を信じて、まじめに愚直に「安全国会」に取り組めば、自 民党にもよい意味の緊張感が生まれるはずだ。 熊 要するに俺ら有権者がしっかりしないと、二大政党の緊張感は永田町には なかなか働かない、ということだな。応援するにしろ、批判するにしろ、既存政党の 従属変数に留まっているわけにゃあいかないってことだ。 * くわしくは「日本再生」323号(3/1)をご参照ください。 ===================================== □ 定例講演会のお知らせ ===================================== 第72回定例講演会 「格差社会とは何だろう〜小泉改革の光と影〜」 3月14日(火)18時30分から21時 アルカディア市ヶ谷 4階「鳳凰」 http://www.arcadia-jp.org/ 参加費 会員1000円/一般2000円 講演/橋爪大三郎・東京工業大学教授 パネルディスカッション/ 橋爪先生 中塚一宏・前衆院議員(民主党) 伊藤悠・東京都議会議員(民主党) 村井淳・東急労組委員長 総中流・結果の悪平等という意識のシッポをつけたまま現在の「格差」を見れば、目 標を持つこと、意欲を持つことが結果の差に表れる、ということを否定することにな ります。ようやく総中流・結果の悪平等に風穴があいた今、ここから「選択―責任― 連帯」の社会原理へ転じるために何が必要なのか、そこから「格差」に向き合いたい と思います。 ====================================== □ 選挙情報 ====================================== 町田市議選 2/26投票 新井よしなお(克尚)購読会員 5663票でトップ当選 http://homepage3.nifty.com/arai4470/ 洲本市議選 3/19投票 岡坂勝彦 同人 逗子市議選 3/26投票 君島雄一郎 同人 http://www.y-kimijima.net/ ====================== 石津美知子 ishizu@ganbarou-nippon.ne.jp 「がんばろう、日本!」国民協議会 http://www.ganbarou-nippon.ne.jp TEL:03-5215-1330 FAX:03-5215-1333 |