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メルマガ♯がんばろう、日本!         75(05.8.10)
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□ 郵政が争点? ふざけるな! もっと大事なことがある
年金改革先送り・無駄遣い放置で大増税 これ以上、未来を食い散らされてたまるか

 
◆マニフェスト選挙の蓄積が見えているか 
「郵政が争点」は、マニフェスト選挙の蓄積に対する目くらまし

◆郵政を吹っ飛ばす争点設定―年金と税金、このままでいいのか!

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郵政が争点? ふざけるな! もっと大事なことがある
年金改革先送り・無駄遣い放置で大増税 これ以上、未来を食い散らされてたまるか

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◆ マニフェスト選挙の蓄積が見えているか
 「郵政が争点」は、マニフェスト選挙の蓄積に対する目くらまし

熊   ついに「このとき」がきた。郵政解散だ、改革の信を問うだ、はては「新し
い自民党だ」とほざいているが、政策論争不在の政争に明け暮れる小泉自己チュー政
治をリセットする絶好の機会だ。やったろうじゃあないか!

八   いよいよ自民党崩落の最終章だな。マスコミは分裂選挙だと騒いでいるが、
小泉マジックの目くらましと創価学会のつっかい棒で、ここまでようやく延命してき
た「自分党」が、ついに自力で分裂する力もないまま、誰の目にも「もはや態をなし
ていない」という姿になった。

熊   たしかに「総理が何をしでかすか分からないから、(例え悪い法案でも)解
散回避のために賛成してくれ」という「説得」は、どう見たって政治の論理じゃな
い。それがまかりとおるってのは、もう政党の態をなしていないよな。

八    ここまで来れば、葬式の出し方を含めて、もう国民に丸投げする以外にな
いということだ。内閣総辞職で解散を回避したとしても、次の権力秩序を決める論理
も方便も自前ではつくれないんだから。事ここに至っては、丸投げされた国民が、
しっかり判断して決める以外ないってことだよ。

熊    そこで問題になるのは、争点設定だ。小泉サイドの設定ははっきりしてい
る。「郵政解散」―郵政を争点に、反対派を公認候補から外し、「新しい自民党」を
つくって選挙に勝ち、郵政民営化法案を再提出すると。改革の小泉自民党か、それと
も現状維持勢力か。これで民主党を揺さぶれると、本気で思っているようだ。

八    それに巻き込まれたら、おしまいだ。短期決戦だから、「郵政解散」の目
くらましにいったんはまってから、それを修正している時間はないし、「そうではな
くて・・・」と言い訳をしてから本題に入るような演説をしていては間に合わない。
緒戦の争点設定が勝負のカギだ。

熊    マニフェストの出来そのものの勝負は、もうついている。03年の小泉マニ
フェスト(中身のない「郵政民営化」)の顛末が、このザマだ。「郵政解散だ」「造
反組は公認しない」と言って、参院で否決された法案をマニフェストとして出すのな
ら、少なくとも民主党のように全公認候補の署名を求めなければウソだろ? それが
できないなら、同じ事の繰り返しだ。民主党は03年総選挙の後から、ずっと準備して
きているし、蓄積もある。問題はそれをどう伝えるのか、伝達能力(党としての、ま
た各候補、選対、陣営としての伝達能力)にかかっている。ターゲットをはっきり絞
り込んで、誰に(どの層に)何をどう伝えればいいのか。これを的確にできるかどう
か、だ。

八    03年総選挙、04年参院選そして今回都議選と、マニフェスト選挙の政治文
化は確実に定着・蓄積している。どこに、どのようにそれがあるのかが見えていない
度合いに応じて、「郵政解散」の目くらましに巻き込まれ、右往左往することにな
る。どこにどのように訴え、働きかければ、「受け手」としての潜在的蓄積(マニ
フェストの政治文化を発信はできないが、言われれば主体的に反応できる、という有
権者は確実に増えている)を、行動にまでもっていけるのか。ここが実践感覚として
分かっていない度合いに応じて、「やりにくい」選挙になる。

熊    なにせ小泉チルドレン以下、「既得権打破」「政官業癒着を断つ」「構造
改革断固推進」と、言葉の上っ面は揃えているからな。民主党マニフェストの字面を
「間違わずに説明できる」というだけでは、肝心な争点は伝わらないわけだ。必要な
のは、ひとつは明確な争点設定を強烈なメッセージとして伝えること。これはいわゆ
る空中戦(広報戦略)で、このなかでは的確なピンポイント攻撃も必要だ。マニフェ
スト選挙の蓄積が見えていないと、誤爆や大量の無駄撃ちをしてしまうことになる。

八    もうひとつは地上戦で、こっちが力勝負の本隊だ。これは「風」やら「無
党派頼み」では絶対にできない。地道な積み重ねのなかから一歩一歩培った信頼関
係、いわゆる「顔と名前と政策が一致している」というやつだな。小難しいマニフェ
ストはよく分からんが、あの人が一生懸命やっているのはよく分かる。話を聞いてみ
たら、まっとうなことを言っていた。あの人が民主党なら信用できると。こういうふ
うにマニフェストが伝わっていく信頼関係を、どれだけつくっているか。短期決戦で
もここが決定的になる。

熊    そういう「顔の見える関係」を、口利き・依存と分配で作ってきたのが自
民党だ。配る利権や税金がなくなれば、今度は脅しと強権になる。小泉―青木の二人
三脚は、まさにそれだろう。口利き・依存と分配ではなく、政策でそういう関係をつ
くるのがマニフェスト政党だ。民主党の各候補、地方議員がどこまでそれを蓄積して
きたか。争点設定では、その地力が試されることになる。


◆ 郵政を吹っ飛ばす争点設定―年金と税金、このままでいいのか!

八    郵政民営化に代わるべき争点は、やはり「年金」と「税金」だろう。
「もっと大事なことがある」に対して、「そうだよね」と反応する層には、「つじつ
ま合わせの年金改革で、次の世代の安心は見えますか」「税金の無駄食い・垂れ流し
を放置したままの大増税で私たちの未来が見えますか」と問いかけ、少子高齢社会・
アジアとの競争と共存の時代へのパラダイムチェンジをストレートに訴え、そのため
に政権交代を! と。

熊    「官から民へって、いいんじゃないの」「小泉さん、改革でがんばってい
るんじゃないの」と、軽いノリで反応する部分に対しては、「小泉改革の四年間で、
どこが変わりましたか? 道路公団民営化で、採算性の低い道路を作りつづけること
が止まりましたか? 止まっていませんね。天下りがなくなりましたか? 増えまし
たね。私たちの税金をくすねる談合はなくなりましたか? 今でも隠そうとしてるん
じゃないですか? これが小泉さんの民営化です。あなたはこれを支持するんですか
?」と問いかける。軽いノリの「改革支持」というのは、都市部の今のところは食う
に困らない、しかしバリバリの「勝ち組」でもない、というところの意識だ。タック
スペイヤーとタックスイーターという言葉は覚えたが、パブリックということが本質
的に分かっていないから「社会的公正」が分からない。年金でも「払った分ともらえ
る分」で考えるということが、現役世代でも最後まで残る層だ。

八    ここに「そもそも社会的公正とは」なんて説教をしちゃいけねぇや。聞く
耳があるなら、「小泉改革の業績」を事実に基づいて説明して、どうなんですか?
と。ダメ押しはこうだな。「道路公団の談合で税金がピンハネされ続ける一方で、サ
ラリーマン家庭には大増税。年収500万なら30万円の増税、一日あたり800円ですよ。
いまどきサラリーマンの昼食は、ワンコインじゃないですか。そこに800円増税して
どうするんですか? あなた、これでいいんですか。もっと大事なことがあるでしょ
! まずは税金の無駄遣い・ピンハネをなくす。そのうえで将来の安心のために、年
金には消費税をこれだけアップさせていただきますと、私たちは言っているんです。
主権者としてしっかり考えてください」と。

熊   ちょっとやっかいなのは、「民主党は改革に反対なのか」という部分だ。最
初から聞く耳持たず、というのは、うまく沈静化させてあしらえばいい。今の段階で
は説得する相手じゃないからな。しかし「いかんともしがたい」格差という問題もあ
るんだな。「右か左か」という単純な二項対立、水戸黄門の世界で政治的争点を見よ
うという文明では、構造改革の争点はなかなか理解できない。ここを逆手にとって
「郵政民営化に反対するのは改革に反対する抵抗勢力だ〜」とやっているのが、小泉
劇場だ。生活の実際で分かってくるほうはもうとっくに醒めているが、この期に及ん
でまだ支持率が上がったりしているわけだから、この一角までをくずさなければなら
ない。

八   ここはちょっと手間がかかるが、漫才風にやってみるか。

A  宰相の「宰」という字は、「肉を切って料理する」という意味だそうで。さし
ずめ小泉首相は、料理長ってところだな。「郵政民営化」という献立表で選挙を戦っ
て勝ったんだから、そのメニューを出してどこが悪いってわけだ。ところが料理人の
なかから、こんな料理はお客様(有権者)に出せないと言い出す者がでてきた。そこ
で「いやなら辞めちまえ、お前の代わりなんざ、いくらでもいらぁ」とタンカを切っ
たってわけだな。
B  「郵政民営化」ってのは、カレーライスかな。俺はどっちかって言うと、カツ
どんがいいな。
A  これだから庶民は困るんだよ。四年か三年に一度しかない総選挙なんだぜ。当
然コース料理だよ。分かる?コース料理。
B  バカにすんなよ、それくらい分からぁ。
A  じゃあやってみよう。えーお客様、これが当店のメニューでございます。どう
ぞお選びください。
B  おう、何々まずは食前酒だと? そうだな、チューハイはあるかい?
A  これだから困るんだ。いいか、コース料理というのは、前菜、メインディッ
シュ、デザートでひとまとまりなんだ。メインディッシュが決まって、それに合った
食前酒、前菜が決まるし、デザートも決まる。ひとつひとつバラバラに「どっちを選
ぶか」「カレーライスかカツどんか」ってことじゃないんだよ。
B  何をエラそーに。じゃ何か、この赤ワインと白ワイン、どっちが改革派でどっ
ちが抵抗勢力なんだい?
A  だから、そうじゃないんだってば。えーお客様、当店のワインはあの有名なソ
ムリエが厳選したものでございます。お魚のメインディッシュをお選びなら○○が、
和牛のメインディッシュをお選びなら△△が、鴨肉のメインディッシュをお選びなら
□□がよろしいかと存じますが。
B  訳わかんねぇな。赤か白か、どっちが改革でどっちが改革反対なのか、それを
言ってくれなけりゃ、先に進めないじゃないか。
A  だからぁ構造改革ってのは、単品メニューの寄せ集め・羅列じゃなくて、構成
的なんだって。前菜、メインディッシュ、デザートがひとつのテーマでつながってい
る。中でもメインディッシュは、それなくしてはコースが成り立たないというものだ
から、それに合わせて前菜やデザート、食前酒が決まる。つまり政策の優先順位や行
程表が重要なんだ。
B  またまたエラそーに。じゃ何か、郵政民営化ってのが小泉レストランのメイン
ディッシュってわけか? ところで前菜や食前酒はもう出てきたのか? 
A  それが、まだなんだな。厨房で料理人衆相手に「自民党をぶっ壊す」とケンカ
を始めちまったので、肝心の料理は匂いすら漂ってこない。メインディッシュも「郵
政民営化」って名前は聞こえているが、味付けも調理法もよく分からねぇんだな。
B  なーんだ、それなら俺は、やっぱりカレーライスかカツどんか、というほうが
いいや。
A  だから、それじゃ構造改革のコース料理は選べないんだって。えーお客様、岡
田シェフの本日のメインディッシュは「年金」と「税金」でございます。どちらも少
子高齢社会へ転換していくにあたって、これまでとは大きく変えなければなりませ
ん。それなくしてコースが成り立たない、というメインディッシュにふさわしい1品
でございます。そのためにまず食前酒としては、政官業の癒着による税金の無駄遣い
・ピンハネを徹底的になくします。また公務員改革も行います。その上で前菜といた
しましては、国債発行額を抑えたサラダをご用意いたしました。ドレッシングは徹底
した分権の推進です。またスープとして、悪化した近隣諸国との信頼関係回復を図り
ます。メインディッシュは年金制度の一元化です。これで少子高齢社会への転換を方
向づけたうえで、デザートに新たな雇用の安定や社会的市場の促進などをご用意しま
す。これがコース料理ってことだ。
B   するってえと、郵政民営化ってのはメインディッシュにはならねぇし、単品
メニューでもねぇってわけか。だけどどっちみち、俺はカレーライスかカツどんか、
右か左か、改革か抵抗勢力かっていうんじゃないと選べねぇよ。
A   料理長と料理人が厨房でケンカしている間にも、頭の黒いネズミがどんどん
税金をくすね続けているんだぜ。道路公団の談合は氷山の一角だ。民営会社になれ
ば、今よりもっと政治のチェックも効かなくなる。その一方で俺らには増税だ。政府
税調の言うとおりなら、一日あたり800円だとよ。
B   冗談だろ? カレーライスかカツどんかってのは、ワンコインの選択なんだ
ぜ。そこに800円も増税されてみろよ、俺の昼メシはどうなるんだ!
A  だから、構造改革のメニューを構成的に理解する努力をしないと、小泉レスト
ランの単品メニューの請求書に、いつのまにか一日800円の増税が書き込まれてい
るってことになるんだ。

熊   年金と税金、ここをしっかり変えていく。この争点を空中戦では強烈なメッ
セージとして、地上戦では確実な手ごたえとして伝えていくことが決定的だな。本来
なら、郵政民営化についても、政策的な優先順位は低いが政局になることは分かって
いたのだから、民主党としての基本方向・考え方はきちんと示しておくべきだった。
基本はユニバーサルサービスの維持だから、郵便は公社で、郵貯・簡保は規模を縮小
(金融弱者に対するユニバーサルサービスの保証)―将来的には廃止ということでい
いはずだ。お金の出口は、政府が無駄遣いを止めると決めればできることだし、特殊
法人・特別会計改革をすすめることで解決される(そこにふれない「民営化」は逆に
「やりたい放題」になる)。このくらいのラインをきちんと整理していれば、「対案
を出さない民主党は抵抗勢力といっしょなのか」というヘラズ口に、口実を与えなく
ても済んだんだがな。

八   泣いても笑っても一ヶ月の短期決戦だ。都議選が終わって、創価学会のみな
さんは夏休み中、そう簡単に旅行の予約をキャンセルして選挙モード、とはなりにく
い。自民党は潰しあい。小泉のチキンゲーム・サプライズも、まったく地に足はつい
ていないから、一瞬の風にしかならない。地上戦は、これまで以上にスカスカだ。こ
こまでのマニフェスト選挙の蓄積を確実につかみ、促進していけば、民主党は地力の
勝負でも十分いけるはずだ。政権交代を目指してガンバロウ!!

熊   年金改革先送り・無駄遣い放置で大増税。これ以上、未来を食い散らされて
たまるかってんだ! 今度こそ、国民主権で政権をしっかり選ぶ選挙にしよう!



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石津美知子 ishizu@ganbarou-nippon.ne.jp
 「がんばろう、日本!」国民協議会
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TEL:03-5215-1330 FAX:03-5215-1333