電子瓦版(転送はご自由にどうぞ)
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▼index
□自衛隊派遣、強行採決―小泉無責任政権を国民主権の力で糾す

□お知らせ
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自衛隊派遣、強行採決
小泉無責任政権を国民主権の力で糾す
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熊   あー、おいらもう腹がたってしかたない。あの強行採決は何なんだよ。自衛
隊の派遣は「やむをえない」と、おいらだって思うよ。アメリカが決めたから、と
か、もうこうなった以上しかたないという意味じゃなくて。でもだからこそ、だれが
どう責任をとるのか、いつ、誰が、どういう情報に基づいて、どういう判断をした、
ということをはっきりさせなくちゃ、無責任連鎖のどろ沼にはまっちまう。今度は、
自衛官の命がマトなんだぜ。

(注 「やむをえない戦争」という意味は、国民主権と結びつかない主権国家=いわ
ゆる「ならずもの国家」=の脅威に対して、主権国家を絶対的価値としてきたこれま
での国際秩序および国際安全保障システムでは十分に対処できない、それに替わる新
たな秩序を模索するための一歩として「やむをえない」という意味であり、懸念や疑
念は当然あるし、それらを厳密に検証していく必要は当然あるという意味で「やむを
えない」ということ。)

八   ああ、おいらもアッタマにきたぜ。小泉も「どうせ反対なんでしょ」ってい
う、ありゃないぜ。なんのために国会で議論しているんだよ。賛成、反対の意見発表
会をしてるんじゃねぇ。政府が責任持って派遣するってぇんだ、それで選挙やって
勝ったんだから、じゃあ「どう責任をもっているのか」っていう政権運営能力を問う
ているわけだろう。それにまともに答えられないんじゃ、話にならねぇ。

熊   届いたばかりの市ヶ谷の瓦版(「日本再生」)にはこう書いてあった。

□例えばイラクへの自衛隊派遣である。選挙のときは、「派遣に反対・大義なき戦
争」ということでもよい。わが国の外交のありかたとして、今の時点では派遣しない
という判断はありうる(ただしその場合、日米関係や国際安全保障へのかかわりなど
について、体系的な外交戦略を示すべきだが)。しかし「派遣」をマニフェストに掲
げたほうが選挙で勝った以上、「大義なき戦争」「非戦闘地域かどうか」という論戦
の枠は、卒業しなければならない。
 例えここで政権交代したとしても、自衛隊をただちに撤退させるとはならないので
ある。「憲法前文」を読み上げ、国際貢献を声高に叫んで派遣した以上、とんでもな
い戦闘状態にでもならないかぎり、多少のことで引き揚げるわけにはいかないのであ
る。こういう国運を決するような重要なところに踏み込んだ、というところで直面し
ている事態に対して、どこまでの責任能力、政権運営能力があるのか、を追及しなけ
ればならない。
 やはりというべきか、小泉総理は度重なる民主党議員の追及に「どうせもともと民
主党は、派遣に反対なんでしょ」と言い放つ場面が目立った。ここで「首相の責任の
とり方を問うている」「政府与党の政権運営能力を問うている」と、さらに畳みかけ
ることが必要で、そのためには「反対のための論拠」として政府答弁の不備や矛盾を
突く、というようなこれまでのやり方・発想の残滓を整理しなければならない。
 この点で民主党のほうにはまだ「大義なき戦争」「憲法違反」という枠での発想が
一部残っていて、それが審議の深まりになかなかつながらないという弱点があった。
しかし決定的にはやはり、与党側のあまりにも無責任、ずさんな対応が目に付いた。
 「どうせもともと反対なんでしょ」というのは、討論拒否であって、統治能力のな
さをさらけ出すものでしかない。そして現地サマワの情勢について首相答弁を撤回す
る(前代未聞)など、あまりにもずさんさ、いいかげんさが目立った。その揚げ句
が、特別委員会の強行採決、本会議での与党単独採決である。
 軍を動かすというのは、国家の最高意思の表明である。賛否あるのは当然であり、
それを論議をつくして最後は多数決をするということでなければ、無責任連鎖のツケ
回しということになる。まさに戦前の「国策の誤り」はそこから始まっている。
自衛隊の派兵をめぐる国民世論は、すでに五十五年体制の枠にはない。「反対」や
「懸念」もわが国の外交のありようを考えるものであり、国民主権に基づく憲法改正
も視野に入ってのものである(それを反映しているのが民主党)。そこでの議論を尽
くすという手続きを踏まずに、討論拒否や姑息な根回し(「足して二で割る」方式で
要員数を決める、調査団の帰国を国会解散の日にずらす、派遣計画決定を臨時国会後
に回すなど)を繰り返した揚げ句、その綻びがこれ以上に明らかにされないための強
行採決・単独採決というのでは、考える国民(「やむをえない戦争」までは理解する
国民)との接点をいかなる意味でも持とうとしない、ということにほかならない。ま
さに「棄民政権」である。(「日本再生」295号 2/1)

八    しかし与党はなぜ、あんな無茶をやったのかね。政府答弁のずさんさが明
らかになるたびに、委員長は「後刻理事会で協議するので、論点を先に進めてくださ
い」と、強行採決の30分前くらいまでやっていたって言うじゃないか。まるで「だま
し討ち」だよ。そのうえイラク特別委員会が終わるまでは開かないはずだった、予算
委員会も強行突破した。

熊    そりゃあ、これ以上委員会審議を続ければ、ボロがますます出てくるから
じゃねぇのか。それならもうここでやっちまえっていう「政治決断」だよ。派遣の賛
否が拮抗してきた(逆転している世論調査もある)からって、こんなことが通ると思
うのなら、おれら国民もずいぶんバカにされたもんだ。そう思うとまた、腹がたって
くらあ。

八    審議拒否した後の「出口」も難しいが、これは永田町の駆け引きの枠では
なく、国民・有権者に訴えて世論を巻き起こすべきだよ。派遣に賛成・反対を問わ
ず、政府・総理の説明責任がはたされていないって、八割が思っているんだから。こ
れで内閣支持率が急落するところに持っていくべきだ。

熊    民主党はいっせいに、すべての選挙区で街頭演説に打って出るべきだよ。
それではっきり、「反対のための論拠」として政府答弁の不備や矛盾を突く、という
ようなこれまでのやり方・発想の残滓を、有権者の前できれいさっぱり整理すべき
だ。
例えばこうだ。

「われわれは自衛隊の派遣には反対です。国際的な協力の枠組みができ、イラク人の
政府から要請があれば、その時には自衛隊でも何でも必要な協力はすべきだし、その
時には武器使用も国際的な基準でやるべきです。
しかし、マニフェストで派遣を掲げた自民党が選挙で勝ったのだから、その責任にお
いて派遣するのは結構です。それに反対しているのではありません。われわれは自衛
隊を派遣するうえで、政府は、そして自衛隊の最高指揮官である総理は、どういう責
任をはたすのか、起こりうる事態に対してどういう当事者責任をはたすのか、この政
権運営能力を問うているのです。
いつ、誰が、どういう判断でこれこれの決定を下したのか、これをきちんと説明でき
なくて、責任能力があるといえますか? いえないでしょう? 実施計画にかかわる
判断の根拠もまともに示せず、前代未聞の首相答弁撤回までする。答弁の食い違いや
混乱がボロボロでる。こんなことで、どうやって責任をもって自衛隊を派遣できるん
ですか! 
こんないいかげんなやり方で、現場に責任と覚悟をすべて丸投げする形で行われる自
衛隊派遣の「出口戦略」が、小泉自公政権にあるでしょうか? その責任能力、政権
運営能力があるでしょうか? われわれはこれを問うているのです。
われわれには覚悟があります。こんないいかげんなやり方であれ、いったん出した以
上、多少のことでは自衛隊を引き揚げることはできません。イラクの復興が国際的な
枠組みで進み、イラク人の政府がきちんと確立される中でのみ、「出口戦略」は可能
になります。私たちには、その道すじに責任を持つ覚悟があります。だからこそ、無
責任な派遣を追及しているのです。
自公政権が無責任のツケ回しで派遣した自衛隊を、責任をもって帰還させる。イラク
国民と国際社会から感謝されて。政権交代をすれば、われわれにはその責任がありま
す。だからこそ、現在の政府の責任を問うているのです。」

八   そうだよ。そういう街頭演説を、黄色いハンカチをつけて、すべての小選挙
区でやるべきだ。それで世論を喚起し、その力で院内での与党の譲歩を引き出す。審
議再開の戦術判断はここだ。

熊   公明党は、今回の強行突破で慎重論が高まることを懸念している。もともと
学会のなかには慎重論が強かったし、学会内では神崎代表にあてた派遣反対の署名運
動もあったくらいだ。

八   派遣の賛否にかかわらず、八割の国民が政府の説明に納得していない。議論
の土俵は変わっているんだ。ここできっちり、マニフェスト選挙後にふさわしい国会
論戦のありかたを、有権者とともに創りあげていくべきだ。「どうせもともと反対な
んでしょ」などという、いいかげんな答弁は、マニフェスト選挙の作法に反する55年
体制の遺物として一掃すべきだ。そのためにも有権者の力が必要だ。

熊   よし、さっそくうちの選挙区の議員に提案して、明日の朝から始めよう。ボ
ランティアのみんなにも声をかけようぜ。「既成事実化されて国民が、しかたないと
なるのが心配」などと評論しているヒマがあったら、自ら世論をつくりだせってな。

八   全党いっせい行動でやれば、有権者の実際がよくお分かりでない民主党の一
部の御仁も、世間の風がどういものか、少しは肌で感じられるかもしれない(ムリか
?) 古賀潤一郎の件も、逃げたり言い訳したりせず、正面から答えればいいんだ。
そうやって、昔からの付き合いのある支持者だけではなく、選挙の時にマニフェスト
を求めて読むような、自立した有権者の声、目線がつねにダイレクトに議員・候補者
と党に反映するようなスタイルを、全党のものにすべきだよ。民主党じゃ、「日常活
動」って言葉が流行っているらしいがな。

熊   ここまでを切り拓いてきた部分はみんな、それを自力でやってきたわけだか
らな。野田国対委員長は17年間、朝立ちを続けてきたし、枝野政調会長も初当選以来
ずっと、定期的な駅立ちと月一回のオープンミーティングを続けてきた。神奈川県知
事に転出した松沢さんのところは、彼がずっと朝立ちをやってきたから、有権者のほ
うも、国会議員はそういう活動をするのが当たり前、と見ているから、それをクリア
しなけりゃ支持されないわけだ。
そういう「文化」を全国に根付かせていくために、おれらも“バッジをつけない主権
者”として持ち場につこう!


□◆□ お知らせ □◆□

□第54回定例講演会
「<政権選択を問う>どうする、わが国の外交戦略」
 前原誠司 衆院議員・民主党「次の内閣」外務大臣
2月17日(火)18時30分より
総評会館 203室(「お茶の水」聖橋口より徒歩5分)
参加費・会員1000円/一般2000円

□第34回 東京・戸田代表を囲む会
「農政改革―WTO・FTAを生き抜く農業戦略」 
ゲストスピーカー 山下一仁・経済産業研究所上席研究員
2月9日(月)18時30分より
「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(「市ヶ谷」より徒歩5分)
参加費・同人会員2000円/購読会員3000円(同人会員の紹介で)

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石津美知子 ishizu@ganbarou-nippon.ne.jp
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