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メルマガ♯がんばろう、日本! 47(03.1.21)
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昨年よりごぶさたしてしまいました。おくればせながら、本年もよろしくお願いいた
します。
今年は四月に統一地方選挙があります。また解散・総選挙もささやかれています。今
回は、選挙の現場を変えるための「主権者のすゝめ」です。
▼index
□ 統一地方選挙を、国民主権の政治文化への入れ替え戦として戦おう
〜主権者のすゝめ〜
■政治に口利きを求めない人たちが、自分たちの代表をつくるために政治参加しな
いかぎり、政治は変わらない
■野党がだらしない? 投票したい候補者がいない? ならば自分たちで候補者をつ
くり、あるいは育てる―それが主権者
■候補者を格付けしよう。格付けの責任を負う有権者になろう。
□お知らせ
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□ 統一地方選挙を、国民主権の政治文化への入れ替え戦として戦おう
〜主権者のすゝめ〜
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【政治に口利きを求めない人たちが、自分たちの代表をつくるために政治参加しない
かぎり、政治は変わらない】
なぜ政治は変わらないのか。この十年、「政界再編」すればするほど、政権交代可能
な二大政党制に近づくのではなく、野党から与党への政党間移動になり(自民党依存
症)、五十五年体制の変形的再編が肥大化するのはなぜなのか。
右肩上がりの時代には、「政治はだれがやっても同じ」でした。放っておいても増え
るパイ(端的には税収)をどこにどう分けるかが政治の役割であり、ここには政策の
優先順位も、それを決めるための戦略も必要ありませんでした。この政治の口利きの
お世話にならなくても自分で稼ぐことができる人にとっては、「政治なんか誰がやっ
てもおなじ」「政治に関わるのは胡散臭い人たち」でした。
しかし歴史的な意味で「右肩上がり」の時代が終わり、政策の優先順位を決めなけれ
ばならなくなると、政治の本来の役割が問われます。政策の優先順位や、そのための
戦略・目標とその合意形成の機能が政治に求められるようになると、これまでの「政
治」の機能不全は避けられません。
この旧い政治の機能不全は、放っておいて打破されるというものではありません。新
しい政治がそれにとって代わらないかぎり(政権交代)、旧い政治は腐臭を放ちなが
ら生き長らえるのです。日本再生の条件(経済的・社会的・国際的条件)を食い潰し
ながら。
なぜ政治はいつまでも変わらないのか。その答えは、こうです。
政治に口利きを求めない人たちが、自分たちの代表をつくるために政治参加しないか
ぎり、「政治」は利権分捕り合戦に占拠されたままであり、パイが縮小すればするほ
ど、その利権分捕り合いは激しくなることはあっても、なくなることはありません。
昨年十月の統一補選(衆参七選挙区)の投票率は、過去最悪でした。千葉ではじつ
に、有権者の四人に一人しか投票に行きませんでした。これでは、特定の利害関係者
以外は投票にすら行かなかったことになります。いくら「変えたい」と言っていて
も、政治の現場がこれでは、政治は変わりません。
政治を変えるために、政治に口利きを求めない人たちが政治参加する―今春の統一地
方選挙・補選、そして来るべき総選挙を、そのための舞台としようではありません
か。
【野党がだらしない? 投票したい候補者がいない? ならば自分たちで候補者をつ
くり、あるいは育てる―それが主権者】
野党がだらしない。投票したい候補者がいない。そういう声をよく聞きます。しかし
それで投票にすら行かなければ、政治はますます、利害関係者の利権分捕り合いの場
となっていきます。
「他人任せ」で何も手を動かさず、コストも払わないでいながら「政治がよくない」
と言っても、何の足しにもなりません。政治に口利きを求めない国民が、自分たちの
代表をつくるために政治参加することなしに、政治は変わらないのです。
政治参加とは何でしょうか。民主主義における重要な政治参加は、もちろん選挙での
投票です。しかし政治を変えるためには、「選挙の時によく考えて投票する」だけで
は不十分です。選挙はいわば「収穫」であって、その前には土づくりから種まき、水
やり、草取りといった地道な活動が必要です。
どんなに口で「改革」を言っても、日常活動が利害関係者・団体のお世話、日よりの
あいさつといった「目配り、気配り、利権配り」の政治家に、改革はできません。
「地盤、看板、カバンなし」で政策を直接、有権者に訴え、自力で支持基盤をつくっ
てきた政治家・候補者こそが、改革の信認に値します。そういう政治家・候補者(い
ないわけではない)に「仲間」として日頃から力を貸すことが必要でしょう。
「確かにそのとおりだが、政策を聞いてくれる有権者はいない」と悩んでいる政治家
・候補者を励ますことも必要です。少人数でもまじめに政策の話を聞いてくれる仲間
を集めて、会合を開く。一緒に政策の勉強をする。そういう場を提供し、あるいはと
もにつくっていくという「土づくり」から始めましょう。それで勇気付けられるの
か、それとも「これだけでは当選できるか不安」という程度の人格なのか。政治家・
候補者の「本気」を試すことができるでしょう。
「ただの市民」がそんなことまでやる必要があるのか? あるのです。
ふつうの市民が選挙と直接関係なく、ふだんから政治に関心をもち、政治家や候補者
を育てるために活動していることが「主権在民」の常識なのです。そうではないか
ら、「政治は特定の利害関係者がやること」になってしまうのです。この政治文化を
入れ替えなければ、いつまでたっても「政治」は利権分捕り合いに占拠されたままで
す。
「無党派」といって政党を否定したり、選挙のときだけ集まってワイワイやっていた
のでは、いつまでたっても政治を変えることはできません。
【候補者を格付けしよう。格付けの責任を負う有権者になろう。】
選挙とは、主権を付託することです。つまり「これこれについて、こういう理由・根
拠であなたに四年間任せる」ということです。したがって最低、次の選挙の時まで自
分の選択に責任を持ち、公約にもとづいた業績評価で次の選挙の投票行動を決める、
というのは主権者としての基本的な義務です。
「投票したら後はお任せ」ではなく、自分の選んだ政治家(主権を付託した政治家)
がどのように行動しているのかを知り、それに責任をもち(もちろん「もう支持しな
い」という責任の取り方もある。その場合も公約に基づいてその理由を説明する)、
励ましたり叱責したりして政治家・候補者を育てることが、主権者としての活動で
す。
「気に入った人を応援する」というのでは、フォロワーとしても主役ではなく脇役で
す。
●公約は有権者との契約
政権交代のある国では、公約はきわめて大きな意味を持ちます。公約は有権者との契
約であり、次の選挙のときには有権者は、その公約に基づいた業績評価で投票行動を
決めるのです。これはある意味で、市場経済のイロハです。契約が履行されなければ
「次も任せる」とはなりません。こういう「当たり前のこと」を、政治の世界にも通
用させなければなりません。
そこで「公約の評価基準」を考えてみましょう。
@理念、政策があるか
理念、政策といっても「環境にやさしい」とか「住み良い町づくり」などという抽象
的一般的なスローガンでは話になりません。「何を、いつまでに、どのように」と
いった具体的な目標、実現手段・財政的な裏付け、期限が明示されているか。「起案
書」にこれが欠けていては「あなたに任せる」とはなりません。そういう社会常識
を,政治の現場にも適用すべきです。
A情報公開・市民参加の視点があるか
「依存と分配」の政治と「責任と信頼」の政治を分ける決定的な分岐点は、おそらく
「情報公開・市民参加」でしょう。「よい政策」というものは、専門家や有識者、政
治家が「これがよい」と言って決まるものではありません。A案の場合はこう、B案
の場合はこうと、判断材料が示されて、市民が主体的に選択できるのが「よい政策」
です。そのためには政策決定過程が公開され、参加できることが不可欠です。「一番
よい政策を決めてくれ」では、主権者とは言えません。
イネムリ自治体、談合自治体では、多少型破りでも、まずは談合破りをする人が必要
かもしれません。しかし、公約に値するものがなくての「市民参加」では、政官業癒
着の構造は延命します。
先進的な自治体がどう取り組んでいるのか、比較検討してみるのもよいでしょう。
(ご参考:「がんばろう、日本!」国民協議会第二回大会・第二部パネルディスカッ
ションでの木下・佐賀市長や福嶋・我孫子市長の発言。『日本再生』282号掲載、木
下・佐賀市長のインタビュー、同285号掲載、田中・中野区長のインタビューなど)
●選挙権をどう行使してきたのかを語れるか
国民主権の必要条件は、選挙権を正しく行使できることです。「失業したので仕事を
紹介してほしい」と政治家に近づくのと、「失業してはじめて今の制度にはこういう
不備があると気づいた、もっとこうしたらいいと思う」と政治家に近づくのとでは、
だいぶ違います。「○○の時にお世話になったから」「××さんの紹介だから」と投
票するのと、「□□の政策に賛成だから」と投票するのとでは、かなり違います。
私的な事情で政治に近づくことは、一有権者なら許されます。しかし被選挙権の行使
(立候補)、言い換えれば「主権の付託を受ける」責任が生じる側に立つ場合には、私
的事情の延長では許されません。ここの飛躍―責任の取り方の飛躍を語れるか。
「あなたはこれまで、有権者として、選挙権をいかに行使してきたのか」。この質問
をぶつけてみましょう。何を質問されているのか理解しようという姿勢があれば「ま
ともな人」、価値を見出さないようなら「信頼できない」と判断してよいでしょう。
●言っていることにふさわしい支持基盤をつくっているか
どんなに口で改革を言っても、実際の支持基盤・日常活動が「依存と分配」であれ
ば、「パフォーマンス」でしかありません。「言っていること」と実際の行動が反対
のベクトルであるにもかかわらず、それに悩まないという人では、とても信頼できま
せん。
候補者の評価にあたっては、次のような基準を考えてみましょう。
+2 改革の政策・公約があると同時に、それにふさわしい組織関係(支持者・仲間
/少人数でも)をつくっている→さらに仲間を増やすための「同志」として力を貸す
+1 本人の問題意識としては政策はあるが、それにふさわしい組織関係まではつく
れていない→改革の支持基盤をつくるための知恵、力を貸し、励ます。
0 改革は「言われれば分かる」が自分からは発信できていない。ただし、「依存
と分配」のマイナスの体質、支持基盤も持っていない。→「教育」次第。鍛えるため
に力を貸す。ネをあげるかどうか、本人次第。
−1 口では改革を理解するが、基盤は「依存と分配」のまま→叱責。そのうえで基
盤の入れ替え戦をやる意思があれば、力を貸す。
−2 口でも改革とは縁遠い。基盤はズブズブの「依存と分配」(業界・団体選挙)
→落とす以外なし。そのためには最低、投票率が40%を超えて、政治に口利きを求め
ない有権者が投票所に足を運ぶようになること。
(首長のように「一人を選ぶ」選挙なら、投票率40%を切っても、オール与党の現職
候補にしっかりした市民派候補が勝つケースは十分ある)
□ ◆□ お知らせ □◆□
□『日本再生』285号(300円)
政権交代なくして,日本再生なし
インタビュー/平岡秀夫・衆院議員(民主党)、武正公一・衆院議員(民主党)
インタビュー/田中大輔・中野区長
囲む会/中国の金融システムとコーポレートガバナンス 胥鵬(法政大学教授)
□ 第44回定例講演会
「台湾から見た北東アジアの新たな情勢―羅福全・台北代表をお迎えして」
2003年1月28日(火)午後6時30分より
私学会館(アルカディア市ヶ谷)(市ヶ谷)
講師・羅福全(台北駐日経済文化代表処代表)
討論・枝野幸男(衆院議員)、水野賢一(衆院議員)
参加費・会員/1000円 一般/2000円
□第45回・定例講演会
「地方自治―改革への挑戦と課題」
講師 福嶋浩彦(我孫子市長)/田中大輔(中野区長)
日時 2月7日(金)午後6時30分より
場所 総評会館203室
参加費 1000円(同人会員は無料/購読会員、その他の方は1000円)
□第46回・定例講演会
「わが国をとりまく外交環境」
講師 添谷芳秀(慶応大学教授)
日時 2月17日(月)午後6時30分より
場所 日本青年館502室
参加費 1000円(同人会員は無料/購読会員、その他の方は1000円)
*1月5日より8日まで台湾を訪問して、政治セクターの方を中心にいろいろ意見交換
をしてきました。報告記事は286号(2/1発刊)に掲載予定ですが、とりあえずの報告
をホームページ上に載せましたので、興味のある方はご覧ください(サンチョ・パン
サの日記)。
2月5日発信の訂正メールより――――――――――――――――――――――――――
メルマガ「がんばろう、日本」47の最後に「お知らせ」があり、2月7日、17日の定例
講演会のご案内をしていますが、ここで「参加費 1000円(同人会員は無料)」とあ
りますが、これは「参加費 会員1000円/一般2000円」の誤りです。
お詫びして訂正いたします。
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石津美知子 ishizu@ganbarou-nippon.ne.jp
民主統一同盟 「がんばろう、日本!」国民協議会
http://www.ganbarou-nippon.ne.jp
TEL:03-5215-1330 FAX:03-5215-1333