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メルマガ♯がんばろう、日本! No.42(02.9.19)
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▼index
■国民を見殺しにした、保身・国対外交に天中殺を!
□国民を守る意識なき外交に国益はあるのか
□国民主権なくして国益なし
■お知らせ
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□ 国民を守る意識なき外交に国益はあるのか
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熊 北朝鮮に拉致された人たちが八人も亡くなっていたってのは、やりきれ
ねぇな。家族の会見は見てられなかったよ。北朝鮮は国家的な犯罪だと認めたわけだ
ろ? それで「はい、そうですか」と国交交渉再開ってのは、どう見ても納得でき
ねぇ。どう見てもはじめに「正常化交渉ありき」だ。というよりも、外務省の延命・
点数稼ぎありきとしか思えねぇ。
八 福田官房長官から説明を受けた家族が、外務省の飯倉公館から出てくる
ときの映像にゃ、アタマにきたね。外務省の職員どもときたら、頭を下げるでもなく
ボーッと突っ立っていやがる。日本国発給のパスポートにはよ、日本国民の安全な渡
航と保護を要請するって書かれている。国民を守るのは国家の義務だ。それを果たせ
なかった(果たそうとしなかった)ことについて、「申し訳ありませんでした」って
いう姿勢や感性が、アイツらにはアタマの先からツメの先までまったくないんだよ。
熊 瀋陽の領事館事件の時に突っ立っていたのと同じ光景だよ。今回のピョ
ンヤン宣言を、日本外交の成果という識者もいるが、オイラはそうは思わねぇ。国民
を守らない国家の「国益」って何なんだよ? 国民の多数が納得して合意形成しては
じめて、国益ってもんだろう。それがあればこそ、外交でも貫徹していく力になる。
軍事力で国益を押し通す時代じゃないんだから。
八 瀋陽の時もそうだよ。国民に支持・信頼されない政府が、いくら「国家
主権」という正論を主張しても、外交の舞台で何の力にもならねぇ。確かに北朝鮮が
「カタギの国」になって日朝関係が正常化することは,日本にとって大きな国益だ
し、北東アジアの安定にとっても大きなプラスだ。だがそうした公益と国民世論を合
致させるってのが、民主主義における外交であり、政治家の役割ってもんだろう。そ
こが逆転しちまっている。
熊 重村智計・拓殖大学教授は、「国対的外交」と言っている(「問題と研
究」9月号)。対北朝鮮外交を、国対気分でやっている、国益より私益・利権が先に
たっているってことだ。対ロ外交で明らかになったムネオ体質そのまんまだ。対中で
は、竹下派がそうだ。利権政治が外交・国益までを乗っ取ったんだ。この構造を根本
的に変えなければ、国民を守らない「国益」(=利権・私益)が大手を振ったまんま
だ。90年代の「政党外交」とやらも厳しく問うべきだ〔金丸・田辺訪朝団(90年)、
95年のコメ支援(加藤紘一)、森内閣のコメ支援(河野外相)〕。
八 民主主義における外交の最大のパワーは、やっぱり透明性とアカウンタ
ビリティーだよ。3月の講演会で李鐘元先生が言ってただろ(ブックレット「東アジアで
いかに生きるか」)。独裁制ではトップとのハラ芸で物事が決まる。体質は国対政治
といっしょだから、中国、北朝鮮、ロシアとの関係は「大物と話をつければ」という
ことになる。そこに利権がつきものになるのは当然だ。さらにここに、外務省の
「誤った選民意識」(国民世論を入れると外交はできない)がへばりつくと、とんで
もないシロモノになる。今回はこの最悪の典型だ。
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□ 国民主権なくして国益なし
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熊 小泉は、「あそこで私が席を蹴ってきたらどうなっていたのか」と居
直っているが、「日本は民主主義国です。これでは国民を納得させられない。国民の
合意なしに国交交渉には入れない」と言って、出てくればいいんだ。そして北朝鮮に
対して、拉致問題にケジメをつける最低限の条件(事実経過、真相、責任の所在など
の明確化、国家犯罪である以上、国家補償の明確化、他の拉致された疑いのある人の
情報提供、日本側による調査など)を要求する。その上で、国交交渉再開が、わが国
の安全、国益にとって重要な課題であり、北東アジアの安定にも不可欠であると確信
するのであれば、自らの政治責任において、それを国民に訴えて合意形成を図ると明
言すればいいんだ。
八 そうだよ。日帰りで帰ってくる必要なんかないんだ。とどまってタフな
交渉をすればいい。場合によっては、帰国して家族にきちんと説明し、政府の責任を
明確にして、国民に対しても「このようにケジメをつけ、責任の所在を明確にするの
で、大局的な国益の観点から、国交交渉を再開したい」と説明・説得したうえで、も
う一度トップ会談をやればいいんだ。
熊 拉致問題、不審船。これまで「北朝鮮を刺激するな」と国民に明らかに
せずにやってきたから、国益と世論が乖離しちまうんだ。外務省だって、安否は事前
にうすうす知っていたはずだよ。そうでないなら、よほどのバカで無能だよ。「八人
死亡」なんてことを事前に聞いたら、小泉が「行かない」と言い出しかねない。なん
せ「拉致問題解決なくして国交交渉なし」とはじめて明言した総理なんだから。そう
なりゃ、外務省の延命、田中某の野心が断たれちまうからな。「行けば土産がある」
と匂わせていたんじゃないか。
八 安倍官房副長官が、家族に詰められて外務省に問い合わせたら、横田め
ぐみさんは10年前に亡くなっていたっていうじゃないか。知ってるんじゃないか。
とんでもないことだよ。完全に情報隠匿・情報操作だろう。交渉現場のナンバー2に
さえ、情報をあげてなかったってことは、完全な職務不履行だ。こいつは国会喚問も
のだぜ。
熊 外務委員会を開いて検証すべきだよ。このまま来月から国交正常化交渉
に入るなんざ、断じて認められない。民主主義国の外交ってもんを、この際はっきり
させるべきだ。透明性とアカウンタビリティーなくして、国民を守る外交・国家主権
の態さえなせないんだ。「われわれに何ができた。死んだ人を生き返らせろってこと
か。北朝鮮に制裁したら生きている人たちの命だって危なくなる。今回の判断以外の
選択肢があったのか」と居直るような外務省・政府の無策によって、8人は見殺しに
されたんだ。
八 9・17を忘れるな! 90年代の「国対・利権外交」、外務官僚の保身
・私益、利権政治が国益を乗っ取った構図のなかで、国民が見殺しにされたんだ。そ
れに関わった責任の所在は、北朝鮮も含めて絶対にあいまいにしちゃならねぇ。横田
めぐみさんのお母さんは「(めぐみは)使命を果たした」と言ったが、主権者として
のオレらの責任の果たし方は、民主主義における国民主権の外交をきっちりさせるこ
とだ。
熊 北朝鮮との交渉は、それなくしては絶対にありえない! 交渉の枠組み
や原則は、今回の宣言でも何一つ決まっちゃいないんだ。小泉以前の総理は、「拉致
問題」さえ口にしなかった。小泉がそれを言ったんで、北朝鮮も応じざるをえなかっ
た。ある意味で北朝鮮は、「八人死亡」という最悪のカードを、正常化交渉開始とい
う最高値で売りつけたわけだ。
八 「予想以上の譲歩」という目くらましをつけてな。だけど交渉の原則、
枠組みは、日本の経済援助以外は何も決まっちゃいない。金大中大統領の南北首脳会
談なんか、もっと華々しいものだったじゃないか。だけどその後、具体的な交渉は行
き詰まったままだ。「一年以内に韓国を訪問する」という、彼がやろうとすればいつ
でもできる約束さえ、反故にされたままだ。
熊 パフォーマンス同士のかけひきなら、向こうのほうが圧倒的に上手だ
よ。このままなら手玉にとられたままだ。北朝鮮にとっては、対米交渉の時間かせぎ
になるだけでも、今回は十分ペイする。「悪の枢軸」「ならずもの国家」というイ
メージを少し変えさせる程度の「意外な譲歩」をすれば、目くらましとしては十分な
んだから。
八 韓国の教訓は、相互主義と確証の確保だ。今回のピョンヤン宣言で言え
ば最低、不審船と拉致について、それをはっきりさせなければ、交渉の原則にはなら
ない。それが、亡くなった人たちの事実経過、生存者の帰国の段取り、他の拉致され
た人の情報など、何一つはっきりさせないまま、日本政府としての確認もとらず、北
朝鮮から渡された情報だけを受け取って、おめおめと帰ってきているんだから、この
先、手玉にとられるのは目に見えている。
熊 そうさせないためにも、外務委員会を開いて今回の会談について、徹底
的に検証すべきだ。対北朝鮮外交についちゃ、外交機密っていうのは「裏取引」と同
義だと思え。透明性とアカウンタビリティーこそ、国民主権の外交・国益を貫徹する
基礎だってことを、はっきりさせようじゃないか。
□ ◆□ お知らせ □◆□
□第16回 東京・戸田代表を囲む会
ゲストスピーカー・唐亮氏(横浜市立大学助教授)
「歴史的転換に直面する中国の政治社会」
9月21日(土)午後5時より
「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)
参加費 4000円(飲食付き)
□第17回 東京・戸田代表を囲む会
ゲストスピーカー・戸田邦司氏(前参院議員・新潟鉄工管財人)
「企業再生―問題点と課題」
10月7日(月)午後6時30分より
「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)
参加費 2500円(飲食付き)
□『日本再生』281号・発売中(300円)
活動報告/全国幹事会、「囲む会」(齋藤健氏)、平成の草莽崛起
議員インタビュー/武正公一、松崎公昭(衆院議員)
地球環境/青山俊介・エックス都市研究所代表
沖縄/岸本建男・名護市長ほか
住基ネット/櫻井よしこ・フリージャーナリスト
□「がんばろう、日本!」国民協議会 第二回全国大会
政権交代のための国民主権の波を!
2002年10月27日(日) 砂防会館
記念シンポジウム 午後1時より6時(開場 12時30分)
基調提起 戸田代表「保守したければ改革せよ―改革保守としての矜持を」
記念講演 李鍾元 立教大学教授「日韓関係の新ステージと東アジアの未来」
パネルディスカッション 「われわれの政権交代戦略」
松沢成文、達増拓也、原口一博、武正公一、大塚耕平
古川元久 中塚一宏(各衆参若手議員)ほか
懇親会 午後6時30分より
******参院・千葉補選に統一候補、若井康彦氏!*****
収賄にからむ井上・元参院議長の辞職に伴い、10月27日に行われる参院千葉補選に、
若井康彦氏が、野党・市民・労組が参加する「円卓会議」で擁立された。
若井氏は地域プランナーとして全国各地で活躍。昨年の千葉県知事選挙では惜敗した
が、今回は、千葉を変え・日本を変えるために出馬。昨年9月の第一回大会記念シン
ポジウムにもパネラーとして参加した。
政官業の癒着を千葉で覆せるかどうかは、政権交代の分水嶺ともいえます。
千葉に住んでいる方はぜひご支援を!
千葉にお知りあいがいれば、ぜひ一言、若井さんを紹介してください!
みんな 本気なら 変えられる
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石津美知子 ishizu@ganbarou-nippon.ne.jp
民主統一同盟 「がんばろう、日本!」国民協議会
http://www.ganbarou-nippon.ne.jp
TEL:03-5215-1330 FAX:03-5215-1333