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メルマガ♯がんばろう、日本!         No.39(02.9.4)
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▼index
 □ヤッシーが鳴らす「選挙人目覚まし」
 □「日本を救う」リーダーとフォロワーの人間模様 
 □お知らせ
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  □ヤッシーが鳴らす「選挙人目覚まし」
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   長野の県知事選挙は、やっぱり田中の圧勝だった。投票率は前回より4ポイ
ントアップ、得票も23万票を上乗せして、長谷川候補にダブルスコア以上だ。田中は
「『夜明け前』に戻らない改革」を訴えたが、有権者は「目の前の危機」にも何の感
性も持たず、時代の変化も感じ取れない旧態依然の政治に対する「目覚まし時計」を
求めたわけだ。それが例え、いきなり耳元で金盥を叩くような「目覚まし」であって
も、だ。
   田中批判派のほうは、「知事の資質・手法」を争点にしようとしたが、有権
者からの「なぜ不信任なのか?」に最後まで答えられなかった。当たり前だよ。公約
を掲げて当選した知事が、その公約を実行しようとしたのに、なぜ不信任なのか。
田中康夫という人間への、好き嫌いは当然ある。だけど「公職」にあるものに対して
は、好き嫌いではなくて職責で評価するというのは、民主主義の基本だ。それが県議
以下、まったく分っていないから、都市部はもちろん、郡部のお母ちゃん、お父ちゃ
んの「なぜ不信任なのか」にまったく答えられなかったわけだ。
    既得権派のなりふり構わぬ「田中大キライ」は、有権者にしてみれば、田
中は「夜明け前」に戻らない確信犯だということになる。ちょうど民主党の代表選挙
で、鳩・菅なら自民党は怖くない、若手が出てきたら大変なことになる、というのと
同じだ。既得権―政官業の癒着と戦う―「彼らとは違う」ということが、人格形成か
らコミュニケーション能力、体質、政治文化まではっきり見えてきている。
    マスコミ的には「脱ダム宣言」だけが大きく取り上げられていたが、今年
度予算(もちろん県議会も承認した)では、公共事業の削減だけでなく中身の入れ替
え(福祉、教育、環境、人が人のお世話をする事業へのシフト)もしたし、入札も小
さな業者も参加できるものにした。もちろん情報公開も全国41位から3位だ。
    田中知事は、県議会と対話してほしいという「注文」に対して、こんなこ
とも言っていた。
長野には以前から「長野詣で」というのがあって、ふかふかの赤じゅうたんがある県
庁三階の知事室に、市町村長以下が陳情に「詣でる」、また議会の質問では「○○の知
事におかれましては」という枕言葉がつく。そういう「対話」に対して、私は県庁一
階のガラス張りの知事室で、どなたでもおいで下さいという「対話」をしてきたが、
ガラス張りだとやりにくいのか、どなたも見えなかった。これからは「おでかけ知事
室」でこちらからうかがう、と。
    要するに、田中流の透明性とアカウンタビリティーだな。体質の違いが言
動の違いとしても「わかりやすく」なっている。政官業癒着―依存と分配のところで
は、「話し合い」と言えば「談合」のことだ。「話し合い」とは、ポストと利権の配
分で調整することだから。それ以外の「話し合い」というのは、理解不能だよ。
小泉と「抵抗勢力」だって、パイが小さくなったから分捕り合戦が激しくなっている
だけの話で、落しどころは何も変わっちゃいない。
    そんなんじゃあ、「共有する時代認識、国家観および政治手法」と「一本
化の基準」を明確に合意して、「結果のいかんにかかわらず、改革に身をささげる決
意を共有し、最後まで互い相手を支えあう」という、今回の民主党の若手候補一本化
の過程もわかるわけがねぇや。
    長谷川の応援演説で、自民党議員がこう言ったそうだ。「脱ダムで国の補
助金を返せば、どうせその分は他の知事さんが使ってしまう。他の県との説明合戦で
せっかく取ってきたお金なのに」と。文字通り、口利き・地元への利権分配が政治だ
と信じて疑ってねぇや。
    こういうことがもう通用しないってことが、長野でも示されたわけだ。建
設業のなかからだって、これから公共事業が減るのは避けられない、むしろ口利きが
成り立たなくなって、談合に参加できない業者にもチャンスがうまれるって声が出て
いるくらいだ。
    ここまでくると、政治家に口利きしてもらって税金にぶら下がろうってい
うのは、本当に骨のずいまで依存と分配に浸りきっているヤツラってことになる。
そっちの延命は、小泉マジックだ。改革幻想を振りまいて、それが総破綻すると今度
は「びっくり訪北」の目くらましだ。
    こういう者こそ、亡国のヤカラって言うんじゃないのか。小泉は「訪朝に
政治生命をかける」というが、日経平均が18年ぶりの最安値を更新し、勤労者は失業
と過労の二極化を強いられている。この閉塞を打破する改革に「政治生命」をかけず
して、何にかけるというんだ。生活の目線で考えたって、こんな「政治生命」のかけ方
はおかしい、ウソっぱちだと分る。
    これまで国内で展開されてきた、目先の延命・責任逃れのためだけの小泉
流スタンドプレーが、外交の舞台で、それも一番危険な局面で展開されようとしてい
る。このことをシャープに問えずに、「成果を期待する」とボケたことしか言えない
者に、政権交代のリーダーの資質はない。
    そうだ。オレたちフォロワーも、はっきりそう言おう。「選挙人目覚ま
し」だ。

(選挙人目覚まし:「日本のルソー」と言われた中江兆民が、議会制民主主義をまっ
とうに機能させるために求められる有権者の自覚や政治文化について述べた著書)

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□ 「日本を救う」リーダーとフォロワーの人間模様
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八    政官業の癒着―依存と分配と戦う側の人間模様が、急速にはっきりしてき
た。政官業の癒着と戦うリーダーの人格形成、体質、依存と分配に与しないフォロ
ワーの人格形成、主体の問い方、体質と、口利き・利権分配が政治だと疑っていない
ほうのリーダー・フォロワーの人格形成、体質、人間関係のつくり方とは、まったく
違うことが、生活の目線でもはっきり感じられる。
熊    依存と分配に与していないフォロワーは、政官業の癒着と戦う資質・体質
・実体をもったリーダーかどうかを確実に検証し、選択するようになった。金権批判
・汚職追及のレベルでの批判なのか、それとも権力構造そのものと戦う批判なのか。
田中康夫はある人からは「幼稚」なやり方に見えるかもしれないが、確実に政官業癒
着の「トラの尾」を踏んだんだ。
八    逆に言えば、自民党にとっては、鳩・菅なら怖くないというのも、そこ
だ。鳩・菅レベルの政官業癒着の批判なら、体質そのもの、支持基盤そのものは問わ
れない。55年体制の政治文化という接点があるからな。政局の節目節目で、YKKの
動きにいつも引きずられたというのも、同じことだ。だから国民も、戦うパワーを感
じないんだ。
熊    五十五年体制の残滓を断ち切るってことは、政官業の癒着と戦う国民政党
をつくる、それを支える政治文化を実践的につくることだ。それが体質にまでなって
いる「矜持ある者」が一本になって始めて、自民党にとっては本当に手ごわい野党が
できるってことだ。
八    だから若手が一本化したことで、自民党までが(内閣改造の日程は)民主
党の代表選待ちになっている。10月27日の補選も、ポイントは野党がどこまで勝つか
―自民党がどこまで負けるかだ。政局の主導的変数が、野党・民主党と有権者の動向
にかかっているんだ。
熊    だからこそ今度の民主党代表選挙では、「自民党があわてる」代表をつく
らなければならない。鳩・菅ではそれはできないことは、はっきりしている。若手の
突破力だ。サポーターをはじめ、一般の国民の注目を、政官業の癒着と戦う若きリー
ダーの姿、その組織体質・チームの人格にくぎ付けにするんだ。
八    それは同時に必ず、10月27日の補選、そして来年四月の統一地方選のため
の基盤整備に連動する。政官業の癒着と戦うことができるリーダーとはどういう人々
か、フォロワーとはどういう人々かが、ますます目に見えるようになれば、「選挙人
目覚まし」はさらに鳴り響く。既得権の側からも、これ以上見返りがないならむし
ろ、口利きが効かなくなってチャンスが増えるほうがよいという「ソロバン」をはじ
く者もでてくる。
熊    そいつはまっとうなソロバンだよな。政官業の癒着の上層は、「逃げ切
り」「食い逃げ」「責任逃れの延命」 しかない。雪印、日本ハム、東電、三井物産・
・・みんな成り上がりのバブル企業じゃない。東電なんかは、木川田、平岩以下、日
本経済界の支柱だよ。それがこのザマだ。信頼や安全という肝心な問題で、まっとう
なソロバンすらはじけねぇんじゃないか。
八    ソロバンはじけねぇのは、小泉をウラであやつっている財務省もそうだ。
財政の目先のつじつま合わせしか考えていないから、五年後の増税と抱き合わせの減
税とか、わけのわからん株式保有税とか、経済の首を締めるようなことばかりやって
いるじゃねぇか。
熊    ウルトラCは、新札切り替えにデノミと財産税を抱き合わせるってか? 
ここまで膨らんだ財政赤字は、普通の増税程度じゃ返済不能だ。切り札は、敗戦のと
きに戦時国債を処理したときと同じように、財政赤字を国民資産でチャラにするって
いうシナリオだ。国民資産を人質にとってでも責任逃れの延命をはかろうなんていう
ソロバンは、断じてはじかせちゃならねぇ。政権交代しなけりゃ、そいつらはみんな
逃げ切りってことになる。
八    公共事業ったって、大手が地場まで手をつっこんで、間でピンはねするか
ら、地元の土建屋は仕事を回してもらっても下手すりゃ赤字だ。それでも談合にいれ
てもらうには、センセイへの付け届けが必要だって、これじゃやってらんないや。
いっそのこと「世直しだ」ってことになるのは当たり前だ。
熊    その波を、補選―統一地方選挙で確実に全国に巻き起こしていくことだ。
政権交代の舞台へそうやって競りあがるためにも、民主党の代表は自民党をあわてさ
せる人物でなきゃダメだ。
八    そして政官業の癒着と戦う資質・体質を見分けることができるフォロワー
のなかの活動家が、大量に生まれる必要がある。「変えたい」という心情だけでリー
ダーに期待する時代は、小泉の改革幻想で卒業だ。
熊    この時期に、「カイ党宣言」なんていうふざけたダジャレで対応しような
んざ、人をバカにするにもほどがある。今本当に求められているのは、日本再生のた
めのタイムリミットを見据え、退路を断って政治生命をかけられるリーダーだ。
八    「失われた十年」よりも「残された十年」だ。ここで突破できなくて、五
年後、十年後に「立派に成長しました」といえたとしても、それが何になる? 株価
は9000円割れ目前、世界同時不況、この閉塞に対して外交で虚ろなスタンドプレー
と、危険水域にどんどん入っている。
熊    日本を救うために残された時間は少ない。この秋の代表選、補選、来年春
の統一地方選挙で、政官業の癒着から日本を救うための政権交代の基盤を、確実につ
くっていかなければ!

******参院・千葉補選に統一候補、若井康彦氏!*****
収賄にからむ井上・元参院議長の辞職に伴い、10月27日に行われる参院千葉補選に、
若井康彦氏が、野党・市民・労組が参加する「円卓会議」で擁立された。
若井氏は地域プランナーとして全国各地で活躍。昨年の千葉県知事選挙では惜敗した
が、今回は、千葉を変え・日本を変えるために出馬。昨年9月の第一回大会記念シン
ポジウムにもパネラーとして参加した。
千葉に住んでいる方はぜひご支援を!
千葉にお知りあいがいれば、ぜひ一言、若井さんさんを紹介してください!
みんな 本気なら 変えられる

□ ◆□ お知らせ □◆□

□第42回定例講演会
「政治の構造改革と政権交代の基盤整備」
講師・飯尾潤氏(政策研究大学院大学教授)
9月11日(水)午後6時30分より
日本青年館 502室
参加費・会員1000円/一般2000円

□第16回 東京・戸田代表を囲む会
ゲストスピーカー・唐亮氏(横浜市立大学助教授)
「歴史的転換に直面する中国の政治社会」
9月21日(土)午後5時より
「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)
参加費 4000円(飲食付き)

□第17回 東京・戸田代表を囲む会
ゲストスピーカー・戸田邦司氏(前参院議員・新潟鉄工管財人)
10月7日(月)午後6時30分より
「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)
参加費 2500円(飲食付き)

□『日本再生』281号・発売中(300円)
活動報告/全国幹事会、「囲む会」(齋藤健氏)、平成の草莽崛起
議員インタビュー/武正公一、松崎公昭(衆院議員)
地球環境/青山俊介・エックス都市研究所代表
沖縄/岸本建男・名護市長ほか
住基ネット/櫻井よしこ・フリージャーナリスト

□「がんばろう、日本!」国民協議会 第二回全国大会
政権交代のための国民主権の波を!
2002年10月27日(日)   砂防会館
記念シンポジウム  午後1時より6時(開場 12時30分)
 基調提起  戸田代表「保守したければ改革せよ―改革保守としての矜持を」
 記念講演  李鍾元 立教大学教授「日韓関係の新ステージと東アジアの未来」
パネルディスカッション 「われわれの政権交代戦略」
     松沢成文、達増拓也、原口一博、武正公一、細野豪志、大塚耕平
     古川元久 中塚一宏(各衆参若手議員)ほか
懇親会   午後6時30分より


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石津美知子 ishizu@ganbarou-nippon.ne.jp
民主統一同盟 「がんばろう、日本!」国民協議会
http://www.ganbarou-nippon.ne.jp
TEL:03-5215-1330 FAX:03-5215-1333