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メルマガ♯がんばろう、日本! ・33(02.6.6)
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▼index
■ 政権交代こそ、失政十五年の総括
□ なんかヘン! 続出する小泉政権のトンデモ事態
□ くたばれムーディーズ!?
□ 改革のためには“変わらざるもの”をこそ(次号へ)
■お知らせ
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■ 政権交代こそ、失政十五年の総括
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□ なんかヘン! 続出する小泉政権のトンデモ事態
熊 おい、最近どうも小泉首相の様子がヘンらしいぜ。「質問を取り違え
たうえに、質問者である自分にあたりちらした」と、与党・公明党の
赤松議員がキレちまって、メルマガで「倒閣宣言」したって話は新聞
にもでているが、それだけじゃなさそうだ。そこらじゅうから「質問
の意味がまるでわかっていない」「まともに聞いていないんじゃない
か」という話が聞こえてくる。
八 紋切り・絶叫型のパフォーマンスは、調子のいいときは、なにかしら
パワーがあるようにみえるが、本質はコミュニケーションの拒否だ。
うまくいかなくなると、とたんにそれが露呈するってわけだ。あまり
の支離滅裂ぶりに、「重病説」も飛び交うありさまらしい。
熊 福田官房長官の「非核三原則」発言にしても、なぜこの時期にわざわ
ざ言うか、センスを疑うよ。予算委員会委員長(津島議員・橋本派)
は、「現場で苦労しても、官邸がぶち壊す」とか「委員会で与党委員
の私語が多すぎる。党に注意してもらわないと」などと言う始末だ。
タガが外れちまったような緊張感のなさは、森政権末期に似ているよ。
会期延長にしたって、まったくの司令塔不在で、法案の優先順位もつ
けられなければ、根回しもできない(しようともしない)のに、「延
長してどうする?」って感じだ。
八 「抵抗勢力」のほうも、有事法制で「拙速」批判をするなど、首相に
ゆさぶりをかけている。おそらく小泉のカオを立てて郵政関連法案は
なんとか通し、そのかわり閉会後の人事で「実」をとろうという駆け
引きになるんだろ。結局あいつらにとっての「重要法案」ってのは、
郵政と医療、要するに族議員の利害調整のことだ。有事法制なんかじ
つは関係ないってことだよ。
熊 その郵政だって、小泉さんは「民営化への一里塚」といきまいてみせ
ているが、民間参入には程遠い。参入をめざしていたヤマト運輸もソ
クハイも「これじゃ参入できない」「許認可事業が増えるだけ」と言
っている。医療費だって、道路公団だって先送りの構図は何一つ変わ
っていない。政官業癒着の構造にはキズひとつついていないんだから、
とても「一里塚」なんて呼べるシロモノじゃないね。
八 おまけに政府が出してくる法案が、かなりいいかげんなものになって
いる。個人情報保護法は、提案者である政府自身が修正を言い出すよ
うなトンデモ法案だし、有事関連法にしてもボロボロだ。人権保護法
なんか、ストーカー規制法の条文をそっくりそのままコピーしてきて
いる。マスコミはストーカーだってか? まぁムネオやマキコ、森前
総理なんかからすれば、そう言いたくもなるだろうが、法律の趣旨や
目的をまともに考えたら、こんな粗雑なことにはならねぇはずだ。
熊 小泉以下、閣僚そのものが、法案や政策の中身について、ほとんど興
味がないね。責任以前の問題として、当事者意識ってものがまるでみ
られない。そういう意味でもトンデモ内閣だな。
八 とは言っても、森政権末期とは国民・有権者のほうが大きく違ってい
る。「こんなんだったらアタシがやったほうがマシよ!」(当時の自
民党宮城県連のCM)と言っていた奥さん連中にも、この一年間の学
習効果はバッチリだ。マキコ―ムネオ―加藤おまけに井上と、政官業
の癒着の権力実態がはっきりしたからな。そして、当事者意識っても
のがはっきりある。
熊 口利き・利権分配はこれまでもたびたび問題になっていたが、今回は
これが自民党政治の構造問題だってことが、手にとるように分ってき
た。早い話、三年間で景気対策=公共事業に百兆円ぶち込んでも、景
気がよくならない仕組みがどこにあるのか。依存と分配の関係の延命
のために税金がバラまかれ、その上前を口利き政治がピンはねしてる
って構図だ。まずはこれを断ち切らないことには、景気対策もなにも
あったもんじゃない。政権交代ってのは、そのことだってな。
八 政官業の癒着構造ってのが、その人間模様まで含めて見えてきたわけ
だ。要するに、口利き政治のお世話にならずに自力でメシを食おうと
いう人たちが、自分たちの代表をつくる以外にないってことだよ。そ
れをせずに、「政治はダーティーだ」「特定の、利害関係のあるもの
がやること」と距離を置いていたのでは、ますます口利き・利権政治
がはびこり、日本再生のためのカネも時間も食いつぶされる。三年間
に百兆円つぎ込んだ結果がこれなんだから。
熊 国民が主権者として、政権交代の当事者意識をもつってことが、この
悪循環を断つ第一歩だってことだよ。それが見えてくると、森政権末
期とは風景が違ってくる。小泉政権末期のトンデモぶりは、国民が主
権者として、政権交代の当事者意識を持ち始めたからこそ見えてきた
風景だともいえるな。それが証拠に、小泉へのあれだけの「期待」が
「政治不信」にはならず、むしろ「政官業癒着と戦う側に、政治に口
利きを求めないわれわれの代表をつくる以外にない」という自覚とし
て拡がっているんだから。
八 政官業癒着・依存と分配の関係は、利害調整機能を失って、そっちの
「当事者能力」は自分だけは生き残ろうという思惑と駆け引きにしか
ならないから、ますます遠心力ばかりが働く。そっちから見える「小
泉政権末期」の風景と、政権交代の当事者意識から見える風景とでは、
まったく違ってくるわけだ。
□ くたばれムーディーズ!?
八 小渕政権以来、景気対策=公共事業につぎ込んだ税金は約百兆円。そ
のために発行した膨大な国債の償還期限を迎える2008年には、国債発
行額が過去最高の百四十五兆円にのぼる(2008年問題と言うそうな)。
こうした「先進国では歴史上例をみない膨大な国家債務」を理由に、
日本国債の格付けはボツワナ、南アフリカより下になった。政府はこ
の格付け会社に「抗議」したそうだが、そんなことをする前にやるこ
とがあるだろーがと言いてぇよ。
熊 この間の講演会(第39回定例講演会・大塚耕平参院議員/『日本再生』
278号掲載)でも言われていたな。2005年にはBIS規制が変わって、
現在は自己資本比率にカウントしていない国債・地方債も、ダブルA
以下になると、相応にカウントされることになる(2005年問題と言う
そうな)。今回の格下げで日本国債はシングルAなんだから、国債を
しこたま買い込んでいる邦銀はこのままじゃ、横並びで自己資本比率
10パーセントなんていってられないぜ。マネー敗戦をもたらした「も
たれあい」の構図―政官業の癒着を温存したままでは、2005年は「第
三の経済敗戦」になりかねない。こういう意味がまったく分っていな
い御仁が「ケイザイセイサク」をやってるんじゃ、どうしようもねー
よ。
八 新BIS規制では、自己資本比率で国債をどの程度カウントするかは、
各国に任されるということだ。そこで金融庁長官は、日本は国債を自
己資本比率の計算にカウントしないと、早々と記者を集めて発表した
そうだが、これもトンデモ話だな。「格付け会社を相手にせず」は戦
前の「蒋介石政府を相手にせず」だし、「くたばれムーディーズ」じ
ゃ「鬼畜米英」と変わらない。どっちにしても、国際経済の世界で国
として生き抜くってことがまるで分ってない。
熊 国債を国内で消化しているから「神国日本」だってか? 冷戦体制下
で特別扱いされ(前出・大塚議員講演)、経済にだけ特化していれば
よかったときは、だれがやっても上手くいく。ガラ空きの高速道路で
二車線の真中を運転しているようなものだ。ところが今は、見通しの
悪い狭い山道を、しかも後ろからは韓国や中国にパッシングされなが
ら走っている。おまけに片側はガケだ。ガラ空きの高速しか運転した
ことがないくせに、その環境が変わったことが分っていないような御
仁に運転を任せられるかってことだ。誰も運転したことのない悪路だ
が、少なくとも「環境が激変したこと」「どう変わったのか」は分っ
ているというほうに任せる―政権交代ってのはそのことだよ。
八 政策は実験できない。ましてや今は、誰も経験したことのない悪路だ。
A案がいいか、B案がいいかという選択よりもまず、「どっちが結果
責任をとるか(とりそうか)」という選択だってことだな。そうなる
と「経済の基本的なフレームワークとか、そこでの攻防をリアルに分
らない人たち、あるいは責任をとらなくてもいい、(大臣を)辞めた
後またどこかの大学で先生をやっていればいいという人たちに、一国
の経済政策を任せておくわけにはいかない」(前出・大塚議員の講演
より)ということにならぁな。
熊 下手に小銭を持ってる連中は、「円は危ない、ドルだユーロだ」と浮
き足だつ。こいつらが、日本を変える努力もしねぇで(政官業癒着の
構造と戦う側に自分たちの代表をつくる努力もせずに)、てめぇだけ
は生き延びようということにチエを働かせるようになったら、一気に
亡国・日本売りだ。
ところがどっこい、こちとらは宵越しのゼニはもたねぇ江戸っ子だい。
貯金もないかわりにローンもねぇや。政権交代の基軸がここまではっ
きりしてきたからにゃ、俺らが日本を変える原動力になって、小銭持
ちの連中にも「オタオタするんじゃねぇ」とカツをいれなきゃならね
ぇな。
ご隠居 中国では、すでに民間の外貨預金が国家の外貨準備高に匹敵するほ
どになっておるそうじゃ。中国の外貨準備は日本に次いで多い。いざ
となれば、国を捨てていつでも海外に逃げるというのは、華僑の昔か
らの処世術じゃ。
じゃがのぅ、なんと言っても、日本は日本でしかない。円を捨ててグ
ローバルで生き抜くことができる者はそれでもよいが、それはごく限
られた人間じゃ。企業はリストラできても国・国民はリストラできん。
わしらは、国を建て直す当事者意識を持つしかないんじゃ。
国を建て直すのは国民と、国民に選ばれた政治家・リーダーじゃ。国
民がフォロワーとして政権交代の当事者意識をもち、リーダーが責任
と信頼で選択肢を示す。これで「変える」ということが、失政十五年
の根本的な総括というわけじゃて。
(次号に続く)
□◆□ お知らせ □◆□
□第40回定例講演会
「わが国の防衛を考える」
前原誠司・衆院議員(民主党幹事長代理)
6月18日(火)午後6時30分より
日本青年館 502室
コメント・長島昭久氏(前米国外交評議会)
□第41回定例講演会
「外務省改革と対ロ外交の再構築」
兵藤長雄・元外務省欧亜局長・東京経済大学教授
原口一博・衆院議員
7月16日(火)午後6時30分より
総評会館 203室
*いずれも参加費は、会員1000円/一般2000円
□『日本再生』278号・発売中
第39回定例講演会「日本経済再生の構想」大塚耕平・参院議員
インタビュー/福山哲郎・参院議員 兵藤長雄・元外務省欧亜局長
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石津美知子 Email:ishizu@ganbarou-nippon.ne.jp
民主統一同盟 「がんばろう、日本!」国民協議会
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TEL:03-5215-1330 FAX:03-5215-1333
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