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メルマガ♯がんばろう、日本!         ・26(02.01.25)
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▼index
 ■ 「アジアの日本」として生きる道
□地球共生国家日本に向かって、顔をあげよう
□不審船引き上げは、日本の自立のリトマス試験紙?

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■「アジアの日本」として生きる道
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□地球共生国家日本に向かって、顔をあげよう

熊  今度のアフガン復興会議では、久しぶりに国際社会での「日本の顔」が
   見えたんじゃねえか? これだけ重要な国際舞台で、日本が大きな役割
   を果たしたのも久しぶりだぜ。
八  ここんとこずっと、日本って国はへこみっぱなしだったもんな。緒方さ
   んのおかげだよ。やっぱ外交や政治ってのは、人材勝負だな。パブリッ
   クのための人格形成のバックグラウンドがあるのか、ないのか。なけり
   ゃ、こんどのアフガン復興会議だってただの「カネ配り」に終わっちま
   う。外務官僚とスーさんって言う族議員、それに田中大臣のバトルなん
   ざ、それ以外のなにものでもねぇやな。パブリックのための人格形成っ
   てのは口先じゃねぇ。「務めを果たす」ってぇことの人生のバックグラ
   ウンドのことだからな。
熊  「国民にやる気をおこさせる外交」って船橋洋一が書いているが(朝日
   1/24)、今回は地雷除去や教育、女性支援、環境、経済復興などに焦点
   をあてた、国民が合意できる支援内容になっていることが、「またカネ
   を期待されるだけ」という受けとめ方とは一味違ってるってことかな。
   やっぱり日本は、こういうところで力を発揮するってぇと、国民にも「や
   る気」と「自信」ってものがでてくるってことだよ。
ご隠居 今回、「『日本はカネで解決しようとしている』と見られるんじゃな
   いか・見られてる」という後ろめたい気持ちを持たずに、顔をあげて復
   興に取り組む姿勢を示せたのは、曲がりなりにも「対テロ国際共同戦線」
   への参加をきちんと表明して、遅ればせながらも一応、インド洋までは
   せ参じておるからじゃ。このことは忘れんほうがよいぞ。ドンパチまで
   やれる・やれないという話とは別に、やはりイザという時に国際社会の
   平和と正義を守る側で一致協力するという姿勢を、今回は曲りなりにも
   示したからこそ、「戦後ビジョン」の一角で胸を張って役割が果たせる
   のじゃ。(平和と正義はなかなか一致しないのも事実だが、それでも、
   積み重ねられてきた共通の規範はある)
八  「戦争でテロはなくならない」ってのは、ある意味「正論」だが、本当
   にテロの土壌(グローバリゼーションのひずみや、冷戦の置き土産など)
   をなくしていくための「戦後ビジョン」にきちんと係わり、場合によっ
   ちゃ、「漢方療法」のような取り組みが忘れられないようけん制できる
   ためには、軍事力はお任せ、その後はお世話しますってわけにはいかな
   いってことだな
熊  集団的自衛権の問題や憲法の問題も、そういうことからきちんとしてい
   かなきゃならねぇよな。「基礎のずれたブロックを積み上げるような形」
   (中西輝政/フォーサイト 2002年 No1)で法改正や整備を繰り返す
   のは、もうここらでやめにしようや。
八  今さら、「押し付け憲法」もないもんな。自由や民主主義を発展させる
   ってのは、ウチの国是なんだから。その国是から、アメリカとの同盟も
   アジアとの関係も再設計しようじゃないかってのが、憲法論議の土俵の
   ひとつになるべきだよな。
熊  おまけにアジアも、「遅れた・貧しい・非民主的な」アジアじゃないん
   だし。自由や民主主義を発展させるための、イコールパートナーをアジ
   アに見出せるってのは、近代の日本史にはなかった新しいステージだぜ。
ご隠居 別の角度から言えば、敗戦時ですら、日本が「図抜けたナンバーワン」
   でありえた時代の終わりじゃ。これを「アジアがともに幸せになる時代
   の始まり」と受けとめられるかどうか。「図抜けたナンバーワン」の地
   位を失ったことを「失われた十年」と勘違いしておるようでは、とても
   あきまへんな。
八  地球共生国家日本に向かって、顔をあげて前を見ようってな。軍事や防
   衛、安全保障を避けるために、地球共生国家と言うような、姑息で無責
   任なやり方とはきれいさっぱりおさらばしようぜ。
熊  そうして、国策の誤りで焼け野原になったところから復興してきた気概
   (負けて目覚める、それ以外に日本が救われるか・・・)ってものを、
   もう一度われわれも思い起こし、アフガンに「仲間」としての目線で支
   援していこうじゃないか。
   地雷の撤去だって、カネも人も全部出して「やってやる」っていうんじ
   ゃなくて、撤去技術を指導して、アフガンの人たちが自分たちでできる
   ようにするほうが、よっぽどいいよ。それが当面の収入になるように、
   資金援助をすればいい。高価な無人操作機じゃなくて、簡単な人手にた
   よる作業では、撤去作業で手足を失う人もでるだろうが、そうやって自
   分たちの力で国を建て直す、その気概と実感を多くの人にもってもらう
   ことが、国づくりの基礎ってものだよ。


□不審船引き上げは、日本の自立のリトマス試験紙?

熊  そういやぁ、例の「不審船」の引き上げに対して、「外交的配慮」を主
   張する向きがあるらしいな。要するに「事なかれ主義」「面倒なことに
   係わるな」という戦後日本の悪い病が、また出ているってことらしいが。
八  オイラがこの間聞いた話なんか、もっと惨めだぜ。いわく、
   その1/北朝鮮の工作船出没は、朝鮮問題専門家の基礎的常識で、これま
   で発見できなかった(正確に言うと、「見て見ぬふり」)のは、発見し
   ても面倒なだけだったから。自民党の大物から「北朝鮮を追い詰めるな」
   と言われ、社会党からは国会で追及される。そんなことをしても出世に
   プラスにならないどころかマイナスだから、役人はやりたがらない。
   その2/北朝鮮はなぜ、工作船を何度も日本に派遣するのか。理由は簡単
   で、日本政府が北朝鮮に公式に抗議も要請もしていないから。国際政治
   では、要求されないことはしなくてもいい。
   この話を聞いたときは、さすがに開いた口がふさがらなかったぜ。まっ
   たくどの断面をとっても、国としての体をいっさいなしていないっての
   はこういうことかってな。
熊  工作船を引き上げると、中国や北朝鮮との関係が面倒なことになるって
   のは、おかしな話だよな。北朝鮮は表向き、自分のところの船じゃない
   って言ってるんだ。中国だって、不審船の追跡には協力的だったんだ 
   ろ。 
   こっちの経済水域から追跡していって、最終的に向こうの経済水域で沈
   没したんだから、きちんと外交ルートで話を通せばいい。それでイチャ
   モンをつけてくるなら、国際規範にのっとってスジを通せばいいだけ
   だ。
   だいたい中国は通告もなく、日本の経済水域内に「調査船」を何度も出
   しているんだから。
八  国際的なルールと規範に基づいてきちんとやることが、国としての自立
   の証だし、そのことが地域の安全と友好にもっとも資するということ
   が、 
   わかっちゃいない。訳のわからない「外交的配慮」とやらを繰り返すか
   ら、まともな外交関係が築けないんだ。
   北朝鮮との国交交渉だって、向こうのほうが日本との関係を(カネを)
   欲しているという、相手の足元を見るような志の低いことを言わなくた
   って、北朝鮮を国際社会に取り込んでいく包括的なアプローチ(日米韓、
   場合によって中国とも共同で)でやるというなら、「恫喝外交」に目を
   つぶってカネを出すようなやり方では、絶対に禍根を残す。日本の矜持
   がボロボロになるのはもちろん、韓国は確実に困るはずだし、中国だっ
   て「責任大国」になるつもりなら、そんな北朝鮮をいつまでもカードに
   してられないはずだ。
熊  なんか、一時期の総会屋と企業の関係みたいだな。「民暴」を野放しに
   して、見て見ぬふりを決め込む「大国」が、地域のなかで尊敬されるは
   ずもないし、ましてや地域安定のために「貢献」なんかできるわけない
   もんな。
八  だからここは、「不審船」をきちんと引き上げて動かぬ証拠をそろえ、
   北朝鮮に正式に申し入れるべきだ。そこから対話がはじまるってもんだ
   ろう。テーブルの下で指を何本かだして、それで「包み」を渡すなんて
   いう談合劇は、もう加藤さんの件で終わりにしようじゃねぇか。国際関
   係とか外交は、国益の対立から始まるってのはジョーシキなんだから。
   それを国際的な規範やルールにのっとって解決する能力があるのかどう
   か、それだけのことだ。
熊  こいつはそのまま、日本社会のコミュニケーション能力の欠如って題に
   してもおかしくないような話だな。「異なる他者」の存在しない(見よ
   うとしない)世界じゃ、自己主張なんか必要ないもんな。だから全部エ
   ゴ、自己チューになっちまう。他者の利害とぶつかり合おうとしないと
   ころに、パブリックなんか生まれるはずもない。
   まあ、国が自立してないのに、国民は立派な自立した個です、なんてこ
   とはありえないからな。戦後にケジメをつける意味でも、不審船問題の
   処理は、国際ルールで説明できるきちんとした対応をすべきだよ。
八  今回は、北朝鮮の罵倒に対して首相と官房長官が「不快の念」を示した
   が、これも初めてのことだっていうから、あきれちまう。これまで自民
   党の大物政治家は、「北朝鮮を刺激するな」といってこういう動きを抑
   え、北朝鮮には「自分が政府と自民党を抑えた」と自分の「政治力」を
   高く売りつけようとしてきたらしい。まったく売国奴だよ。こういう戦
   後にきっぱりとケジメをつけようじゃないか。
熊  日本がきちんと対処することで、「民暴」まがいの恫喝外交がこの地域
   でも通用しにくくなるっていう方向が見えてくれば、それだけでも地域
   の安全にとって大きな改善になるはずだ。友好ってのは、そういう基礎
   のうえに咲くもんだ。
八  ついでに、自分にケジメがついてないことから目をそらせて「小泉に期
   待するしかない」というような気分も、終わりにしよう。これじゃ、自
   分が惨めだよ。戦後の虚ろという肉骨粉を食べていたことが分った時に
   (分らないふりができなくなったときに)へたり込むしかないじゃない
   か。雪印の事件なんか、それを絵に描いたようなもんじゃないか。「こ
   の先どうなるのか」という不安のなかに、「自分がしっかりしよう」と
   いう当事者意識や責任感のカケラもない。
熊  総無責任連鎖の崩落を責任連鎖に変える転轍手になろうってのは、それ
   ぞれのレベルで「自分がしっかりしよう」「務めを果たそう」という人
   格がすっくと立つってぇことだな。

(野次馬・・・「加藤さんも、志らしきもの、パブリックらしき思いがおありな
ら、共和事件や一昨年の「乱」などの不始末も含め、いったん議員を辞職して、
一から出直して選挙の洗礼を受けるという道をとるべきじゃあござんせんか? 
企業再生は負の遺産を清算し、それに係わる経営責任(背任横領や粉飾決算)を
明確にしてこそ可能でござんす。それができないから、信用が回復しないどころ
か、格付けがドンドン下がるんじゃございませんか。再生のための死を正面から
受け止められる責任意識というものが、どこまでおありなんでしょうか。」)

□◆□ お知らせ □◆□

□セミナー「がんばろう、日本!」(第36回定例講演会に代えて)
2月10日(日)午前10時より午後9時(予定)
日本青年館 (JR「千駄ヶ谷」より徒歩約10分)
・基調講演 10時―12時
戸田政康(「がんばろう、日本!」国民協議会・民主統一同盟 代表)
・昼食 12時―13時
・講演 「防衛政策の構造改革」 13時―16時
森本敏 拓殖大学教授
*周辺事態法からテロ特措法までで、対処論的手直しは限界に。防衛政策を「わ
が国の防衛」「日米協力」「地域安保」として構造的に再編せざるをえない。当
然、「憲法問題」および「わが国の国益とは何か(とりわけ東アジアでどう生き
るのか)」という問題をあいまいにしたまま、ズルズルとその場しのぎの対応を
続ける余地はない。
講演で基本的な問題点を整理していただいた後、後半では戸田代表との対談形式
で、問題を深める。
・夕食 16時―17時30分
・パネルディスカッション 17時30分より20時30分
「家族と労働をとらえ直す〜自立のためのレッスン」
野川忍 学芸大学教授/山田昌弘 学芸大学教授/ほか(要請中)
*「キャッチアップ型」「右肩上がり」などと言われる戦後日本の経済社会シス
テムから、「成熟社会」「定常型社会」への移行・組み替えは、個人のレベルで
は人生の再設計を意味する。移行過程がスムースでなかったり、人為的に停滞
(先送り)させられているところから、さまざまな不安が生じているが、この社
会の構造転換を主体的に受け止める論理をどうつくるか。言うまでもなく「仕
事・労働」と「家族」は人生の基礎であり、そこを「信頼」をキーワードに再構
築するための視座、てがかりを議論する。
野川氏は、2000年2月「働き方の知恵」と題する講演をしていただいた。山田氏
は「パラサイトシングル」という造語を創った方で、家族の側面から論じてい
る。
・まとめ  戸田代表 30分程度

□第37回 定例講演会
「東アジアにいかに生きるか」
3月24日(日)午後1時より5時
総評会館 203室
添谷芳秀・慶応大学教授と中西寛・京都大学教授を軸に、日本外交の歴史的な総
括も踏まえた「東アジア戦略の視点」について議論する。若手国会議員の参加も
計画中。
論点としては
1. 日本外交の歴史的な総括(戦前の失敗、戦後の日米同盟)と、東アジア情勢
の歴史的転換をどうみるか
2. 市場化を基礎に形成されてきた東アジアの「ある種の共同体意識」をどう発
展させるか、日米同盟の再設計とのリンケージは・・・
3. 東アジアに生きるための日本の課題とは(あるいは日米同盟再設計と東アジ
ア戦略をむすびつけるための日本の課題)。「外交」が政府の専管事項でなくな
る時代、ということもふくめて。

□関西政経セミナー
「さらば、戦後トラウマ/日本再生のための覚悟とビジョンを語れ」
3月17日(日)午後1時20分より5時(予定)
三井アーバンベイタワーホテル(JR弁天町駅前)
・基調講演 戸田政康
「さらば、戦後トラウマ/日本再生のための覚悟とビジョンを語れ」
・講演 村田晃嗣(同志社大学助教授)
「さらば、戦後トラウマ/憲法改革と日米同盟の再設計」
・講演 樽床伸二 衆院議員
「中国のWTO加盟と日本再生への(経済)戦略」
年末恒例の中国視察の報告とともに、わが国再生の経済戦略をいかにもつか。そ
れを可能にする政治の展望は?
セミナー終了後、懇親会
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石津美知子 Email:ishizu@ganbarou-nippon.ne.jp
民主統一同盟 「がんばろう、日本!」国民協議会
http://www.ganbarou-nippon.ne.jp
TEL:03-5215-1330 FAX:03-5215-1333
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