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メルマガ♯がんばろう、日本! ・25(02.1.16)
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▼index ■出でよ、草莽の転轍手
■年間を通したテーマ
■1−3月の講演会・セミナーの予定
今回は2002年の年間計画についてのご案内です。
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■出でよ、草莽の転轍手
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『日本再生』新年号で述べているとおり、「総無責任連鎖の崩落」のカウントダ
ウンが始まろうとしています。問題は、沈没を食い止められるかどうかではな
く、救命ボートを出せるのかどうか、出せるとすれば、誰がどのようにしてなの
か、ということです。
このなかで、欧米とは異なる道を通ってきたわが国近代の総総括も問われます。
自由、民主主義、市場経済といった価値を「疑似」からホンモノへ転化しうるか
と。
総無責任連鎖の崩落の中から生まれる責任意識・主権者意識。それは、パブリッ
クなき戦後日本の「疑似」自由、民主主義を清算し、「共生」の価値から市場や
社会的公正を再設計するものとなるでしょう。総無責任連鎖を責任連鎖に変え
る、かような草莽の転轍手をいたるところにうみだすこと、「がんばろう、日
本!」国民協議会の組織計画とは、このことにほかなりません。
以上のような観点から、今年の年間計画を策定していきます。
なお全国大会は 10月27日(日)砂防会館 を予定しています。
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■年間を通したテーマ
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以下の柱にそって、今年の定例講演会やシンポジウムなどを運営していく。毎回
のテーマや講演内容を、この文脈のなかでさらにとらえなおして深めてもらいた
い。
●日米同盟の再設計・東アジア戦略・憲法改革
「戦後日本」を規定してきた外部環境の変化を、主体的な変革のテコとする論理
「戦後日本」を規定してきた外部環境の変化とは、「冷戦の終焉」と「東アジア
の“苦難の近代”の終わりの始まり」(日本が「図抜けたナンバーワン」ではな
くなる時代の始まり。97年7.13シンポジウム「基調」「中西輝政氏寄稿」261号
中西寛氏インタビューなどを参照)
「冷戦の終焉」については、日米同盟を「手直し」しつつクビの皮一枚でつない
できたことが、戦前の失敗(第一次大戦後の国際環境の変化に適応できず、日英
同盟破棄から国際連盟脱退へとつきすすんだ)をかろうじて繰り返さずにすんで
いる。同時に「手直し」(場当たり的対処)が限界まできているのが、911をめ
ぐる問題。
旧来の「従属・自立」論の枠での日米同盟論では、「旗さえ見せりゃいい」と
「テロも戦争もゴメン」の表裏一体にしかならない。ここからは「憲法」をめぐ
るまじめな論議も活力も生まれない。
戦後の日米関係を事実として直視するなら、「再設計」(「再定義」ではなく)
に向かう以外にない。さすれば「東アジアの“苦難の近代”の終わりの始まり」
という歴史的情勢は、日米同盟再設計の最重要ファクターとなる。それがなけれ
ば、「勃興する中国、沈む日本」とか「東アジアで取り残される日本」とか
「ASEAN自由貿易をめぐって日中の主導権争い」とかという話に落ち込む。東ア
ジアの歴史的情勢に正面から向き合えない弱さを代位するための日米機軸論(負
け犬根性の日米機軸論)では、クビの皮一枚をつなぐことすらできなくなる。
日米同盟の再設計と東アジアの歴史的情勢を結びつけるとは、こうした「戦後日
本を規定した外部環境の変化」を主体的能動的に受け取ることであり、当然ここ
に憲法改革の主体論理がつくられる(「おしつけ憲法改正」やら、「何が何でも
護憲」という戦後の遺恨試合の空間とは別のところに、「明るい改憲」の主体性
をつくる)。
政策上のポイントは、安全保障改革(自国の防衛と日米協力と地域安保の構
想)、経済戦略(共通市場の構想と国内産業再編構想)が柱となろう。いずれも
軸は「東アジアに生まれつつある新しい市民社会を友人として生きていくための
戦略」であり、すなわち「自由、民主主義、市場経済」という価値観を共有し、
欧米とは違った道を通ってそれを発展させていく“共通の未来”のために、とい
うことになる。
●家族・労働を再構築する
「戦後日本」を規定してきた内部環境の変化を、主体的に受け止める論理。
「矜持ある負け組」として、救命ボートを出すための配置につく主体論理。言葉
を変えれば、自立のためのレッスンであり、信頼を再構築することから始めよう
ということ。
今年は「雇用問題」をはじめとして、「改革の痛み」ではなく、改革の停滞・不
作為のツケが痛みや不安として、具体的に感じられるようになるだろう。そのな
かで、「普通の人」にとっての覚悟とは、人生や生活を再設計することができる
かどうか、にかなりかかってくると思われる。
例えば「失業」でも、ポイントは「雇用確保」のために人為的に労働市場を停滞
させていることが、次第に不安の原因になってくる。経済も、処理すべきものを
先延ばしにしているツケが、「信頼の崩壊」として(円安や国債暴落など)噴出
する局面を迎えようとしている。改革の痛みを避け安易な先延ばしを繰り返して
きたことが、信頼の崩壊・不安と不信の連鎖を生み出している。
ここでのメッセージは第一に「自立」ということ。自立の必要性ではなく、どう
したら自立できるのか、自分で稼ぐ・働き方の知恵とはなにかということ。
大きな目で見れば、構造改革とは、「キャッチアップ型社会」「右肩上がり」の
社会から、成熟社会・定常型社会への歴史的移行を、いかに上手になしとげるか
ということになろう。こうした社会構造の組み替えは、個人のレベルでは人生の
再設計・生活の再設計を意味する。このことを「家族」「労働・働きかた」の再
構築として語ることができるか、不安としてしか語れないか。パブリックへの糸
口は、前者から。
働き方が変わる・変えなければならない、ということは当然、家族関係も変わ
る。世帯主―扶養家族という家族構成をモデルにしてきた「戦後社会システム」
は、社会保障の面でも変わらざるを得ないが、その先にどういう「成熟社会」を
展望するのか、そこでの家族関係はどういうものか。あるいは「定常型社会」と
は、右肩上がりの配分で意見調整するシステムではないとするなら、そこでの合
意形成や家族関係、人間関係のつくりかたはどういうものか。
メッセージの第二は「信頼の回復」ないしは「信頼の再構築から始めよう」とい
うこと。
構造改革についてさまざまな処方箋は語られているが、結局は「信頼を破壊する
のか守るのか」という問題になる。市場は「信頼」によってこそ成り立つ。ただ
の紙切れが価値を持つのは、政府に対する信頼のゆえである。ここが、崩されよ
うとしている。不良債権や景気対策、金利政策などの個別の論議を通底して、信
頼を取り崩す「カイカク」に右往左往せず、信頼を再構築するための改革を進め
る主体勢力(国民)の形成が問われる。
「ぶら下がりの安心」からは「信頼」は生まれず、不安ばかりが広がる。労働・
家族の再構築として受けて立つところから、そして持ち場で役割を果たしてこそ
「信頼」は可能になる。
「信頼を構築する」という視点から経済問題を扱うことも、講演会のテーマとし
ていく。
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■1−3月の講演会・セミナーの予定
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□第35回定例講演会
「変貌する中国と、どう向き合うか」
講師・天児慧 青山学院大学教授
1月22日(火)午後6時30分より
総評会館201室(JR「御茶ノ水」聖橋口より5分、地下鉄「新御茶ノ水」B3出
口すぐ)
*中国をどうとらえるかは、東アジア戦略にとって重要なファクターである。と
りわけWTO加盟後の中国との関係には、経済戦略が不可欠となる。と同時に、
「近代の総総括」としてのわが国の自画像にも大きく関連する。国交回復30周年
ということも踏まえて、「贖罪と憧憬」の関係から、「アジアのなかの日中関
係」へいかに脱皮するか。基本的な認識を整理する。
□セミナー「がんばろう、日本!」(第36回定例講演会に代えて)
2月10日(日)午前10時より午後9時(予定)
日本青年館 (JR「千駄ヶ谷」より徒歩約10分)
・基調講演 10時―12時
戸田政康(「がんばろう、日本!」国民協議会・民主統一同盟 代表)
・昼食 12時―13時
・講演 「防衛政策の構造改革」 13時―16時
森本敏 拓殖大学教授
*周辺事態法からテロ特措法までで、対処論的手直しは限界に。防衛政策を「わ
が国の防衛」「日米協力」「地域安保」として構造的に再編せざるをえない。当
然、「憲法問題」および「わが国の国益とは何か(とりわけ東アジアでどう生き
るのか)」という問題をあいまいにしたまま、ズルズルとその場しのぎの対応を
続ける余地はない。
講演で基本的な問題点を整理していただいた後、後半では戸田代表との対談形式
で、問題を深める。
・夕食 16時―17時30分
・パネルディスカッション 17時30分より20時30分
「家族と労働をとらえ直す〜自立のためのレッスン」
野川忍 学芸大学教授/山田昌弘 学芸大学教授/ほか(要請中)
*「キャッチアップ型」「右肩上がり」などと言われる戦後日本の経済社会シス
テムから、「成熟社会」「定常型社会」への移行・組み替えは、個人のレベルで
は人生の再設計を意味する。移行過程がスムースでなかったり、人為的に停滞
(先送り)させられているところから、さまざまな不安が生じているが、この社
会の構造転換を主体的に受け止める論理をどうつくるか。言うまでもなく「仕
事・労働」と「家族」は人生の基礎であり、そこを「信頼」をキーワードに再構
築するための視座、てがかりを議論する。
野川氏は、2000年2月「働き方の知恵」と題する講演をしていただいた。山田氏
は「パラサイトシングル」という造語を創った方で、家族の側面から論じてい
る。
・まとめ 戸田代表 30分程度
□第37回 定例講演会
「東アジアにいかに生きるか」(仮題)
3月24日(日)午後1時より5時
総評会館 203室
添谷芳秀・慶応大学教授と中西寛・京都大学教授を軸に、日本外交の歴史的な総
括も踏まえた「東アジア戦略の視点」について議論する。若手国会議員の参加も
計画中。
論点としては
1. 日本外交の歴史的な総括(戦前の失敗、戦後の日米同盟)と、東アジア情勢
の歴史的転換をどうみるか
2. 市場化を基礎に形成されてきた東アジアの「ある種の共同体意識」をどう発
展させるか、日米同盟の再設計とのリンケージは・・・
3. 東アジアに生きるための日本の課題とは(あるいは日米同盟再設計と東アジ
ア戦略をむすびつけるための日本の課題)。「外交」が政府の専管事項でなくな
る時代、ということもふくめて。
□関西政経セミナー
「さらば、戦後トラウマ/日本再生のための覚悟とビジョンを語れ」
3月17日(日)午後1時20分より5時(予定)
三井アーバンベイタワーホテル(JR弁天町駅前)
・基調講演 戸田政康
「さらば、戦後トラウマ/日本再生のための覚悟とビジョンを語れ」
・講演 村田晃嗣(同志社大学助教授)
「さらば、戦後トラウマ/憲法改革と日米同盟の再設計」
・講演 国会議員
1. 樽床伸二「中国のWTO加盟と日本再生への(経済)戦略」
年末恒例の中国視察の報告とともに、わが国再生の経済戦略をいかにもつか。そ
れを可能にする政治の展望は?
セミナー終了後、懇親会
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石津美知子 Email:ishizu@ganbarou-nippon.ne.jp
民主統一同盟 「がんばろう、日本!」国民協議会
http://www.ganbarou-nippon.ne.jp
TEL:03-5215-1330 FAX:03-5215-1333
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