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 ■ 戦後日本の死と再生のドラマ《終わりの始まり》

   □show the flag
   □無責任・ノーテンキの崩落が始まる、そして・・・

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■ 戦後日本の死と再生のドラマ《終わりの始まり》

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 □ show the flag

熊   あー、情けない。おいらここんとこ、テレビの国会中継見てて、つく
    づくイヤになっちまったよ。あいつら、てんでマジメに議論なんかす
    るつもりないんだもんな。湾岸の時のほうがまだ、緊張感ってものが
    それなりにあったぜ。
八   まったくだ。利権政治が空洞化して、みーんな「改革派」になっちま
    ったら、ピーともスーとも言えねぇヤツラばっかりだ。
   
    野党「パキスタンの情勢はどうなっているのか」
    外相「いたって平穏でございます」(閣僚席、委員席ともザワつく)
    外務官僚(あわてて)「いろいろと複雑な状況ではありますが、現在
     のところ、表面的には平穏であると、こういうことでございます」

    コイツらふざけてんのか? パキスタンがどれだけ緊迫しているのか、
 
    ワイドショー見てたって、それくらい分かるってもんだぜ。

    野党「この戦争はどういう時に誰を相手として終結するものと考えて
      いるのか」
    首相「もうこれでテロの心配がない、そういう時であります」

    これじゃ「子供国会」以下だぜ。テロの心配のない世界なんて、早く
    たって今世紀中にそうなるかどうかって話だろうが。しかも、非対称
    的戦争、つまり国家対国家という形態でない戦争なんだぜ。中学生の
    ディベートだって、もう少しマシな話をしてるぜ。

熊   社民党と共産党は、そもそも関係ないところで「自己主張」してりゃ
    いいんだが、民主党が変に「ものわかり」がよくなって、政治の怠慢・
    無責任の尻拭いに手を貸すことが「政権担当能力」だと思っているフ
    シがあるのが困ったもんだ。
八   被爆者やホンモノの宗教者が「武力行使に絶対反対」というのは分か
    るし、そういう人たちが世の中には必要だとも思う。政治家でも、信
    念として「絶対平和」みたいな人はいてもいいんだろう。でも日本の
    はどうもうさんくさい。モノ取り・現世利益の手段だもんな。
    それで「何でも反対」の野党ではだめだ、現実路線だとなると、政治
    の責任を問うってことが消えちまう。これじゃ、政権担当能力なんて
    出てこないよ。責任のとり方がこう違うんだってことを示さないんだ
    もん。今の政権と同じようなことしかできない(同じような責任のと
    り方しかできない)なら、政権交代なんか必要ねぇってことになるじ
    ゃねぇか。
熊   これは夢みてぇな話だが、今度の件で日本と韓国がいっしょになって
    補給をやれたら、ずいぶん世の中変わるだろうな。
八   まぁ、98年の日韓共同宣言の意味すら(「民主統一」269号・小此木
    政夫慶応大学教授インタビュー)分からずに、「謝罪」から始めなき
    ゃならないところまで関係をズタズタにした政府のテイタラクを考え
    りゃ、夢のまた夢ってとこだな。
    今度の訪韓だって、外交上は失敗だろう? 抗議行動で国会議長との
    会談が流れたって言うが、こういうことで外交上の日程が流れたのは、

    田中角栄のジャカルタ訪問の時くらいじゃないか?
    おまけに「集団的自衛権」は虚構に虚構を重ねた自縛で、1ミリだっ
    て身動きがとれないところに追い込んじまってるんだから。
熊   だから「夢みたいな話」と言ってるんだよ。でもよ、欧米・キリスト
    教圏でない、黄色い顔のアジア人が補給であっても一緒の作戦にはい
    ってるってのは、「文明の衝突」にもっていかないうえでも、大きな
    意味があると思うな。
八   それによ、不法入国も含めれば、日本や韓国に働きにきているパキス
    タンやインドネシアの人間はかなりいるはずだ。彼らは、やっぱり「市

    場経済のなかで生き抜く」ってことが、体で分かっているだろうし、
    家族や親類がその周りにいるわけだ。だから彼らに「貧困から脱出す
    るには市場経済や民主主義を通る以外にないこと、『被害者パラダイ
    ム』でテロに走れば、結局しわ寄せは一番弱い立場の人にいくんだ」
    ってことを、いっしょに生活するなかで伝えることが必要だ。日本で
    働いてる家族からそういう話が伝われば、反米デモ一色・みんながイ
    スラム義勇兵ってことにもならないと思うんだ。まぁこれも気の長い
    話ではあるがな。
熊   どっちにしても、今度の件はそう簡単には片付かない。アメリカ自身
    が国民に「忍耐」を呼びかけているくらいなんだから。だからよけい
    に、政府や国会の「旗さえ見せりゃいい」的な対応には、がまんがな
    らねぇんだ。
八   これも夢みたいな話だが、集団的自衛権についての解釈をはっきり変
    えて、「使える権利」にする。それを首相がクビをかけてやりゃいい
    んだ。ようするに政治決断の問題なんだから。
熊   ただ、これまで何十年とそれを公式見解としてきたわけだから、やっ
    ぱり一内閣でコロッと変わるってのも、正統性という点では弱いかも
    しれないな。だから国会決議でという意見もある。
    どっちにしても、虚構に虚構を重ねて身動きがとれないところに追い
    込んじまっているわけだから、政治の決断によるブレイクスルーが必
    要だ。本当なら、総選挙で国民の意思を問うってのがスジだな。
八   それじゃ、まにあわねぇよ。
熊   付け焼刃のその場しのぎで、制約だらけの時限立法なんかつくるより、

    政治のスジをきちんとしたほうが、後々の国益にとってはプラスのは
    ずだ。アメリカに対して、旗さえ見せりゃいいのかってことだよ。韓
    国といっしょにできたら・・・というのも、誰にどういう旗を見せる
    のかってことだ。
八   できることなら、こうしてほしかったよな。
    1. 集団的自衛権の従来の解釈を変える。持っているし、使える権利。
    2. 基地の提供や補給、難民支援、情報提供など、これまで「戦闘行
動・
     地域と一線を画す」としてきたことも、集団的自衛権を構成するこ
     とを明確にし、こうした行動へのわけのわからない制約を取り除く。

    3. この問題をあいまいにして先送りしてきたのは政治の怠慢。その責
     任をとって内閣は総辞職する。
    4. 集団的自衛権については、国連憲章に則り、地域の多国間安全保障
     協力の推進のためにこれを行使する。これは憲法前文の精神に合致
     するものである。
    5. 前記について、国会決議を行うか、あるいはそれをめぐって解散総
     選挙を行って、国民に信を問う。(ついでに政界再編も)

□ 無責任・ノーテンキの崩落が始まる、そして・・・

熊   外交の力や、政治権力を行使するという「大人」の世界を今回は、イ
    ヤというほど見せつけられた。要するに日本は「お子様」として、ど
    っちの大人についていくのか、そのことくらいは自己決断しなさいよ、

    そこから始めなさいということなんだ。だけどこれじゃ、「子供国会」

    にもなっていないってことだ。
八   湾岸の時とは違って、アメリカ社会の中でも単純に、「善悪」二元論
    でモノを考えることを卒業し始めている兆候があるようだ。いろんな
    意味で、「9.11後」の世界が語られている。この「新しい戦争」を通
    じて、国際政治の構図は大きく変わるのは間違いないし、もっと深い
    ところで世界が変わりつつあるかもしれない。そういう大きな変化に 

    対しても、完全に圏外で、旗さえ見せりゃいい、ってことでは誰から
    も相手にされなくなっちまう。
熊   小泉内閣は四つの「き」、つまり「人気」「景気」「元気」「危機管
    理」のバランスが崩れたときに崩壊すると言われていたが、予想以上
    にそれが早まっている。おまけに民主党まで巻き込まれてよ。
    擬似の擬似たるゆえんが前面露呈するときに、ホンモノとはなにか(ホ

    ンモノの自由・民主主義、ホンモノの政権交代etc)からその崩壊を受
    けてたつ、国民の覚悟が問われるってことだ。
八   永田町のテイタラクをぼやいてばかりじゃいられねぇってことだな。
    俺ら自身のなかで、国民合意を創り出すような議論ができるかどうか、

    そういう民主主義のチカラが問われてるって、9月23日*でも言われ
    てたもんな。
熊   まあ、第二次小泉内閣をつくるなら、田中真紀子以上のワガママ・無
    能を外務大臣に、竹中・塩じい以上の無責任・当事者意識のなさを経
    済・財政担当に、「牛肉を食べる会」パフォーマンス以上のノーテン
    キを農水・厚生担当にってことだな。そういう組閣ができないのなら、

    純ちゃんも打ち止めってことだ。
八   戦後の総無責任への死の宣告はそこから始まるってか。カッコよく「無

    責任連鎖と戦って」というわけにはいかないか。まあここでなんとか、
 
    国民のなかの「小さき」責任意識が、転轍手にせりあがっていくしか
    ないな。
熊   それが草莽崛起ってことだぁ。

□◆□ お知らせ □◆□
*「平成の草莽崛起を」
〜「がんばろう、日本!」国民協議会全国大会・報告集〜
11月はじめ・発刊予定

■ 定例講演会(第33回)
「日韓関係を展望する」
講師/小此木政夫(慶応大学教授)
10月17日 午後6時30分より
総評会館201室
参加費 会員1000円/一般2000円

■ 定例講演会(第34回)
「日本政治の構造変化と日米同盟」
〈米国超知日派政治学者と若手国会議員のディスカッション〉
ジェラルド・カーティス(コロンビア大学教授)
枝野幸男・達増拓也・野田佳彦(各衆院議員)
11月6日 午後6時30分より
日本青年館501室
参加費 会員1000円/一般2000円




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民主統一同盟 http://www.ganbarou-nippon.ne.jp
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