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メルマガ♯がんばろう、日本! ・21(01.10.14)
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▼index
■「テロ対策特別法」? やりたきゃ与党だけでおやんなさい
責任だけは、はっきりさせてもらいやしょうよ
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熊 今度の国会は「テロ対策特別法」が焦点だっていうが、テロ騒ぎにかこ
つけて、肝心の足元の改革がどっかへ行っちまったなんてことじゃあ、
困るよな。
八 小泉さんもなんか元気がねぇな。もっとも株価も、テロの前に「一万円
割れ」は想定の範囲だったんだから、それを「テロがあったから」なん
て責任逃れをされたんじゃ、たまんねぇ。どうも「テロ対策」にかこつ
けて、肝心の改革のほうは責任逃れをしようってえぇことになりそうだ
な。そう思ってやってるんならまだ「ずる賢い」ってことにもなるが、
なんにも考えてないからズルズルそうなるってんじゃ、つけるクスリが
ねぇや。
熊 その「テロ対策特別法」ってのも、どうもいけねぇよ。周辺事態法で
「保留」になってた問題、結局は集団的自衛権に関係するとされていると
ころを、「緊急事態」ということで、それこそ超法規的にその場限りで
のりこえちまおうってんだろ。
いわゆる「武力行使と一体化しない」とか「戦闘区域と一線を画した
後方区域」とか「自衛隊の武器使用の制限」とか、集団的自衛権の問題
を逃げるために浅知恵しぼって考え出したわけのわかんない「概念」が
全部吹っ飛ぶような話じゃねぇか。それをまたぞろあいまいにしたまま
逃げ切ろうってんだから、「てにをは」を読み違えても答弁に立ち往生
するようなシロモノだ、答弁は「慎重」にしなきゃならないからいきお
い「棒読み」に終始するだろうっていうじゃないか。
野次馬 ま、これにひっかけてマキコの首をとばすってシナリオも、ありだよ
な。
八 おいおい、お国の大事を茶化しちゃいけねぇよ。「新しい時代」の開
始だってんで、アメリカ・ヨーロッパはもちろん、中国だってロシア
だって、パキスタンだって、中東諸国やイスラエルだって、全力で対処
しようとしてるんだ。この件が一段落したら、国際関係は「冷戦後」
の世界とは一変していた、なんてことだって十分ありえるんだぜ。そ
んな時に、国内の目先の利益や力関係で対応しようなんざ、戦前の軍
部・官僚・政党と同じ亡国のヤカラってとこだ。
熊 オイラが一番気に入らねぇのは、「緊急事態だから」ってことで責任
を全部チャラにしちまおうってことだ。
こんどのテロに対しては、日本も国際社会の一員として断固戦うべき
だし、自衛隊もきちんと出したほうがいいに決まってる。だけど、そ
れができないようになっちまってるのは、誰のせいなんだよ? 少な
くとも、周辺事態法の時に問題ははっきりしてたんだ。それを先送り・
その場かぎりにしてきたのは、自公連立政権じゃねぇか。それも連立
維持ってぇ、てめえらの目先の損得のためだろ。そこんとこの責任は、
だれがどうとるんだい。それがあいまいなどころか、そういう責任を
なかったことにしちまおうってことなら、そんな新法なんかクソくら
えだ。
八 民主党も中途半端に「理解」なんか示さずに、その責任を徹底して追
及すればいいんだ。内閣の存亡・テメエのクビがかかってるっていう
責任追及の迫力がなけりゃ、みーんなイネムリだぜ。なんせ利権にゃ
関係ないんだから。見たかよ、国会の緊張感のなさを。
熊 集団的自衛権や有事法制についてきちんと議論するという約束ができ
ないなら、自民公明だけでやらせたらいい。すくなくとも責任の所在
ははっきりするからな。98年の金融国会の轍を二度と踏むべきじゃな
いんだ。あの時は「緊急事態」だからって中途半端に協力して結局、責
任をあいまいにしちまった。今日まで不良債権問題を引きずってる原
因の一端は(すべてとは言わねぇが)あそこにあると、オイラは思っ
てるぜ。
八 時限立法ってのも、いかにも姑息だ。どうも「超法規的措置」っての
が多すぎる。米軍の艦船を自衛艦が「護衛」したのだって、とてつも
ない拡大解釈だろ? オイラも護衛くらいして当然だと思うよ。でも
だったら、集団的自衛権の問題や有事法制も含めて基本からきっちり
しなければ。昨日今日もちあがった問題じゃないんだから。
米軍基地の警備だって、首相の権限で治安出動でできるんだ。それを
やらない理由、あるいはやる理由をきちんと国民(に選ばれた議会)
に説明するのが、民主主義における権力行使・シビリアンコントロー
ルだろ? そうやってはじめて、責任ということがはっきりするのに、
それをあいまいにする・回避するほうにばかり頭がまわっているとし
か考えられねぇな。
(閑話休題*アメリカ憲法では議会のみが「開戦」を宣言でき、それがあって始
めて大統領は軍事的指揮権を行使しうる。今回、議会は「開戦」宣言には至ら
ず、大統領が要求していた、将来起こりうるテロ攻撃に対する先制攻撃の権限も
却下した。いつ、どこで、どういう理由で国策、とくに軍事にかかわる国策が決
定されたのかが明確にされることは、シビリアンコントロールの基本であり、責
任の基礎である。パウエル氏のような「軍事力の行使は政治の最後の手段」とい
う指揮は、こうした基礎のうえにこそ可能となる。現在の日本のような状態で
は、「政治の無責任のツケを自衛隊に負わせる」ということになってしまう。)
熊 あるサイトに自衛隊の指揮官がこんなことを書いていた。「政治家の
頭には、米軍にどう協力するかしかないようにみえる。日本も当事者
だという意識がない。米軍への協力は出発点ではあるが目的ではない。
国民をどう守るのか。残念ながら自衛隊はなにもできません」と。湾
岸戦争シンドロームというらしいが、アメリカにどう協力するか、と
いうだけの頭で、しかも、当面をどうとりつくろうかということだか
ら、とてつもないシロモノになるんだ。
野次馬 しかも公明党を納得させるために、一部で中選挙区制導入なーんて
オマケもついてらぁ。これも立派な「超法規的措置」ってやつかね?
八 これまでの憲法解釈や自衛隊の活動範囲など、わが国の安保政策の基
本にかかわるところを変える内容である以上、「今回限り」「緊急事
態だから」で済ませるわけにはいかないぜ。そんなことやったら、な
んでもアリだ。自衛隊が国際的な共同行動に参加することは大切だが、
そういう「結果」以上に、どういう「プロセス」でそれをやるかが、
じつは日本のこれからの信用にかかわるんじゃねぇのか。
こんないいかげんなシロモノ、例え「時限立法」だとしても、通しち
まったらそれこそご先祖様にも子孫にも顔向けできねぇや。数で言え
ば与党だけで通せるんだから、通したかったら通せばいいんだ。その
かわり責任だけはきっちりとってもらう、もうこれ以上、その場限り
の先送りはさせねぇってことだけは、はっきり証文とるべきだ。
熊 この間の「がんばろう、日本!」国民協議会の全国大会の基調じゃあ、
「戦後日本に死を宣告し、そこから再生を」ってぇことが言われてたけ
ど、戦後日本の平和っていうのは「反軍事」、軍事的なことを避けてさ
えいれば平和だってことだから、「国家間の問題を戦争で解決しない」た
めの安全保障や外交っていうのは、まったく視野に入ってない。だから
「日本の常識は世界の非常識」ってことになる。いいかげん、ここにも
「死」を宣告して、国際的に通用する議論にしなくちゃならねぇ。
(「基調」は10/1発刊の「民主統一」270号に掲載)
八 集団的自衛権についても、アメリカを助けるのかどうか、というレベル
での議論を清算しないといけない。中西寛先生(京都大学助教授)はこ
う言っているよ。
*そもそも国連憲章の中で集団的自衛権が設定された背景には、世界にはたくさ
んの国があるが、ある程度でも自国の安全保障を自国の軍事力で保てる国という
のは、そのなかでも少数であると。アメリカ、ソ連は図抜けていたにせよ、イギ
リス、フランス程度の国であっても自国だけで守るというふうにはもういかんよ
うになっている、他の国と助け合ってということは、自衛の場合にも必要であっ
て、その法的な正当化として集団的自衛権という概念はつくられたわけです。で
すから集団的自衛権を行使する、しないということより、地域の安全保障の一環
として自国の安全保障を考えるかどうかというのが、集団的自衛権の発想の根底
にある。
つまり集団的自衛権の行使について、アメリカを公海上で助けるんですか、朝
鮮半島で紛争があった時にアメリカと一緒に戦うんですかというような話は、集
団的自衛権の話全体からすると枝葉末節の話と言っても過言ではない。重要なの
は、地域の安全保障の中で日本の安全は保たれているんだ、そのためにも日本は
なすべきことをなさないといけないということでありまして、そういう観点をと
ることができるかどうかが、日本の安全保障についての重要なポイントであると
思います。(「民主統一」267号14−15面)
八 議論の土俵を歴史的に一変させる。そのためには、その場かぎりの「悪
乗り」「超法規」じゃダメで、責任を問いながらということでなきゃ。
今がその時だってことだ。
熊 責任を問わなければ、「一億総懺悔」であいまいにするか、責任をチ
ャラにするために「改革」を言うことになる。1920年代から「無条件
降伏」までの失敗、バブルの発生と崩壊、「第二の敗戦」と、その繰
り返しだ。そろそろケジメをつけねぇと。少なくとも戦後は「国民主
権」なんだからな。
八 責任の回復によってこそ、戦後日本の死と再生のドラマははじまるっ
てぇわけだ。国民主権ってことは最低、安全保障や経済・市場の規律
といった国家の基本問題について、若けぇモンに大人として何か言え
るのかってことだからな。それなしに「今の若けぇモンは」って言っ
てたんじゃ、どうしようもねぇ。
熊 若けぇモンも、責任の回復をめぐってマジに議論できる大人に出会う
努力をしなけりゃ、結局、バカにしているオジンやオバンと一緒って
ことだ。「親の顔が見てえもんだ」って言うが、パブリックの完全欠
如ってのはもう確実に二代は受け継がれてるんだから。お互い、その
クソつぼに「いーい湯だな」とつかったままじゃ、どうしようもねぇ
ってことだ。
□◆□ お知らせ □◆□
■ 定例講演会(第33回)
「日韓関係を展望する」
講師/小此木政夫(慶応大学教授)
10月17日 午後6時30分より
総評会館201室
参加費 会員1000円/一般2000円
■ 定例講演会(第34回)
「日本政治の構造変化と日米同盟」
〈米国超知日派政治学者と若手国会議員のディスカッション〉
ジェラルド・カーティス(コロンビア大学教授)
枝野幸男・達増拓也・野田佳彦(各衆院議員)
11月6日 午後6時30分より
日本青年館501室
参加費 会員1000円/一般2000円
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11月11日 午後2時より ホテルグランビア大阪
参加費 10000円(懇親会とも)
《大阪事務所が移転しました》
大阪市中央区北浜東5-4-502 TEL;06-6910-5640 FAX;06-6910-5633
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