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メルマガ♯がんばろう、日本! ・20(01.09.15)
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▼index
■許すべからざる人類社会に対する戦争行為
□許すべからざる人類社会に対する戦争行為
□われわれが生きている時代、われわれが共有する価値観
□地球共生国家日本へのアイデンティティーと責任
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■許すべからざる人類社会に対する戦争行為
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□許すべからざる人類社会に対する戦争行為
瓦礫の山、舞い上がる粉塵、疲れた表情の救急隊員、必死に肉親の安否を尋ね
る人々…
六年前に私たちが神戸で見たのと同じような光景。犠牲者は最終的に、神戸の
時を上回るのかもしれない。
ただひとつ違うのは、これはテロ集団によって引き起こされた戦争行為による
ものだということ。犠牲者のご冥福をお祈りするとともに、一人でも多くの方が
救出されることを心から願うものである。
□われわれが生きている時代、われわれが共有する価値観
第一次大戦後、世界大戦を二度と引き起こさないための新たな秩序構築が試み
られたが、それはきわめて脆弱で不安定なもの(ある面での不公正さも含む)で
あり、その間隙を突く形でファシズム・全体主義が台頭、第二次世界大戦を迎え
ることになった。
第二次大戦後、三度世界大戦を引き起こさないための試みは、冷戦体制として
ある種の安定を保った。
冷戦終結後、自由、民主主義、市場経済といった近代の普遍的価値をかつてな
いほど多くの人々(国、地域)が共有する一方、ポスト近代の新たな諸問題への
取り組みも含めた新世界秩序への模索は、試行錯誤を重ねつつも、なんとか方向
性を見出しつつあるように見える。少なくともわれわれは、今の時代に生きる者
として、そのための市民としての義務を果たすべきである。
世界貿易センタービルの崩落が、こうした歴史的な努力を水泡に帰すような、
1920年代的混迷の再現とならないように、われわれは何をなすべきか。
国際関係において、正義と平和は必ずしも一致しない。それでも冷戦後の現
在、かつてないほど多くの人々にとってそれが一致する世界が出現しているし、
新しい秩序はそのことをさらに拡大するためのものでなければならない。かよう
な意味で、今回のテロは、人類社会に対する戦争行為として断罪されるべきであ
る。
今回のテロの背景には、パレスチナ問題があると言われる。だがアメリカへの
テロで、パレスチナ問題は解決するのか? このテロは、パレスチナの人々の利
益や支援になるのか? 当初は「歓迎」の声もあがったパレスチナでも、こうし
たテロは許せないという声が上がりはじめている。
NATOは結成以来はじめて、「集団的自衛権」の行使を決定した(ユーゴ空爆の
際は、条約の「適用領域」外への「域外派遣」─いわゆる「周辺事態」の問
題)。今回はテロ=犯罪ということではなく、戦争行為であるということだ。そ
れは「西欧」文明への、ではなく冷戦後の人類社会の普遍的な価値・理念に対す
る戦争行為である。
タリバンの「後ろ盾」ともいえるパキスタンも、アメリカへの協力を表明した。
北朝鮮もテロ非難の声明を出した。冷戦後の世界における不安定要因のひとつで
ある、いわゆる「ならず者国家」でも、このような戦争行為にそう簡単には同調
できない。それは単なる経済的な利害だけではない、この間の国際関係へのコミ
ットの増大によるプラス効果というべきだろう。
構築すべきは「イスラム包囲網」ではない。イスラム教およびイスラム文明と
他の社会とは共存しうるし、共存している。アメリカでの「祈りの日」には、キ
リスト教徒、ユダヤ教徒と並んでイスラム教徒も祈りを捧げた。1990年のイラク
が国連によって「国際社会の敵」とされたのは、他国の主権を侵したからであ
る。ユーゴが国際社会から非難されたのは、「民族浄化」という戦争犯罪によっ
てである。
かつて同様のことをやった国がいくらでもあるではないか、という言い分はあ
ったとしても、冷戦後の世界ではそれは許されないものとなったということだ。
そしてそれは間違いなく、人類社会のいくらかの前進である。
必要なのは、このような国際協調・共同に、「ならずもの国家」も、アメリカ
の単独主義をも巻き込んでいくことである。ミサイル防衛網は「ならずもの国
家」のミサイルには対処することはできても、こうしたテロは防げない。唯一可
能なのは国際社会の協調であり、国益をコントロールしうる「より高次の」共通
の利益・価値を共有することである。
それは気の遠くなるような、そして各国・民族によって異なる道のりを通って
すすむ、いわゆる「市民社会」(西欧社会を基準とはしない)の成熟の歴史的な
過程である。そのはるかな道のりをわずかなりとも前に歩んできたはずの、冷戦
後の試行錯誤を、近代建築の粋を集めた高層建築とともに崩落させるわけにはい
かない。これがわれわれの決意でなければならない。
(ブッシュ大統領は各国首脳へ、協力要請の電話をかけたが、日本の小泉総理
への電話は江沢民主席よりも後となった。自由・民主主義の歴史的深化という価
値観を共有できなければ、そうなるのは当然だ。イスラム原理主義の包囲という
ことだけなら、中国共産党政権は日本よりもはるかに米国政府に近い位置にいる
のだから。)
□地球共生国家日本へのアイデンティティーと責任
だからこそ、こうした協調に、「ならずもの国家」だけではなく、アメリカの
単独主義をも巻き込んでいかなければならない。それをベースにするところか
ら、ミサイル防衛構想も核の優位性を無力化しうる、「究極の専守防衛」たる集
団安保への糸口となりうる。また、われわれの生存の基盤である生態系の持続可
能性を維持するための国際協調の一歩として「京都議定書」の意義も明確にでき
る。地球益と国益を結びつけることは、冷戦後の世界ではきわめて具体的な問題
なのだ。そして地球益と国益をむすびつけることのできる市民社会には、開かれ
たナショナル・アイデンティティーたる郷土愛が可能となる。
アメリカの軍事行動にどう態度をとるか、といった次元でこの問題を論じるの
はやめよう。湾岸戦争の時にわれわれが考え、悩んだのは「国際社会の名誉ある
一員」としてどうなのか、ということであったはずだ。あれから十年、そこから
何かを学んだ者の「目線の高さ」だけは失わないようにしよう。
だからこそ、株価一万円割れをテロのせいにするような、姑息なことはやめよ
うではないか。(すでに前週末の段階で、「一万円割れ」は想定の範囲になって
いたという)都合の悪い事実を他人のせいにせずに直視すること─この責任意識
なくして、信頼の回復はありえない。過去の失敗から何一つ学んでいない、とい
う日本に対する不信(市場の不信、政治不信、「歴史と向き合おうとしない国」
という不信etc)が拭えなくて、「国際社会での名誉ある地位」を占めることな
どできはしない。
《お知らせ》
■「がんばろう、日本!」国民協議会 全国大会
平成の草莽崛起を
〜政権交代可能な政党政治の基盤整備をおしすすめよう〜
□シンポジウム□
・9月23日(日) 午後1時から6時(開場 12時30分)
・砂防会館(シェーンバッハサボー)
・参加費 2000円
・総合司会 花輪智史(東京都議)
1. 基調講演 戸田政康
「歴史の節目に問われる国民主権の内実」
2. パネルディスカッション1
「政権交代可能な政党政治と国民主権の発展〜小泉政権に問うべきもの」
パネラー/原口一博(衆院議員・民主党)
山本孝史(参院議員・民主党)
中塚一宏(衆院議員・自由党)
東 祥三(衆院議員・自由党)
田中 甲(衆院議員・尊命)
戸田政康(民主統一同盟代表)
司会・石津美知子(民主統一同盟)
論点・参院選の総括、ならびに小泉政権に何を問うていくべきか
(経済・雇用、社会保障、外交etc)
・政界大再編への展望と、有権者再編の課題
(有権者をまきこんだ政界大再編のための課題や方向性)
3.パネルディスカッション2
「国民主権の発展と市民自治の深化」
パネラー/木下敏之(佐賀県佐賀市長)
福嶋浩彦(千葉県我孫子市長)
若井康彦(地域プランナー/01年3月千葉県知事選候補)
戸田政康(民主統一同盟代表)
司会・石津美知子(民主統一同盟)
論点・自治体からの改革/市民参加・市民自治への取り組みと教訓
(自治体で取り組んできた課題、その教訓。これから取り組むこと)
・構造改革への視点/人づくり、まちづくり
(さらなる地方分権にむすびつく構造改革とは? 自治体が人づく
り、まちづくりの主体となるような構造改革とは?)
□懇親会□
・9月23日(日) 午後6時30分から(シンポジウム終了後)
・砂防会館(シェーンバッハサボー)
・参加費 5000円
・司会 江田建治(千葉県白井市議)
※シンポジウム、懇親会ともに、どなたでも参加できます。
■ 定例講演会(第33回)
「日韓関係を展望する」
講師/小此木政夫(慶応大学教授)
10月17日 午後6時30分より
総評会館201室
参加費 会員1000円/一般2000円
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民主統一同盟 http://www.ganbarou-nippon.ne.jp
石津美知子 Email:ishizu@ganbarou-nippon.ne.jp
TEL:03-5215-1330 FAX:03-5215-1333
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