電子瓦版(転送はご自由にどうぞ)
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
 メルマガ♯がんばろう、日本!         ・17(01.07.25)
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
▼index

 ■どうした小泉、自公・既得権解体なき「改革」で日本を沈没させるのか
  〜終盤戦をいかに戦うか〜
  □醒めはじめた熱狂、ジワリと拡がりつつある「小泉では変わらない」
   ―終盤戦の情勢―
  □どうした小泉、自公・既得権解体なき「改革」は総無責任体制
   ―終盤戦での争点の絞り込み―
  □終盤戦、小泉内閣を使って、有権者の自覚をさらに高め、
   責任ある投票行動を組織しよう!

==================================
 ■どうした小泉、自公・既得権解体なき「改革」で日本を沈没させるのか
  〜終盤戦をいかに戦うか〜
==================================

 □醒めはじめた熱狂、ジワリと拡がりつつある「小泉では変わらない」
  ―終盤戦の情勢―

・終盤戦に入って「投票に行く」という層のなかには「誰に投票するか」を決め
ている部分が出始めている。一方で株価が12000を割り、その後もズルズルとバ
ブル後の最安値に突っ込んでいくという展開のなかで、「小泉ではだめだ」とい
う者もはっきりとでてき始めている(駅頭のビラまきでも分る)。
 「まだ決めていない」が4割(新聞各社世論調査)。この部分がどう動くかが
終盤戦のポイント。「決める」とならないと、「結局迷った末に投票に行かなか
った」ともなりうる(この場合は低投票率)。新聞各社世論調査のトレンドとし
ては、「自民伸び悩み」も、野党(民主・自由)がその部分の受け皿たりえてい
ない、というところ。「小泉改革」に距離を置き始めた部分、あるいは「熱狂」
から醒め始めた部分、考え始めた部分に、投票行動を「決めさせる」訴えをどう
するか。
・街頭での反応では、「小泉の正体はよく分らないが、自民党の正体は分かって
いる」という部分は、判断材料を求めていることが伺える。落ち着いた演説(自
分と同じような人が有権者の自覚を問うているという演説/掲示板の岡村、小南
参照)には耳を傾け、確実にビラを受け取る。一方で「なんと言おうとコイズミ
よッ」という反応も。同時にワイドショー派の中にも「小泉人気の熱狂も醒めて
きましたね」というのに対して「ウーン」「えーチョットね」と、一時小泉・真
紀子に心を寄せていたことを認めつつも、「それで何が悪い」という居直りでは
なく「恥じらい」の反応になるというのも出始めている。
(東京事務所にはビラを見たという年配の男性から「投票日前に何か集まりはな
いか。投票の参考にしたいので」という電話あり。選挙戦に入ってからはウチの
ビラは配っていないので、それ以前にどこかで受け取ったものを保管していて、
それを見て電話してきたと思われる)
・電話かけでは「都議選に比べて話になる人は増えている。自分自身で考えて悩
んでいるからだと思う。そして先週に比べて『小泉さんが変えてくれると思う』
という人がほとんどいなくなっている。自分で考えて『小泉さんには変えるのは
難しいんじゃないか』と言う人は、小泉内閣に対する評価や主権者としての責任
ということが入っていく。ただ『小泉さんでは難しい』というなかで"誰かにお
任せ"という人は小泉内閣の評価を話しても『そんなに批判してもしょうがな
い』『みんなで変えていくしかしかたない』となる(小泉さんで変われるとは思
っていない)。こういう人はまず、候補者に対する応援というところから自分の
投票の重みを自覚せざるをえないように話をすすめていくということではない
か」(7/20担当M)
・序盤戦のあたりで、当初小泉に期待した改革期待層・自覚層が距離を置き始め
(支持率の沈静化)、中盤戦にはいったところで「熱狂」も醒め始めてきた。小
泉フィーバーは、都議選直後がピークだったということか。自民支持伸び悩み
(朝日7/25)という状況で、都議選の疲れから都議団の多くが「ガス欠」状態、
自民党支持層の5割が「まだ決めていない」という(7/24読売)。こうなると
「小泉人気」は一気にしぼむ。なぜならそれは得体のしれない「世論」に祭り上
げられたものであって、活動家が汗と知恵でつくったものではないから。自民党
内では、三年前の悪夢(投票直前まで「自民大勝」の予想が、開けてみたら「歴
史的大敗」だった98年参院選)から、終盤では引き締めに必死だが、有権者再編
の活動家が皆無である以上、旧来型の票固めになるしかない。
・女屋君が掲示板で報告しているように、20〜30代(40始めまで)の反応がすこ
しずつ変化している。いわばここは、これまでは「政治」から遠かったのが、小
泉のおかげで考えざるをえなくなった(誰がホンモノの改革派なのか、どういう
構造改革を望むのか、小泉の言う構造改革と自分の期待する構造改革はどこがど
う違うのかetc)層を代表している。 
 大人の自覚派が、「小泉の言う構造改革と自分の構造改革はどこがどう違うの
か、それを有権者の責任としてどう明らかにするのか」から演説すると、この層
が立ち止まり、ビラを受け取る。もちろん同じ責任世代も、自分たちと同じよう
な人が話していると、耳を傾ける。
 一方で同世代が、「構造改革は20、30年続く、今は生まれていないあなた
の子供にも影響を及ぼす。その行方を左右するのが今度の選挙だ」と訴えると、
確実にその層のビラの受け取りがよくなる。
 この構造が見えてくると、落ち着いて話を聞く年配者は、「いろいろと貴重な
話をありがとう。何ていう候補者でしたっけ? よく考えます」となる。またワ
イドショー派でも居直り切れない部分は、これと真面目に向き合うことを行動と
して考えざるをえない(同時にそれは、夫や息子・娘と社会人としての関係を築
き始めるということ。「家族」「使用人」「敵」という類型では、これはできな
い)。
 小泉政権のおかげで政治が身近になったが、あれでは変えられないと距離を置
き始め、いろいろ考え迷った末に、結局投票に行きそびれた(これはと思う候
補・政党がなかった)となるか、いろいろ考え迷ったからこそ、「あの時自分は
こういう理由で投票した(後からダマサレたとか、あの時は仕方なかった、とい
うことだけは言わない有権者になる)」と言える投票をするか。
 後者にもってこれる、有権者再編の活動家の力が問われている。

 □どうした小泉、自公・既得権解体なき「改革」は総無責任体制
  ―終盤戦での争点の絞り込み―

・どのような構造改革にすすむべきか、どのような構造改革はしてはならないの
か。

 1.小泉改革の危うさを、「責任」をキーワードに問うていくなら、構造改革=
生活破壊という批判(社民、共産の批判)と、生活破壊だけに終わる構造改革で
はだめだという批判に分離させられる。後者には、構造改革とは自由、民主主義
のいっそうの発展―市民社会のための構造改革という問題にひっぱる。前者は
「孫、子の代にツケを回してあなたは平気なのか」と問う。

 2. 生活破壊だけに終わる構造改革の道を断つために必要なこと(政策の検証
基準)を提示し、考える材料を提供する。
 a. 既得権の責任を問う改革でなければならない。(既得権の責任を問わない
構造改革に進んではならない)ex.「道路財源の見直し」で既得権にどれだけ切
り込めるのか。その指標を先送りにしておいて、選挙後に抵抗勢力をどうやって
抑え込めるのか。
 b.生活のにおいがする改革―人生の再設計が具体的にできる改革でなければな
らない。ex.小泉改革の言う「不良債権処理」は大手行のみを対象にしている
が、それだけで済まないことは誰もが実感している。「骨太方針」では5年間で
530万人の雇用創出としているが、数字の見通しの甘さを別としても、中小自営
業者や地方経済の問題は視野に入っていない。これで人生の再設計ができるの
か。日本社会・日本経済は都市部のサラリーマンだけで成り立っているのではな
い。
 c.「機密費」「株」「KSD」という森内閣の3Kに対して、小泉政権はどう
いう責任を取ったのか、取る姿勢を示したのか? 何もしていないどころか、
「なかったこと」(忘れた〜、不毛な官僚叩きetc)にして、責任を問えなくす
ることが小泉政権の立脚点ではないか。これで既得権構造に切り込めるのか。
 教科書問題に端を発した日韓関係の悪化や靖国参拝問題など、わが国の国益上
重大な問題について、「国家国民のため」(永田町のお歴々がお好きな枕言葉)
に小泉さんに諌言するような者が、小泉内閣にいるか? 国民人気をとるか国益
をとるか、と平気で言うような人たちが「政権政党」でいいのか?

 3.小泉内閣に「改革の痛み」や覚悟を共有できる者がいるのか? 
 「聖域なき構造改革には異論はない。ただどれだけ痛みに耐えればいいのか」
という国民の真摯な声に、小泉内閣の誰が答えたか? 「失業よりも雇用をどれ
だけ創出するかを語ったほうがいい」というすり替え話術で、本気や覚悟を共有
できるか? 日経平均12000割れに対してどこ吹く風の「一喜一憂せず」に国の
存亡をかけた舵取りを任せられるのか?
 すでにハードランディングかソフトランディングかという段階ではない。ハー
ドランディングかクラッシュかという時に、あまりにもノーテンキではないか。
ビジネスプラン策定の鉄則は、すべての変数がうまく動く楽観シナリオと同時に
ダウンサイドリスクを明示することと、最悪シナリオへの対処策を準備すること
だ。それを明らかにするのがリーダーの責任であり、それを信頼するかどうかが
フォロワーの選択(自分の責任における選択)だ。それをできなくさせているの
が小泉政権。

 4.小泉改革に未来のビジョンがあるのか
 不良債権の処理も財政再建も、「失われた十年」とくに第二の敗戦以降三年の
負債の後始末。次の展望がなくて引き締めだけやれば、マイナス循環に入ってま
すます不良債権が増えるのみ。「米百俵」「欲しがりません勝までは」の精神訓
話(精神の構造改革!―小泉発言)にしかならない。
 京都議定書への対応は、環境負荷を組み込んだ経済社会への移行という問題
が、小泉構造改革にはいっさい入っていないことの露呈でもある。「地球有限」
時代における国際競争力は、環境負荷を組み込んだ経済社会システムの構想力を
外してはない。ヨーロッパとアメリカはそれをめぐってしのぎを削っている。
「環境立国」とは単なるお題目、飾り言葉ではなく、わが国の(経済的)国益の
死活にかかわる問題だということが、小泉改革にはいっさい入っていない。
 これがなければ景気が悪化して需要創出政策が求められれば、これまでと同じ
バラマキにしかならない。不良債権処理も財政再建も再び足踏みし、国債暴落に
よるクラッシュが、さらに一歩近づく。このうえさらに「失われた◯年」を続け
るのか!
 
 5.小泉改革に、守るべき国益はあるのか
・対米関係は「反米ではない」ことの立証から。こういう政権がこれまであった
か?
・98年ようやくトゲを抜いた日韓関係は最悪に。日米韓バーチャル同盟に失敗し
て、北東アジアでの日本の国益は実現できるのか? ここまで十分悪化した日
韓・日中関係を、靖国参拝後、どうやって「改善」すると言うのか。言葉が宙を
舞っている。無責任だからこそ言えること。
 日本がアジアでどういう関係をもつのかは、国益上も死活問題。だからこそ、
靖国が歴史の総括として問題になってきたのであって、「感情」レベルで問題に
なってきたのではない。そういうことがいっさいわからないorわからないふりを
して、国益にかかわる問題を感情に任せてあつかうことほど危険なことはない。

 アジアで孤立した日本がアメリカと良好な同盟関係を築けるのか?
 アジアと関係の持てない国益やナショナルアイデンティティーなど、あり得る
のか。仮にあったとして、それは自由や民主主義から説明できるものなのか。
・京都議定書についても、これからの時代のわが国の死活的国益がどこにあるの
かがまったくお分かりでない。地球益と結びつかない国益がありうるのか? 
そのことが視野に入らない「改革」とはいったい何なのか。(これまでの負債を
処理するというだけの「改革」なら「米百俵」の訓話でことたりる)
地球益が具体的に見えない(お題目としてしか見えない)ところに、ポスト近代
化・工業化社会は見えない。それが見えないところでの構造改革とは何か? 
それが見えないところでの社会保障改革とは何か?(少子高齢化の帳じり合わせ
でしかない)

・かような基準から、ホンモノの構造改革の全体像をつくりあげ、有権者再編の
力勝負(選挙による政権交代・政界大再編)への組織戦の武器を手にしていこ
う!

□終盤戦、小泉内閣を使って、有権者の自覚をさらに高め、責任ある投票行動を
組織しよう!

 国民主権の"神話"を信じ、それを現実のものとするために戦うことのできる
もの、そしてポピュリズムと賢明にわたりあって国民に主権者としての自覚と責
任を問うことができるもの。ここからホンモノのパブリック、政党の活動家はつ
くられる。参院選をそのための格好の舞台として使い切ろう!
 参院選後の「ホラ吹きに期待した結果、それ以前よりも高いところから落ち
る」ところからの政治不信は、細川ブームの後の比ではない。おまけに小泉不況
ともいうべき状況でありながら、政府の誰一人として責任を感じるふりすらしな
い(自民党の政見放送の雰囲気)。こういうなかで「裏切られた」といううっ積
も吹き出してくるだろう。
 このなかでも、ポピュリズムと賢明にわたりあって国民に主権者としての自覚
と責任を問うための、有権者再編の陣形・国民の陣形を準備しよう。自分と同じ
ような人がやっている、ああすればいいんだ、あれなら自分でもできる(
私にできたんです、あなたにできないはずないでしょう?)と思えるような、そ
ういう主権者運動の陣形、それをひっぱる改革保守の活動家のチームを準備しよ
う。その力で終盤戦を押し込み、投票率65%をクリアしよう。
 決めていない4割を動かせば、98年参院選の例にもあるように、事前の予想は
ひっくり返る。最後まで組織戦に執着して、政界大再編への扉を開けよう!


□◆□お知らせ□◆□ 
《「囲む会」など》
国民協議会例会 8月4-5日      民主統一同盟東京事務所
囲む会(東京) 7月28日 17:00〜 民主統一同盟東京事務所
 同 千葉   8月18日 16:00〜 千葉バーディーホテル
 同 北九州  8月26日 13:00〜 ステーションホテル小倉
 同 金沢   8月12日 12:00〜 アートシアターいしかわ
※オブザーバー参加、歓迎します。

■「がんばろう、日本!」国民協議会 全国大会
  平成の草莽崛起を
 〜政権交代可能な政党政治の基盤整備をおしすすめよう〜
 □シンポジウム□
 ・9月23日(日) 午後1時から6時(開場 12時30分)
 ・砂防会館(シェーンバッハサボー)
 ・基調講演  戸田政康 
 ・パネルディスカッション1:国会議員
  「政権交代可能な政党政治と国民主権の発展をめざして」
 ・パネルディスカッション2:自治体首長
  「国民主権の発展と市民自治の深化」
□懇親会□
 ・9月23日(日) 午後6時30分から(シンポジウム終了後)
 ・砂防会館(シェーンバッハサボー)


◇◆メールマガジンの配布先を募集しています◇◆
お申込みは、http://www.ganbarou-nippon.ne.jp より



--
━*━*━*━*━*━*━*━*━*━*━*━
民主統一同盟 http://www.ganbarou-nippon.ne.jp
石津美知子 Email:ishizu@ganbarou-nippon.ne.jp
TEL:03-5215-1330 FAX:03-5215-1333
━*━*━*━*━*━*━*━*━*━*━*━