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■小泉政権を、救国・改革の側から呑み込もう
  □小泉政権は、徳川慶喜・勝海舟たりえるか?
  □「小泉がんばれ、自公を落とせ」、有権者再編のパワーで政界再編へ

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  ■小泉政権を、救国・改革の側から呑み込もう
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□小泉政権は、徳川慶喜・勝海舟たりえるか?
 
熊 小泉さんは所信表明で、「新世紀維新」と言ったんだってな。本当に「維
  新」ができるのかな?
八 維新の前には、「大政奉還」ってものがあらぁな。それから「鳥羽伏見」
  を通って、単なる体制内の地位の交代を超える政治・社会革命としての維
  新ってものになったんだ。「大政奉還」に踏み込めるのかどうか、これが
  小泉政権の役割だな。
熊 ところで薩長はどこにいるんだ?
八 それが「国民主権」ってことよ。去年の総選挙での「一区現象」(各県の
  一区で、野党が自民党を軒並み破った)から、長野、栃木、そして千葉、
  秋田の県知事選ではダブルスコアという国民の「変えたい」だな。
熊 それが、総裁選の予備選にも飛び火したってわけだ。だから江戸城内なら
  ぬ自民党内ではなんの支持基盤もない小泉さんが、圧勝した。それは「半
  歩前進」だが、その小泉政権は徳川慶喜・勝海舟になれるのか。
八 参院選の結果によるな。もし小泉―真紀子人気で、自民党が「圧勝」する
  ようなことがあると、自民党内で旧勢力が息を吹き返し、派閥抗争が再燃
  するだろう。その時は「第二の細川の殿サマ」だな。
熊 自民党が圧勝した場合には、今度は民主党にも手をつっこんで連立の組み
  替えってことも考えているんだろうな。そうなると、民主党が「第二の新
  進党」になるかもしれない。
八 それこそ新手の「疑似政権交代」ってわけだ。そうなるとここ十年あまり、

  政権交代可能な政党政治をつくるということでやってきたはずの紆余曲折
  が、いったんチャラにされる。永田町の面々に、どこまでその教訓が蓄積
  されているかは疑問だが、自覚的な有権者は明らかに、このなかで学びな
  がら一歩一歩来たんだから。これでは「半歩前進」が二歩後退につながる。

  もっとも、第一次長州征伐「成功」後の幕府のていたらくを見て、薩摩は
  「もはや倒幕以外なし」と長州との同盟に進むわけだが。
熊 ってことは、やっぱり自公過半数割れでないと一歩前進への道は開けない
  ってことだな。参院選で過半数割れしても、小泉を引きずり降ろすだけの
  名分は立たないもんな。なにせこれだけの圧倒的支持なんだから。
八 過半数割れしても小泉を引きずり降ろせない―そこから、国民主権への大
  政奉還が本格的なものになるってわけだ。維新のためには、薩長だけでな
  く、江戸城に徳川慶喜・勝海舟が出ることが必要なんだから。


□「小泉がんばれ、自公を落とせ」、有権者再編のパワーで政界再編へ

熊 小泉人気は国民の「変えたい」の表れだから、自民党候補者がそれにマッ
  チしていなければ、小泉人気が自民党票には結びつかない可能性も案外、
  高いかもしれないな。今さら、純ちゃんとのツーショットを急きょパンフ
  レットに差し込んだからといって、たいした「目くらまし」にもならんだ
  ろうし。
八 それじゃ、今度の参院選・都選での「えぇじゃないか」の掛け声は、「小
  泉がんばれ、自公を落とせ」ってとこかね。
熊 そうだな。それに、小泉人気に乗って生き延びようとするヤカラ(数とカ
  ネの族議員)も落とさにゃならん。それが小泉さんの言う「解党的出直し」

  のはずだ。おかげさまで、参院比例区は党名でなく個人名でも投票できる
  んだし。なんてったって、参院自民党は橋本派の天下だもんな。
八 選挙制度をいくらいじくっても、国民主権への大政奉還を認める以外に生
 き残ることはできないってところへ押し込んでいくことだ。
熊 国会の代表質問はおもしろかったな。郵政民営化など改革の熱弁をふるう
  小泉さんの答弁に、民主党の若手からはやんやの拍手。自民党はと見れば、

  派閥のリーダーを筆頭にぶ然たる表情で腕組みだもんな。いったいどっち
  が与党なんだって思うような雰囲気だ。
八 個別の政策の詰めは必要として、やっぱり構造改革をめぐって、与野党を
  こえて色分けをはっきりさせるところに来たな。小泉さんは「抵抗勢力と
  は何か」との鳩山さんの質問に「やってみなけりゃわからん(そりゃそう
  だ)。私の行う改革に反対するのは全部抵抗勢力だ」と大ミエをきったが、

  それこそ「改革断行」政策を支持するのが小泉内閣の与党、反対するのが
  野党ってことになっていくんじゃないか。
熊 そうするべきだってことだな。民主党のなかにだって「抵抗勢力」はある
  んだから。そうなると、たとえ参院選で自民党が負けて、野亀静務(仮名)

  あたりから「責任追及」されたって、小泉さんのほうは、「それなら自民
  党を出て、本格的な改革断行新党をつくる」と言い切るだけの位置をつく
  れることになる。
八 小泉内閣をめぐる論戦が、改革の必要一般から、改革の手順やスピード、
  方法といったことに踏み込めれば踏み込めるほど、そうなるってことだ。
  何をいつまでに、どこまで、誰とやるのかってな。民主党の改革派にとっ
  ても、不利じゃない。自由党にとっても、政策綱領から説明しやすい関係
  になる。
熊 そうなればなるほど、「改革断行」内閣を支持する「与党」勢力にとって
  は、救国・改革政権の支持基盤をつくる、その競争関係ということになる
  な。
八 その先行モデルが、千葉県知事選挙よ。堂本・若井が候補者一本化してい
  たら、間違いなく投票率は30%を切っただろう(千葉県知事選挙の投票率
  は36.88%<前回は28.67%>)。今回投票に行ったような有権者には出番
  がなかった。複数の「変えたい」が、より有権者を掘り起こしていく競争
  関係になれば、よりダイナミックな変革のパワーが生まれる。
熊 「変えたい」同士の矛盾や利害の対立は、より高い次元での改革にむかっ
  てそれを解決・統合していかなければならないわけだ。改革の手順や優先
  順位、誰といつまでに、どこまでといった。そして、そこから次のステッ
  プがどう見えてくるかとな。
熊 「改革するかどうか」より「どのような改革をするのか」という対立にな
  った方が、より建設的な議論がなされ、有権者にも本当の選択肢が示せる
  って飯尾先生も言ってるな。(飯尾潤5/2「毎日」夕)
八 「変えたくない」ほうの矛盾は、カネや人事で「解決」できるわけだが、
  「変えたい」ほうは、そうはいかないってことだ。複数の「変えたい」を、

  本当の意味での政策論争を通じてまとめあげていく知恵が求められるって
  わけだな。同時にそのこととが、有権者の「変えたい」をさらに掘り起こ
  し、パワーアップすることと結びつけられるかが問われる。
熊 有権者のほうも、投票して満足するんじゃなくて、「変えたい」同士の矛
  盾を解決していく政策論争を、普段から積極的にやらなけりゃならないっ
  てことだな。そうなってくると、「首相公選」を政治参加の突破口にしよ
  うってぇ話には、そう簡単には乗れねぇな。
八 そういうことだ。「小泉がんばれ、自公を落とせ」、この「ええじゃない
  か」で都議選の流れをつくり、参院選へ吹き上げろ! それで改革をめぐ
  る敵・味方をはっきりさせようじゃないか。
熊 そして鳩・菅、小沢、山拓も、「改革をするかどうか」ではなく、「どう
  いう改革をするか」という論戦を徹底的にやって選択肢を示せってな。
八 有権者のせりあがりと永田町・改革派の論戦で、政治再編の大きな渦を巻
  き起し、その力で救国・改革政権へと舵を切ろう!


※「有権者の政治参加と首相公選制の陥穽」については、「民主統一」265号掲
載の飯尾潤・政策研究大学院大学教授のインタビュー、ならびに我孫子市長、多
摩市長のインタビューを参照。

□◆□◆お 知 ら せ◆□◆□
《戸田サロン》
今回の話題/「改革・救国政権へ舵を切れ〜都議選、参院選をどうとらえ、何を
なすべきか」
5月11日(金) 午後6時30分より
民主統一同盟 東京事務所(JR・地下鉄「市ヶ谷」より徒歩5分
会費・2000円(立食形式。飲み物と軽食を用意します)
※小泉政権をめぐって都議選、参院選をどう戦うか。世直しのための戦略を大い
に語り合いたいと思います。立候補予定者も多数参加予定。 

《6月講演会》
「参院選をかく戦う」
6月12日(火) 午後6時30分より
カンダパンセ(「水道橋」西口より徒歩5分)
達増拓也・衆院議員(自由党)/原口一博・衆院議員(民主党)
※改革派若手議員に、参院選とその後について展望と抱負を語ってもらいます。

 
《「囲む会」など》
牽牛倶楽部  5月12日 13:30〜 民主統一同盟東京事務所 
       6月 9日 13:30〜 同 上
囲む会(東京)5月 19日 17:00〜 同 上
囲む会(千葉)6月17日 16:00〜 千葉パルルプラザ
※「牽牛倶楽部」「囲む会(東京)(千葉)」については「民主統一」265号の
記事を参照してください。オブザーバー参加、歓迎します。

関西政経セミナー 6月3日  14:00〜 ニューオオサカホテル
  講演/中西寛・京都大学助教授/戸田政康・民主統一同盟代表
  懇親会/18:00〜  会費・10000円(講演会・懇親会)


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民主統一同盟 http://www.ganbarou-nippon.ne.jp
石津美知子 Email:ishizu@ganbarou-nippon.ne.jp
TEL:03-5215-1330 FAX:03-5215-1333
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