このメールは、名刺交換などでアドレスを存じあげている方にお送りしていま
す。ご迷惑な場合は、お手数ですが、ishizu@ganbarou-nippon.ne.jpまでお知ら
せください。転送はご自由にどうぞ。

━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
 メルマガ♯がんばろう、日本!         ・4(01.04.14)
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
▼index

□自民党が消える日?
 ◆有権者の地殻変動に蹴散らされた「派閥の論理」
 ◆「解党的出直し」!?
 ◆自公過半数割れからドラマは始まる・・・存在意義のある政党とは

================================
 自民党が消える日?
================================
◆有権者の地殻変動に蹴散らされた「派閥の論理」

 自民党総裁選が始まった。派閥の合従連衡で告示前に総裁が決まっていたこれ
までとは違って、四人の候補が「乱立」した。
 昨年の総選挙では「一区現象」に止まっていた有権者の「変えたい」は、その
後、長野、栃木へ飛び火し、千葉で「火を吹いた」(堂本《無》・若井《民》に
対して、岩瀬《自》は公明の応援を受けてさえ、ほほダブルスコアの差をつけら
れた)。この間に自民党は、もっとも嫌われる政党となった(「論座」4月
号)。
 こうした有権者の地殻変動の前に、旧田中派から続く「一致団結、ハコ弁当」
という鉄の団結、そして派閥権力闘争の神通力が蹴散らされた。それが、今回の
「乱立」の背景だ。
 だって生き残るためには、「無党派」という人にまで支持を得るようにしなけ
りゃ、自民党はホントに潰れちゃう―そう言ったのは、小泉さん。かくして野中
―青木が「最後の起死回生策」としていた「小泉カード」は、彼らの手中から飛
び下りた。
 いつまでも野中の手駒で動かされていたら、自分の選挙だって危ない。執行部
には危機感がない。派閥の論理で、なれ合い試合を繰り返したら選挙は惨敗だ―
若手の「反乱」が、従来どおりのガス抜きで収まらないのも、燎原の火となりつ
つある国民主権の地殻変動の前に、自分自身の生き残りがかかっているからだ。

 六月に選挙を控えた自民党都議団には、総裁選の行方次第では集団離党―新党
結成も辞さず、という意見も少なくない。東京から自民党が消える日、というの
もまんざら、ありえない話ではないかもしれない。

◆「解党的出直し」!?
 「死の跳躍」というのは、死ぬかもしれないリスクを賭けてでも前に向って跳
ぶしかない、ということである。元々は、日本の近代化を形容した言葉だ。
 小泉氏が跳ぼうとしている先に、国民主権はあるか?
 地方に三票が割り当てられたとはいえ、地方党員の多くは医師会などの業界団
体を通じた職域支部「党員」であり、圧倒的に橋本派が握っている(KSD事件の
構図はあちこちにある)。東京の党員すら、すでに「団体の指示どおりに橋本さ
んに投票する」と新聞の取材に答えている。
 「団体の指示や上からの指令ではなく、一人ひとりが自分で考えて投票してほ
しい」と、小泉さんは言った。昨年の総選挙でそう訴えて当選してきたのは、地
盤も看板もカバンもなしの民主党の若手だった。公明票を頼らなければ態をなさ
ない集票、業界団体にカネも票も党員名簿も丸抱え、という自民党に、「自分で
考えて投票する」という、当たり前の有権者としての党員がはたしてどれだけい
るだろうか?
 小泉氏以外の三人は、公明との連立維持をはっきりさせている。国民主権の発
展に賭ける(例えそれが「死の跳躍」であろうと)以外の生き残り策は、当然、
ろう城戦になる。自公連立という既存の陣地に、どれだけ囲い込めるか。「表
紙」も「政策」も、そこから決まってくることになる。
 橋本氏は、財政構造改革の失敗を「反省」することで、派内の了解をなんとか
取り付けた。同氏の「200日プラン」は200日で構造改革を通じた経済再生を目指
す、というものだそうだが、もしそうなら、なぜ財政構造改革の失敗を反省する
必要があるのか?(誰に向って「反省」するのか?) 「お釈迦さんの手のひら
ならともかく、自分の手のひらから飛び出せない男」(松野頼三氏)と評される
橋本氏の「政策」とは、何なのだろうか? 
 200日で経済再生のメドがつくのなら、小淵政権(公明との連立)からの2年は
何だったのか。参院選を控えてのセーフガード発動(ねぎなど農産物、タオル、
衣料品などめじろ押し)は、いくら口で「構造改革」といったところで、「構造
改革をやる気はない」と行動で市場にメッセージを飛ばしていることにしかなら
ないではないか。(注/セーフガードの本質問題は、日中間貿易の問題ではな
く、日本国内の挑戦者と既得権防衛派との問題である《参照・「論争」5月号、
柳井・ユニクロ社長》)
 亀井氏が「景気対策の三の矢、四の矢」とぶち上げたのをはじめとして、小泉
氏以外の三氏の発言から、財政構造改革の棚上げや国債増発を予想して、長期金
利は一日で0.1%急上昇した。「量的緩和」が乾いた薪(財政赤字)に火をつけ
る役割をはたすのか、国債の暴落という引き金が引かれることになるのか。ラク
ダの背中を折る最後のワラの一本を、誰が積み上げることになるのか。
 ろう城戦の「政策」論争は、そんなことはお構いなしだ。はっきりしているこ
とは、自民党に付き合って沈没するのはゴメンだ、と多数の国民は考えていると
いうことだ。
 
◆自公過半数割れからドラマは始まる・・・
 石原都知事はこう言っている。
 「(政界再編が)近づく。政党のレゾンデートル(存在意義)がなくなってい
るので」「今度の都議選で崩れますよ。自民・公明で過半数がとれない」「参院
で過半数を自・公・保で取れなくなった時、連動して衆議院がいろんな形にな
る。民主党も割れると思う」(「毎日」4/13)
 都市部に限定した世論調査とはいえ、65.6%が「政界再編で新たに生まれる政
党の政権」を望んでいる(「論座」4月号・蒲島郁夫)というのは、明らかに有
権者の「変えたい」が、永田町の既存構造をバイパスして、まったく別のところ
で動いていることを意味している。政党のレゾンデートルがなくなった、とはこ
ういうことだ。
 「無党派」は、アンチ政党ではない。政党は必要だが、現状の政党はその名に
値しない、「税金を負担せずに、便益だけを受けようとする人々の代表だ」(
「論争」3月号・竹中平蔵)というわけだ。
 だからこそ、有権者の「変えたい」を骨太に受け止め、国民主権の発展として
いくことができる政党こそが求められている。自分と家族の食い扶持くらい、
(「政治」の口利きに頼らなくとも)自分で稼ぐのは当たり前だという人々の責
任感―ex.自分たちは逃げ切って後の世代にマイナスの選択肢しか残さない、と
いうわけにはいかない―と、対話のできる政党こそが求められている。
 存在意義を失っているのは、税金の分配(おねだり)を競いあい、行政への口
利き・仲介を生業とする「政党」である。異なる意見や利害を説得する方向(綱
領、理念)と手法(国民主権の発展)を持ち、合意形成のプロセスの中でこそ政
策を競い合うことのできる政党にこそ、存在意義がある。
 政策の力強さ・実行責任の明確化は、議論と説得という合意形成プロセスのな
かでこそ作られる。それが伴わなければ、どんな「立派な」政策もただの作文で
ある。あるいは合意形成プロセスが、談合だったり「足して二で割る」式のもの
であれば、どんなに「正しい」政策も骨抜きどころか、口先で終わる。
 改革をやらないために一番いい方法は、改革をやる気のない人たちが「やりま
す」と言って何もしないことだ(「論争」5月号・飯尾潤)。こんなことをいつま
でも続けていられるわけがない、と考えないほうがどうかしている。目先の逃げ
切り、先送り、バラマキは、国民の富を損ない(小淵政権当初から森政権末期ま
でに、株価だけでも三分の二になった)、外交でも国益と主権を損ねている(北
方領土問題における野中―鈴木、中国の顔色を伺って李登輝氏来日にいち早く反
対したのは神崎、河野など典型)。
 国民主権の発展に背を向けて、ろう城戦を構えるしかない者は去れ! 国民主
権の競い合いの前に弱音を吐いたり、有権者再編のすべを学ぼうとしない者は後
ろに下がれ! 有権者市場での、国民主権の発展をめぐる競争原理を恐れる者
に、日本の再生はできない! 自由・民主主義で国益を説明しきれない者に外交
を扱わせれば、機密費流用以下のことになる!

 都議選、参院選は目前だ。自公の過半数割れから新しいドラマを始めよう!

+++++++「がんばろう、日本!」国民協議会、会員になろう+++++++

□◆□◆お 知 ら せ◆□◆□
《4月講演会》
「21世紀 北東アジアを展望する」
李鍾元・立教大学教授
4月16日(月) 午後6時30分より
総評会館201室(JR「お茶の水」、地下鉄「新お茶の水」)
参加費 会員・1000円/一般2000円
《講師プロフィール》1953年韓国生まれ。88年東大大学院(法学博士)。96年よ
り現職。98年より昨年まで米国プリンストン大学客員研究員。『東アジア冷戦と
韓米日関係』で大平正芳記念賞、米国歴史家協議会外国語著作賞を受賞。

《戸田サロン》
今回の話題/「改革・救国政権へ舵を切れ〜都議選、参院選をどうとらえ、何を
なすべきか」
5月11日(金) 午後6時30分より
民主統一同盟 東京事務所(JR・地下鉄「市ヶ谷」より徒歩5分
会費・2000円(立食形式。飲み物と軽食を用意します)
※都議選、参院選を控えて、世直しのための戦略を大いに語り合いたいと思いま
す。題して「改革・救国政権へ舵を切れ〜都議選、参院選をどうとらえ、何をな
すべきか」。問題提起、話題提供、大歓迎! 立候補予定者の方もどうぞ! 

(^-^) ホームページをリニューアルしました!
 http://www.ganbarou-nippon.ne.jpをご覧ください


--
━*━*━*━*━*━*━*━*━
民主統一同盟 石津美知子
Email:ishizu@ganbarou-nippon.ne.jp
TEL:03-5215-1330
━*━*━*━*━*━*━*━*━