このメールは、名刺交換などでアドレスを存じあげている方にお送りしていま
す。ご迷惑な場合は、お手数ですが、ishizu@ganbarou-nippon.ne.jpまでお知ら
せください。転送はご自由にどうぞ。

━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
 メルマガ♯がんばろう、日本!         ・3(01.03.31)
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
▼index
□千葉県知事選の結果
□千葉県知事選は、転換点
□参院選にむけ、国民主権の発展を競い合おう

================================
□千葉県知事選の結果

投票率 36.88%(前回28.67%)
堂本     491,205
岩瀬(自)  472,325
若井(民)  428,153
河野(共)  240,271
門田      53,865

================================
□千葉県知事選は、転換点

 千葉県知事選は、どういう意味で転換点か。
 長野、栃木は「既存の県政構造(政党も含む)」対「無党派」ということでも
説明できた。千葉では「変えたい」が、「分裂」した。自民党にとっては「絶好
の条件」だったにもかかわらず、負けた。しかもダブルスコアで。
 つまりアノ「王国」でさえ、もう自民党は勝てない。もっと言えば、公明・創
価学会の支援なしには格好さえつかない、という状態(自民党支持層の58%が岩
瀬《自》に投票。それに対して公明支持層の65%が岩瀬に投票)。だからこそ、
そこまで行けないという動きも出てくる。自民党衆院議員を長年務めた水野清氏
の北総勝手連(堂本支持)などは、その端的な表れだろう(ちなみに、養子の水
野賢一・衆院議員は、「息子の選挙資金をおねだり」して収賄罪となった中尾栄
一氏「の実子」である)
 候補者選びの段階からもたついた「利害関係」票は、動きがとれない。とすれ
ば、選挙戦のエネルギーは、堂本・若井《民》陣営が、どれだけ票を掘り起こせ
るかにかかっていた。国政選挙並みの投票率(58%)に、どこまで近づけるか。
つまり国政選挙では投票するが、県知事選にはこれまで行かなかったような層を
どこまで掘り起こせるか、である。
 これは、国民主権の発展を競い合うしかない。
 郡部(利害関係票が相対的に多いと考えられる)の投票率が下がるなか、前回
知事選よりも8ポイント投票率を押し上げたのは、いわゆる都市部の「千葉都
民」であった。若井陣営の敗因は一点、ここでの掘り起こしが及ばなかったこと
である。国政選挙の投票率との落差は、構造改革の支持基盤の「本隊」は今回、
動かなかった(ここを動かせなかった)というだ。
 流れははっきり変わった。選挙戦の構図は、既得権構造対無党派という枠か
ら、「国民主権の発展を競い合う」ところへと転換した。小沢氏の言うように、
(参院選の選挙協力において)都市部では野党候補が競い合うほうが票がでる、
ということだ。
 堂本・若井で、岩瀬にダブルスコアという知事選の結果をみれば、千葉でも夏
の参議院選挙で野党が二議席を獲得することは十分可能だということだ。もっぱ
ら、国民主権の発展を競い合う、それで票の掘り起こしを競うという組織戦を、
どれだけ展開できるかにかかっている。(いわゆる「調整」は不要。票割りをや
ろうとすれば、組織票を数えることになる。その瞬間、負ける)
 そして国民主権の発展を競い合うためには、構造改革をめぐる政策を競い合う
ことが、当然必要になってくる。(千葉県知事選では、ここまでは踏み込めなか
った。参院選はこれが伴わなければ、投票率のアップは望めないということにな
る)。

================================
□参院選にむけ、国民主権の発展を競い合おう

 参院選は、国民主権の発展を競い合い、構造改革への政策的踏み込みを競い合
うことでしか、前へ進むエネルギーは生まれない。ここから「自民批判」「既得
権批判」を呑み込んでいこう。
 こうした有権者再編のすべを心得ないものは、既存の陣地に立てこもる防衛戦
一本になる。自民党総裁選は、どうやらそういう様相を帯びてきた。「変わる必
要がない、というなら(総裁選)に出る必要もない」(小泉氏)。今さら打って
出たとしても、もはや自分で考えて選挙に行く人たちは、永田町をバイパスして
いるのだから(そりゃそうだ)。
 千葉県知事選は、アノ「自民王国」でさえ、自民党は公明なしにやっていけな
い党になりつつある。ろう城戦に入って城門を閉めるのは、公明である(森内閣
の不祥事が立て続けに起こってから、野党とのTV討論を拒み続けているのは公
明主導)。自民党改革派と言われる人々に残されているのは、二の丸、三の丸か
ら飛び下りるかどうかという選択となりつつあるようだ(城門が閉められる前に
出てくればよかったのに…)。
 民主党も、「無党派対策」などと寝ぼけたことを言っているようでは、ついて
いけなくなる。「基礎もガタガタの工事現場」(メルマガ02参照)で取りのぞく
べき「異物」とは、国民主権を発展させる組織戦―有権者再編のすべを心得な
い、それを学ぶ上で障害になる感性や習慣である。「労組」云々に矮小化される
問題ではない。労働組合も国民の一部であり、自覚した有権者へと再編するすべ
を心得るかどうかだけが問われている。
 そして有権者再編の訓練がないところから起こる「不祥事」は、有権者が呑み
込んで叱責すればよい。それで何かを学べばよし。学べなければそれまで。

 国民主権の発展は、もはや既得権層には阻めない。
 だから、それを望むものは、自分の思う通りに行動してよいのだ。「変えよ
う」について、小さくとも「我思う、ゆえに我あり」という自我があるなら、例
えそれが自分と違う他者をまとめあげる統合力は狭くとも、我が道を行けばよ
い。信じるところを訴え続けるだけの信念と志があるなら。
 例えば、県知事選の後に行われる千葉市長選も、これまでの政党構造を離れ
て、「出たい人はみんな出る」という構図になるだろう。投票率が低ければ、利
害関係票を固める「防衛戦」が逃げ切り、投票率を高められれば、つまり国民主
権の発展を競い合う組織戦になれば、参院選の性格はさらにはっきりする。
 何を見極め、何を選び、また託すのか。まさに有権者・市民の選択に委ねられ
る。だからこそ市民もまた、選んだ結果に責任を持ち、選挙以外の参加にも進ん
で行かなければならない。投票したら後はお任せ、不満や批判を言っていればよ
い、ということにはならない。
 そして、何通りもの国民主権の発展が競い合えば合うほど、異なる他者を尊重
して共存し、自分たちで合意形成をはかる(誰かにやってもらうのではなく)と
いう自治・自己統治能力が求められる。それを学んでゆくなかで、国民主権はさ
らに発展する。
 選挙戦では、国民主権の組織戦を競い合い、選挙後はよりよい改革にむかって
政策形成・合意形成を競い合う。そういう市民、国民が基礎にすわってこそ、政
権交代の国民的基盤はつくられる。

《参照》
◇「政権交代の基盤整備」については、264号一面、ならびに10面・戸田代表コ
メントを
◇「自治・自己統治能力を鍛える」については同11-14面、山田・杉並区長の講
演を(次号には、福島・我孫子市長のインタビューを掲載。こちらもおもしろい
ですよ!)

□◆□◆お 知 ら せ◆□◆□
《訂正》
民主統一264号一面、上から6段目真中あたり
(誤)「知らしむべし、依らしむべし」
(正)「由らしむべし、知らしむべからず」

《4月講演会》
「21世紀 北東アジアを展望する」
李鍾元・立教大学教授
4月16日(月) 午後6時30分より
総評会館201室(JR「お茶の水」、地下鉄「新お茶の水」)
参加費 会員・1000円/一般2000円

《講師プロフィール》1953年韓国生まれ。88年東大大学院(法学博士)。96年よ
り現職。98年より昨年まで米国プリンストン大学客員研究員。『東アジア冷戦と
韓米日関係』で大平正芳記念賞、米国歴史家協議会外国語著作賞を受賞。
−−−−「がんばろう、日本!」国民協議会、会員になろう−−−−

--
━*━*━*━*━*━*━*━*━
民主統一同盟 石津美知子
Email:ishizu@ganbarou-nippon.ne.jp
TEL:03-5215-1330
━*━*━*━*━*━*━*━*━