電子瓦版(転送はご自由にどうぞ)
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メルマガ♯がんばろう、日本!         85(06.7.3)
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小選挙区制導入から10年、マニフェスト型選挙から3年
われわれはどこまで来たか
さらにどう進んでいくか
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▼index
□ 四回大会、盛会のうちに開催
□ 「小沢一郎 政権奪取論」書評
□ お知らせ 講演会/選挙情報
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◆四回大会、盛会のうちに開催◆

「がんばろう、日本!」国民協議会第四回大会は、6月18日盛会のうちに開催すること
ができました。
記念シンポジウムパネラーのみなさん、お誘い合わせて多数ご参加いただいた会員各
位、
スタッフとして働いていただいたみなさん、その他さまざまな形でご協力いただいた
みなさんに、
厚く御礼申し上げます。

小泉政権5年間を、国民主権の発展のために総括し、
07年統一地方選・参院選を通じて次のステージを開くべく、これからもがんばりま
しょう!

さて今回のメルマガは
「日本再生」327号掲載の『90年代の証言 小沢一郎 政権奪取論』(朝日新聞)の
書評より一部引用です。
小選挙区制導入から10年、マニフェスト型選挙から3年―政権交代可能な二大政党を
めざす上で、
「同時代の小沢証言」と向き合うことがまずは必要ではなかろうか、ということで
す。


◆ 政権交代可能な政党政治をめざしてきた九〇年代、
その時代の証言とどう向き合うか
『90年代の証言 小沢一郎 政権奪取論』を評す ◆

【自らを率直に語るということ】
 これは、朝日新聞社が発行する月刊誌「論座」に連載された「キーパーソンが語る
 証言90年代」という長期連載企画での小沢一郎氏のインタビュー全文である(「論
座」に掲載されたのはインタビューの一部)。
おりしも本書のゲラ点検の最中に、前原氏の辞任を受けて小沢氏が民主党代表に選ば
れたという。偶然とはいえ、格好のタイミングでの出版と言えるだろう。

 このインタビューは、いわゆるオーラル・ヒストリーとして行われたものである。
「インタビューの目的は小沢一郎を称えることでも、やりこめることでもない。小沢
が行ったことや、その際の考え方を、より明確に理解することである。オーラル・ヒ
ストリーの意義は、歴史の当事者から証言を引き出すことであって、その行動や認識
の当否を論ずる場ではない。〜中略〜本人に即しての理解が、まずオーラル・ヒスト
リーの基本課題である」(五百旗頭真氏の解題より)。

 「その点で小沢はありがたい人物であった。語りたいことがあふれんばかりにあ
り、しかも判断と表現が明瞭にして直裁だからである。〜中略〜もちろん、何でもあ
けすけに語っているように見えて、しっかりと伏せていることもあろう。また、読者
のうちにはここに語られたことが一方的な小沢史観であると憤慨する方もおられるか
もしれない。オーラル・ヒストリーとは、そういうものである。これは同時代史につ
いての小沢証言である。全体的真実はこれを含む多くの素材を活用しつつ追究されな
ければならない。われわれ聞き手としては、小沢氏が無難であいまいな答弁に逃走せ
ず、積極的に判断を語り続ける姿勢をくずさなかったことに感謝し、敬意を表した
い」(同前)。

 本書の第一印象はまさにこの率直さである。
同時にそれこそが、本書の価値にほかならないだろう。小沢氏を間近に知る人からす
れば、ここで述べられていることは何一つ目新しいものではないだろう。
しかし自民党の分裂から始まり、新党が生まれては消え、連立政権の組み合わせがめ
まぐるしく変わったこの十年あまりの政界再編の渦中にあって、自らの時々の判断や
行動を率直に語ることのできる政治家が、はたして何人いるだろうか。

 節目節目での小沢氏の行動や認識に対する議論は、当然あってしかるべきだ。
全てが正しかったとは、小沢氏自身も考えていないだろう。しかし自分がその時に何
をどう考えたかという事実を率直に語るということは、パフォーマンスや後知恵など
でできることではない。
本書から読み取れるのは政治家小沢一郎に一貫した確信であり、その軸のブレのなさ
である。

 例えば
「〜略〜万年与党、万年野党のぬるま湯のもたれ合いをつづけていてはダメだと。
 そして、政権交代の可能性がなけりゃ選挙をやる意味がない。しかし、日本的コン
センサスの手法でうまくやれる限りは、これまでの制度でいいんです。だれも責任と
らなくていいし、みんな『まあまあ』でやっていける。だけど、もはやその手法は通
用しなくなってきている。だったら手法を変えるしかない、ということです。国民の
意識を全部変えることができれば、一番いいんですけど、そうはいかないでしょう。
だから最初に政治家の意識を変えなければならない。そのためには、政治家のよって
立つ選挙制度を変えればいいと考えた。
――中選挙区ではダメだというのは、いつごろから意識されましたか。
小沢 初当選のときからですね。
――これまでのシステムや制度が通用しなくなったというのは、冷戦の終焉など国際
情勢が変化したためですか、それとも国民の意識がそれを受け入れなくなったためで
すか。
小沢 国際的要因が主でしょう。日本国民は、安定した国際関係から多くの利益を得
ている。金融も貿易もみんなそうだ。江戸時代のように再び鎖国して、ちんまりやろ
うというなら、いまのままでもいいんです。しかし、うまいもの食って勝手なこと
言って楽しく平和に豊かな生活をしようというのなら、お付き合いする人に合わせる
ことも必要になってくるんじゃないですか。」(98ページ)

重ねて言うが、こうした認識に対する賛否、批判はあって当然だが、まず「本人に即
しての理解が基本課題」だということである。
壊し屋、豪腕、強面、「肝心な時に連絡が取れなくなる」「会議嫌い」などといった
小沢氏に関する世評は、そこを飛ばしたものである。
政治を「面白いもの」として消費の対象にするなら、それでもいいだろう。
しかし民主党最後の切り札として小沢氏を代表に選んだということは、政治家小沢一
郎にきちんと向き合うことなしに、「次のステージ」を切り開くことはできないこと
がはっきりしたということを意味するのではないか。
そうであるなら、反小沢という“幻影”から自由になって九〇年代をふりかえり、そ
こから「次のステージ」にむけた立ち位置を再定義することが必要なのではなかろう
か。

(以下略/全文は「日本再生」327号掲載)


□◆□お知らせ□◆□

◆第74回定例講演会◆
「ポスト小泉の外交課題を考える」
講師 添谷芳秀・慶應大学教授
7月13日(木)午後6時30分より
アルカディア市ヶ谷(私学会館)6階「阿蘇」
参加費 会員1000円/一般2000円

◆第52回 東京・戸田代表を囲む会◆   
「小選挙区制から10年、政権交代可能な二大政党をめざして」
前田武志・参院議員(民主党) 
7月6日(木)午後6時30分より   
「がんばろう、日本!」国民協議会市ヶ谷事務所
同人会員 2000円/購読会員 3000円(夕食付)

*参加は会員のみとなります。
*前田参院議員は建設省出身、自民党衆院議員から新生党結成に参画して以来、政権
交代可能な二大政党をめざしてこられました。この十年のあるがままの歩みをふりか
えりながら、これからの課題や教訓についてお話しいただきます。

◆ 第2回 京都・戸田代表を囲む会◆
(第二回「ローカルマニフェスト」パネルディスカッション)
「ローカルマニフェストと07統一地方選挙」
基調報告  おんづか功・京都市会議員 同人
報告    木村正治・東大阪市議 ほか
コメント 戸田政康 代表
7月15日(土)18:00から21:00まで
キャンパスプラザ京都第2会議室
参加費 1000円(学生事前申し込み500円)


□ 選挙情報 □ 
松戸市長選  6/18投票  本郷谷健次 同人 (及びませんでした)
和歌山市長選挙 7/23告示 7/30投票 山下大輔 会員
 
*和歌山市長選は有力3氏の立候補で混戦。夕張市の「破産」は、地方都市にとって
他人事ではない。本気で取り組む「当事者意識」が市民にも問われる選挙。山下会員
(38)は、マニフェストを掲げてこれに挑む。笑いが絶えない事務所は100%ボラン
ティア。
和歌山市内にお知り合いのある方は、ぜひお声かけを!
山下大輔ホームページ http://www.y-daisuke.com/

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石津美知子 ishizu@ganbarou-nippon.ne.jp
 「がんばろう、日本!」国民協議会
http://www.ganbarou-nippon.ne.jp
TEL:03-5215-1330 FAX:03-5215-1333
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