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メルマガ♯がんばろう、日本!         No.40(02.9.6)
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▼index
 ■民主党代表選、最善のシナリオ、最悪のシナリオ
□自民党が怖がるリーダーを
□日本を救う」覚悟と責任を鮮明に
□鳩山、野田で決選投票がベストシナリオ
 
 ■お知らせ

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  □自民党が怖がるリーダーを
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    民主党の代表選は、若手が一本化して、いよいよ本選にむけた顔ぶれがそ
ろったな。
    いやいや本選は、次の総選挙だよ。これで自民党政権を倒して政権交代で
きるリーダーを選べなけりゃ、何のための代表選かわからない。鳩・菅なら自民党は
ちっとも怖くないと、舛添だってはっきり言っているじゃないか。

◇「週刊現代」9/14◇
実は、9月23日の民主党代表選挙が、小泉政権にとって大きな意味を持っていま
す。菅直人氏か鳩山由起夫氏が選ばれれば、自民党は当面安泰でしょう。二人とも賞
味期限が切れた人だからね。しかし、若手の野田佳彦君が代表になったら、自民党政
権は崩壊する可能性がありますよ。
 野田君はまだ知名度が低いけれども、能力があって人望が厚い。松下政経塾の第一
期生で、故松下幸之助が一番期待していた男です。彼が民主党を率いて戦ったら、小
泉さんは負けるでしょうね。早ければ5年以内に民主党政権が実現するかもしれな
い。

    マスゾエも無節操な風見鶏だから、よけい分るんだろうな。「馬糞の川流
れ」状態でその場限りのパフォーマンスを繰り返すコイズミ自民党にとって、本当に
手ごわい野党第一党のリーダーは、どういう人格形成なのかってことが。
    55年体制の政治文化の残滓をひきずったままで、政官業の癒着を覆すこと
はできない。55年体制の政治文化の残滓を断ち切る力ってのは、それに代わる新しい
政治文化(透明性とアカウンタビリティー、信頼と責任)を、国民とともに創りあげ
る戦いの蓄積のなかからこそ、可能になるってもんだ。
    そういう意味じゃ、一本化で候補になった野田さんも、野田さんの応援に
回った前原さんを支援した枝野さんも、政治資金パーティーはなし、個人献金のみ
で、街頭演説と直接対話で支持者を作ってきた。枝野さんは日本新党の公募候補だか
らもちろんだが、野田さんも県議時代から、一度も自民党に所属したことはない。は
じめから、自民党に代わる政党をつくることにかけてきたからだ。
    政権交代の新しい政治文化は、こういうところに蓄積されている。自民党
にとっては口でどんな批判を言われるより、こういう実力が一番怖いわけだ。今度の
代表選は、それを民主党の新しい顔に押し上げることができるかだ。「第三の候補」
がいるってことを示すだけじゃ、意味がない。

    そのための一本化だったわけだが、野田さんに決まったら、はやくも次の
駆け引きが始まっている。若手の一本化に危機感をもった中野が、すぐに鳩山につい
た。もともと、「存在証明」のために手を挙げたのだから、菅との接戦が予想される
鳩山に「高く売り込む」好機と踏んだわけだ。
    一方の菅陣営は、推薦人では鳩山に劣勢だが、若手が野田に決まったこと
で、前原陣営から「こぼれてくる」者に期待しているって話だぜ。しみったれた根性
じゃねえか。あれだけオープンでフェアな形で、しかも「共有する時代認識、国家
観、政治手法」についても合意し、「互いに最後まで支えあう」と約束したんだ。そ
れを、自分たちの「談合・調整」レベルの世界にひきずり下ろしてしか見られないっ
てのはよ。
    もっと意地汚いのが自民党だ。「決戦投票で菅―横路連合が勝てば、鳩山
陣営や野田陣営から離党者がでてくる」とか、「菅なら目先のソロバンで小沢とも組
めるが、熊谷はそうはいかないから(新進党の分裂)、あつれきが生じる」とか、手
前勝手な「捕らぬタヌキの皮算用」をしてやがる。内閣改造も、民主党代表選の結果
を見てからってな。
    自民党がここまではっきり「鳩・菅なら安泰、野田や前原になったらヤバ
イ」って言っているのに、自民党の派閥争いと同じ次元で駆け引きをしてたんじゃ、
民主党もあいそをつかされちまうぜ。
    民主党はどうでもいいが、日本の夜明けが遠のいちまう。三期生以下の若
手のところには、政官業の癒着を断ち切る力と新しい政治文化の蓄積、透明性とアカ
ウンタビリティーや信頼と責任という行動原理が血肉化されている。これを今、権力
闘争の表舞台に一気に出せるかどうか、ここの勝負なんだ。
    野田さんの決意にあるように、「五年、十年かけて除々に力をつけていく
という悠長なことでは、この国は滅びてしまう」ということだ。前原さんもそうだ
が、自分に力量があるかどうかではなく、今やらなくてどうする、という責任感だ。
先輩の胸を借りて善戦した、という程度じゃだめで、政権交代できる野党第一党の権
力をとらなければならないんだ。
    だからこそ、前原さんも「私は今回の選挙は勝つ選挙にしなければならな
いと考えていました。出るだけでて、名前が売れればいいなどという自分勝手な考え
ではなく、日本の政治の歯車を回すために、本当に民主党が政権を取れるか、そのた
めに新たなリーダーを作れるかが死活的に重要だと考えていました。従って、最終的
にオープンな方法で、若手が一本化できたことは結果として良かったと思います」
http://www.maehara21.com/と言っている。
    第一段階、若手の一本化は、透明性とアカウンタビリティーの新しい政治
文化を示してクリアした。第二段階は、55年体制の政治文化・体質に民主党内の権力
闘争で勝つことだ。自民党が恐れる野党第一党になってはじめて、第三段階の政権交
代への展望が開ける。

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□「日本を救う」覚悟と責任を鮮明に
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    その第二段階はどうなんだ。前原を推したグループは、まだすっきり全員
が野田支援にまわっているわけじゃない。その一方で、熊谷・反熊谷とか別の思惑も
うごめき始めている。野田に一本化が決まった時点で、枝野以下、前原を推したグ
ループの中心メンバーが野田の脇を固めれば、熊谷などの動きは「後から来るならど
うぞ」という話で済むんだが。
    民主党のバラバラ感を払拭するためには、この代表選挙で55年体制の残
滓を、少なくとも党のマネジメントからは廃絶する必要がある。政治文化や体質の問
題もあるが、ひとつはいわゆる「保守」と「リベラル」、俗に言えば「右」「左」と
いうことと、もうひとつは自社さと新進党という途中経過の違いの問題だ。
    自分の心情(私情)や打算・思惑という次元で、政争の具にしている連中
は論外だが、そうでないほうの「わだかまり」ってのは、若手一本化のなかでも越え
切れていないってことなのかなぁ。
    たしかに前原のグループは、野田のグループに対して「距離感」を感じて
いることは分る。だけどよ、今一番必要なことは、コイズミのバカ騒ぎで日本が沈没
していくのを止めるってことだろ? その力になることと結びつかなかったら、「保
守だ」「リベラルだ」といくら「正しく」言えたとしても、何になる。
    だから最悪シナリオは、鳩・菅の決選投票になって、若手がバラけること
なんだ。そうなりゃ一本化までこぎつけたことまでが、パーになる。つまり、この1
0年苦労してようやくここまで積み重ねて目鼻が見えそうになってきた新しい政治文
化―政権交代の基盤整備に、大きなキズがつくことになる。
    政権交代への国民の機運も、大きく挫かれることにならぁ。このままなら
コイズミは、日本再生の最後のチャンスを潰した政権として、歴史に名が残ることに
なる。もう、コイズミの構造改革は「ウソつきだ」というレベルの話じゃない。
    そうだよ。日経平均が9000円を割り込んでも、もう打つ手がないんだ。欧
米の不調も原因は困難な構造問題ではあるが、時間がかかるが打開のための政治的意
思や政策手段は持っている。そこへいくとウチはどうだ。これまで目先の弥縫策(び
ほうさく=その場しのぎの対策)をダラダラと繰り返してきた間に、政策手段も資源
も使い果たしちまって、もうお手上げだ。この期に及んで、「GDP五期ぶりの成
長」(ゴキブリの成長?)「底入れ宣言」が、GDPの計算方法を変えたら一気にマ
イナスになったなんていうのは、「大本営発表」以下のシロモノだ。
    小泉内閣の成立した昨年5月の東京株式市場での株式時価総額は410兆
円、これがわずか1年4ケ月で266兆円、何と144兆円が吹っ飛んでしまったん
だ。目先のつじつま合わせだけしか考えない財務省、相変わらず「なにがなんでも道
路を造れ」の族議員、戦後財界の支柱とも言える東電の隠蔽。どいつもこいつも、目
先の打算・既得権の確保のためなら「例え国が滅んでも」というシロモノばかりだ。

(真珠湾攻撃は、戦史上は軍艦から空母と戦闘機への画期であった。しかしアメリカ
が空母の建造に転換したにもかかわらず、日本は戦艦大和まで突き進んだ。戦後その
ことについてたずねられた元参謀は「水兵の失業問題は見過ごすことができなかっ
た」と述べた後「たとえ戦争に負けても」と付け加えた。【齋藤健「転落の歴史から
何を学ぶか」ちくま新書】それから半世紀、また同じことを繰り返すのか?)

      今度の訪朝だって、ミエミエのパフォーマンスだ。問題はこれまで国
内で繰り返されてきた虚ろなパフォーマンスが、北朝鮮を相手に展開されることで、
これは危険水域だよ。外交の火遊びで国内の閉塞をかわそうというのは、亡国の道
だ。1920―30年代の国策の誤りと同じところに踏み込みつつあるんじゃねぇ
か。
本当に次の総選挙で政権交代しないと、日本は危ない―「日本を救う」という責任と
覚悟があるのかどうか。この大義のために戦い抜くなかからしか、次の時代の(55
年体制の残滓を廃絶した地平での)「保守」も「リベラル」も生まれないよ。

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□鳩山、野田で決選投票がベストシナリオ
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ご隠居   じゃから、鳩山、野田で決選投票がベストシナリオなんじゃ。戦後の日
本型「リベラル」には、責任の回避という体質がバッチリはりついておる。加藤紘一
を見ろ、社民党を見ろ。ここが選択肢のひとつに残ることは、日本にとって不幸
じゃ。
そして戦後保守というのも、今日を見れば分るように依存と分配・利権まみれの「馬
糞の川流れ」じゃ。その「完成形態」たる小泉政権(YKK・経世会・ムネオ)と、
それへの鳩山的批判(55年体制の政治文化を廃絶する力なき「保守」)に対して、
55年体制の政治文化を廃絶して、「日本を救う」覚悟と責任を問う矜持ある若手、
という選択肢が、正面突破のベストシナリオじゃろう。
    そのためには野田が3位じゃダメだ。オレらがサポーターになったのは、
「ひいきの政治家をもりたてたい」からじゃない。若手の求心力を高めるためだ(メ
ルマガ38)。つまり、政権交代できる、自民党が恐れる野党第一党の党首を創りだす
ためなんだ。だからここはもうひとふんばり、野田陣営を軸にした求心力を創りだす
ように声をだそう。
八    そうだ。前原には激励を送り、前原を推した議員には、野田を押しあげる
ように働きかけよう。そして「前原のためにサポーターになった」という人たちには、
「日本を救う」という大義を、オレらも説こうじゃないか。
    中高年はリストラ・自殺、三十代は過労(週60時間以上)という社会
に、「よりよく生きよう」という活力が生まれるか? 日本再生のための時間と資源
は、そこまで食いつぶされているんだ。このままでたまるかよ!
    ついでに、あっちの陣営でサポーターになっている人たちにも、「日本を
救う」ことにかけるしか、オレらの生き残る道はないことを説いて回ろう。族議員と
同じレベルで目先のソロバンがはじけるかってな。
    それに、予定候補にも一票があるんだ。鳩・菅で、今度の総選挙に勝てる
と思うかって迫っていこう。オレっちは民主党の党員じゃねぇけど、日本を救うため
には若手を軸にした民主党で、政権交代する以外にないとみんな思ってる。だった
ら、その突破力のあるリーダーを創りあげていくってのは、主権者としての責任じゃ
ねぇか。
    オレらの「平成のええじゃないか」は、ちっとは歴史に学んで、「日本を
救う矜持あるリーダーを支えるフォロワーの責任」っていうお札をまこうや。

******参院・千葉補選に統一候補、若井康彦氏!*****
収賄にからむ井上・元参院議長の辞職に伴い、10月27日に行われる参院千葉補選に、
若井康彦氏が、野党・市民・労組が参加する「円卓会議」で擁立された。
若井氏は地域プランナーとして全国各地で活躍。昨年の千葉県知事選挙では惜敗した
が、今回は、千葉を変え・日本を変えるために出馬。昨年9月の第一回大会記念シン
ポジウムにもパネラーとして参加した。
千葉に住んでいる方はぜひご支援を!
千葉にお知りあいがいれば、ぜひ一言、若井さんを紹介してください!
みんな 本気なら 変えられる

□ ◆□ お知らせ □◆□

□第42回定例講演会
「政治の構造改革と政権交代の基盤整備」
講師・飯尾潤氏(政策研究大学院大学教授)
9月11日(水)午後6時30分より
日本青年館 502室
参加費・会員1000円/一般2000円

□第16回 東京・戸田代表を囲む会
ゲストスピーカー・唐亮氏(横浜市立大学助教授)
「歴史的転換に直面する中国の政治社会」
9月21日(土)午後5時より
「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)
参加費 4000円(飲食付き)

□第17回 東京・戸田代表を囲む会
ゲストスピーカー・戸田邦司氏(前参院議員・新潟鉄工管財人)
「企業再生―問題点と課題」
10月7日(月)午後6時30分より
「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)
参加費 2500円(飲食付き)

□『日本再生』281号・発売中(300円)
活動報告/全国幹事会、「囲む会」(齋藤健氏)、平成の草莽崛起
議員インタビュー/武正公一、松崎公昭(衆院議員)
地球環境/青山俊介・エックス都市研究所代表
沖縄/岸本建男・名護市長ほか
住基ネット/櫻井よしこ・フリージャーナリスト

□「がんばろう、日本!」国民協議会 第二回全国大会
政権交代のための国民主権の波を!
2002年10月27日(日)   砂防会館
記念シンポジウム  午後1時より6時(開場 12時30分)
 基調提起  戸田代表「保守したければ改革せよ―改革保守としての矜持を」
 記念講演  李鍾元 立教大学教授「日韓関係の新ステージと東アジアの未来」
パネルディスカッション 「われわれの政権交代戦略」
     松沢成文、達増拓也、原口一博、武正公一、細野豪志、大塚耕平
     古川元久 中塚一宏(各衆参若手議員)ほか
懇親会   午後6時30分より


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石津美知子 ishizu@ganbarou-nippon.ne.jp
民主統一同盟 「がんばろう、日本!」国民協議会
http://www.ganbarou-nippon.ne.jp
TEL:03-5215-1330 FAX:03-5215-1333