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メルマガ♯がんばろう、日本!         No.37(02.8.6)
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▼index
 ■ 平成の開国倒幕へ! 出でよ、若き志士たち
  □ 第二期民主党をつくる 戦国史
  □ 出たい人はみんな出よう
  
 ■お知らせ
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  ■ 平成の開国倒幕へ! 出でよ、若き志士たち
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□ 第二期民主党をつくる 戦国史

    民主党の代表選は、なんだかおもしろくなってきたんじゃねぇか。第二期
民主党をつくるって言っていた若手のなかから、四人も名乗りをあげた。なかなかエ
ネルギーがあっていいじゃないか。
    だれそれは○○系だの、だれそれはこういう思惑で・・・と永田町のスズ
メども(政局ネタを追いまわすブンヤども)は騒いでいるが、政権交代をやる=その
ためにどういうリーダーシップ、役割が必要なのか、徹底して議論して国民にオープ
ンにすればいい。候補者調整と言えばすぐ、「密室だ」「自民党と同じだ」と反発す
るのは、余りにも大人気ないよ。
晋作   第一期民主党は、あらゆる意味で「寄り合い所帯」でした。それを、ここ
までバラけさせずにもってきたリーダーの功績は、多大なものであることは間違いあ
りません。おかげでわが民主党には、次代を担う若い仕事のできる議員が、質量とも
圧倒的に自民党を凌駕しております。
しかし政権交代のリーダーシップと、寄り合い所帯をまとめるリーダーシップとは当
然、質においても次元においてもまったくちがうものです。「頼りない」と言われな
がらも、民主党にここまでの力を与えてきたのは、有権者の「期待」にほかなりませ
ん。それにこたえるためにも、ここで第二期民主党の姿、すなわち政権交代のための
リーダーシップ・役割をはっきり示す必要がある。第二期民主党をつくる、とはそう
いうことでしょう。
    候補者調整が密室かどうかは一点、日本新党・細川政権以来の総括を、政
権交代可能な政党をつくる、という次元から語りきれるかどうかだ。日本新党・細川
政権でも変わらなかった、小泉でも変わらなかったというのは、要するにホンモノの
改革は、選挙できちんと政権交代する・それができる政党をつくるという以外にない
んだ、ということだろう。そのくらいは、政権交代を望んでいる国民はもう分ってい
る。そうでなければ所詮「疑似」に終わる、それどころか自民党・政官業の癒着の延
命策になっちまう―これが小泉経験だよ。だから、小泉への期待が醒めても「政治不
信」にならず、「政権交代への行動的希求」が高まっているんだ。フォロワーの準備は
着々と進んでいる。
    それに対して、リーダーとしての総括を示せるかどうか、ここに注目して
いるわけだ。リーダーとしての総括ってのは、やっぱり一味も二味も違うもんだから
な。戸田のご隠居は、この間の講演会でこんなこと言っていた。

【戸田のご隠居・集約コメント 7.16第41回定例講演会】
自社さからここまでの世代、これは六〇年安保から団塊の世代までなんです。鈴木宗
男は団塊真っ只中の五三歳。加藤紘一は六一歳。まったく別だと思ったのが、何一つ
本質は変わらなかったというのが、今回明らかになった。
この世代は、確かに自立した人生に作ることには成功したんです。自己責任で食うと
いう“稼ぎ”には成功したんです。しかし自分の人生を自分の意志で決めるという責
任感の延長に、天下国家・パブリックに対する責任感が開花するわけはない。これを
悪く言うと、自立はしているけれどもしょせん小市民だ、と言うんです。
その中に、“稼ぎ”プラス“務め”、つまり天下国家・社会全体に対する責任を考え
ながら自分の人生を作ってくるという本当のリーダー層がいなかったら、こうなって
しまうんです。いざとなったらみんな保身、「だって家族がありますから」と。(家
族を犠牲にするかどうか、という設問そのものが間違い。ムネオは離党会見で「家族
への涙」を見せたが、パブリックの責任を共有する家族ならとっくに、「そんなこと
をしてはいけない、犯罪だ。お父さんが止めないなら自分は出て行く」という社会的
勇気があったはず。)
今、加藤紘一さんの世代から私くらいの世代と、三期生以下の世代のリーダーとで、
次の二十一世紀をどうするかという責任ある会話をせなあかんわけです。パブリック
の責任の取り方です。民主党の代表選挙でも、これが問われるわけですが。自己責任
として自立した小市民になるという問題と、天下国家・パブリックの責任感とはイ
コールではございません。質が違うんです。
(「日本再生」280号掲載)

    つまり、リーダーとしての総括はパブリックの言葉・論理でのみ語らなけ
りゃならねぇってことだ。例えば、日本新党・細川政権の総括について、だれそれの
思惑とか「小沢を好きか嫌いか」という次元でしか語れなければ、第二期民主党とい
うことも「鳩・菅の賞味期限」というレベルの話にしかならねぇ。「勝ち馬に乗れ」
と後からついてくる連中のなかには、そういう者がいても一向かまわねぇが、戦う政
党のコア・信頼はそれじゃつくれねぇや。
    結局は、日本新党の顛末と自社さの総括ということになるんじゃねぇか。
今となっては、自社さが自民党政権の延命に道を開いたことは間違いない。軸になっ
たのは、YKKと橋本派だ。そのツケをある意味じゃ、「加藤の乱」から小泉「疑
似」改革までひきずってるともいえるわけだよ。
    自社さのときの問題は、「小沢・反小沢」という国民とは別次元の永田町
の論理で動いたということにつきる。あの時誰がどう行動したか、ということは、当
事者にとっちゃ重いものがあるだろうが、そこを「政権交代可能な政党をつくる」た
めの総括として乗り越えられるかどうか。リーダーとしての度量がそれぞれ問われ
るってことだよ。
晋作   薩長同盟もそうでした。第一次長州征伐には、薩摩も参戦して長州と戦っ
ているんですからね。それでも「開国倒幕」の大義のために同盟できた。戸田のご隠
居が言われるとおり、天下・国家、パブリックの責任感や度量は、自己責任の延長に
はありません。その度量が問われているんですね。
    そういう政党が出来ていない以上、「敗北の教訓」として語る以外にない
わけだ。だからこそ、あのときはしかたなかった、というような「正当化」の要素を
いっさい入れずに語ってもらいてぇ。それに「○○さんは人格者だが、××系が応援
してるから」というような言い方は、やめてもらいてぇな。事実はそうかもしれねぇ
が、本気で戦うイレブンをつくるなら、政権交代可能な政党建設の総括を信頼関係の
基盤にするほかはないんだから。
    フォロワーとしての準備は止まっちゃいない。「政権交代のために何をす
ればいいんだ」って毎日、街頭で聞かれてるって、宣伝隊のあんちゃんは言ってる。
政権交代可能な政党をどうつくるか、その教訓を語れるかで、リーダーを選別しよう
というところにきているんだ。戦うイレブン(政党のコア)と、それを支える中心的
なサポーターとの関係はここでつくる以外にない。候補者調整たぁ、そのことだ。だ
からこそ、政権交代可能な政党をつくるための総括で、やりきってもらいたいもん
だ。
    それで一本化できなかったら、それでもいいじゃないか。政党の総括でど
こがどう論点になっているのか、違いをそこではっきり国民に示して争えばいい。
    それで大いに論争し、大いに争うなら、政権奪取の求心力はむしろ高ま
る。そのエネルギーで吹き抜ければ、「このままでは沈没する」という動機で出てく
る者も巻き込める(「勝ち馬に乗れ」や「生き残り」の選択など)。

□ 出たい人はみんな出よう

    ところで長野のほうも、なかなかおもしろそうじゃないか。
    田中の知事としての統治能力は別として、イチャモンつけの延長で不信任
案を可決した県議会には、田中県政に代わる選択肢を示すという政治家の責任のイロ
ハも分ってなかったわけだから、第二幕での出番がないのは当たり前だな。
    おかげで既得権内部での候補者調整やら根回しやらがいっさい効かなく
なって、第二幕じゃ、出たい人はみんな出る、ってことになった。それをもう潰すだ
けの力も、旧体制にはないや。
    パブリックの責任の前提は自己責任だからな。自己責任をクリアしていな
くてパブリックの責任なんか、分るわけがない。分っていないのに「天下国家」とか
言いたがるヤツほどが、「政治が天職だ」「私には政治が全てだ」と言いたがる。つ
まりはメシのタネとしてしがみついてるってだけじゃないか。何をやる・これだけの
期間でやると言えなくてどうする。それが最低の自己責任だ。それができたら、次の
ことをやる。できなかったら責任をとるってもんだろう。
    そういう意味でいやぁ最近、なにがしかの仕事をしてきたうえで、ある程
度のカネは自力で準備し、家族も説得して、人生の選択として立候補するっていうヤ
ツがちらほら出てきたな。案外、そういう候補者が接戦を制したりもしている。既存
政党ってのは、そういう発意を受け止められるかどうかで、国民主権の感性が試され
てるってところもあるな。
    だから10月27日の補選や来年の統一地方選挙などでは、候補者選びが重要だ。
補選が行われるのは、加藤、辻元、井上というスキャンダル絡みのところと、中田さ
んが横浜市長に転出したところ、鳥取は現職(参)の死去に伴うものだ。この国会の
意義は唯一、スキャンダル追及をきっかけにして、「政治に口利きを求めない人たち
が、自分たちの代表をつくる」政治参加が進むきっかけができたことだ。そういう候
補者選びができるかがポイントだ。
    そういうことから言やぁ、大阪はどうもいただけないな。民主党の比例で
当選した議員が「次」を狙って、自分の後援会長を立てるっていうんだろ。まるきり
「身内の都合」じゃないか。しかもその後援会長ってのが、妻の介護のために市長を辞
めたって人だろ? 奥さんの介護はまだ必要だっていうじゃないか。市長は兼務でき
なくても国会議員なら兼務できるってのか? そりゃないよ。
    山形が、加藤さんの復活がらみで候補者を決められないってのと、まるき
り同じ理屈だ。そんなことをやってたんじゃあ、政権は取れねぇよ。「政治に口利き
を求めない人たち」ってのは多くの場合、国政選挙には行くが、地元の選挙は利害関
係者ばかりだから行かないってのが、まだまだ多いんだ。そういう人たちが投票に行
こうと思うような候補者や、自己責任で立候補しようという、そういう人たちを立て
ていかなけりゃあ。
    長野の場合はとにかく、出たい人はみんな出ろ、選挙で決めようというこ
とだが、今後はそういうなかでの候補者調整も必要になってくるだろう。そこでの調
整は、もう、利権配分の調整じゃないから、なにがしかのパブリックの合意形成が必
要だ。自分たちの町をどうするか・どうしたいか。そのことをめぐってどこで一致で
きるか、違いはどこか。一本化するにしろ、それぞれが出るにしろ、そういうことを
オープンにして選挙を戦わなけりゃ。
    民主党代表選は、その“お手本”にならなけりゃな。利害や思惑で駆け引
きするんじゃねぇ。パブリックをめぐって合意形成する。その作法を示してこそリー
ダーってものだ。
    パブリックをめぐって争うのなら、より高次の求心力に転化するはずだ。
「争うと割れる段階は過ぎた」というのは、そういうことだ。
    戦うイレブンの姿をはっきり押し上げるためにも、オレらも千円払ってサ
ポーターになろうじゃないか。日本新党以来の総括を、政権交代可能な政党をつくる
という点からまとめあげるようにフォロワーとして要求する、そういうふうに参加す
るってことだ。
    労組がまとめてサポーターになるなんざ、冗談じゃない。労働組合員が一
人ひとり、自分の意志でサポーターになるならまっとうだが、「連合何万」なんて言
い方はもうやめるべきなんだ。
晋作   第二期民主党をつくるということは、第一に55年体制の残滓を断ち切る・
廃絶するということです。「世代交代」といったのでは、それがあいまいになる。それ
は、政党建設の総括としてのみ語れるものです。そして第二に、安易な政界再編論に
走るような要素をいっさい入れないということです。民主党を政権をとれる政党に
しっかり育てる。そのためには、細川政権以来の「敗北の総括」を語れるのはわれわ
れしかいない、政党をつくる教訓はここにしかないと言い切れることです。
     この前のご維新(明治維新のことです)じゃ、お前さんたちのような志
士が、チームで役割を果たした。同時に、オレらのような庶民の草莽崛起(そうもう
くっき)、今で言やぁ国民主権、そいつがあって世の中が変わった。今度もやっぱり
そうじゃないか。
     国民主権ってのは、選挙の時によく考えて投票するだけじゃ、足りな
い。候補者をつくる、政党をつくるってぇプロセスとやらにも、政治参加しなけりゃ
ならねぇってわけだ。サポーターも、そのひとつってことだな。

□代表選に挑む決意表明は以下のホームページで見ることができます。
前原誠司氏  http://www.maehara21.com/

野田佳彦氏  http://www.nodayoshi.gr.jp/
松沢成文氏は未掲載、河村たかし氏のは残念ながら不鮮明です。

□◆□ お知らせ □◆□
□第42回定例講演会
「政治の構造改革と政権交代の基盤整備」
講師・飯尾潤氏(政策研究大学院大学教授)
9月11日(水)午後6時30分より
日本青年館 502室
参加費・会員1000円/一般2000円

□第15回 東京・戸田代表を囲む会
ゲストスピーカー・齋藤健氏(ちくま新書「転落の歴史に何を見るか」著者・経産省
官僚)
8月10日(土)午後6時30分より
「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)
参加費・同人会員は無料/その他1000円

□『日本再生』279号・発売中(300円)
第40回定例講演会「わが国の防衛を考える」 前原誠司・衆院議員
「地に足のついた安全保障論議」 枝野幸男・衆院議員
インタビュー/松沢成文・衆院議員、細野豪志・衆院議員、平野貞夫・参院議員

□「がんばろう、日本!」国民協議会 第二回全国大会
政権交代のための国民主権の波を!
2002年10月27日(日)   砂防会館
記念シンポジウム  午後1時より6時より(開場 12時30分)
 基調提起  戸田代表「保守したければ改革せよ―改革保守としての矜持を」
 記念講演  李鍾元 立教大学教授「日韓関係の新ステージと東アジアの未来」
パネルディスカッション 「われわれの政権交代戦略」
        松沢成文、達増拓也、原口一博、武正公一、細野豪志、大塚耕平
        古川元久 中塚一宏(各衆参若手議員)ほか
懇親会   午後6時30分より

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石津美知子 ishizu@ganbarou-nippon.ne.jp
民主統一同盟 「がんばろう、日本!」国民協議会
http://www.ganbarou-nippon.ne.jp
TEL:03-5215-1330 FAX:03-5215-1333