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 メルマガ♯がんばろう、日本!         ・12(01.06.15)
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▼index

■ 小泉人気の虚実:ホンモノか虚ろか、政治家・有権者を試すリトマス試験紙
  『小泉人気は、こうしてさばけ』
  □有権者?それとも観客?
  □小泉人気のさばき方
  □政界大再編への幕を開ける

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 □有権者?それとも観客?
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熊   小泉人気の勢いは、どうにもとまらないみてぇだな。その割りには、
    自民党の人気は回復していねぇ。やっぱりまだダントツの「嫌いな政
    党」だ。小泉と自民党の支持率のギャップをどう見るかだな。
八   それとよ、「改革」ってことでもスローガンは上げたが、何をどうす
    るって話は一向にみえてこねぇ。道路特定財源」でも、見直すってこ
    とだけで、見直してどうするのかは「選挙後」ってことで、一回目の
    党首討論でも逃げられちまった。「それを示さなけりゃ、有権者は何
    を選択すればいいんだ」ってとこまで、鳩山さんには突っ込んでもら
    いたかったねぇ。
熊   選挙後、予算編成になりゃ大変な騒ぎだ。利権にしがみつく族議員の
    抵抗、とひとくくりにもできめぇ。地方交付税ひとつとったって、国
    と地方の関係をどうしていくのか、いろんな議論を集約していく戦略
    が首相にはたしてあるのかってな問題にもなるぜ。
八   一説には、小泉改革のことを「瞬間芸」って言うそうだが、「小泉改
    革」と本来の改革とのギャップが顕在化してくるってわけだ。真紀子
    騒動はその走りかもしれないな。
若侍1 おいおい、それではまるで、テレビの前で寝転がってワイドショーを
    見ているようなものではないか。有権者としてみていることにはなっ
    ておらんぜよ。
熊   そりゃあたしかに。
若侍2 小泉政権になって、政治がムチャクチャになっている。国会の委員会で
    発言したこととまったく別のことを、記者会見で平気で言う。内閣の
    方針と別のことを閣僚が個人的に発言する。こういうことがまかり通
    って、小泉さんだって個人の気持ちをしゃべっているだけでしょ。ま
    るで「純ちゃんの大冒険」ってな感じで。国民のほうも「この続き見
    たいね」と。その視聴率が今の支持率。これは政治ではないですよ。
若侍1 公的な責任から無縁になれば、そりゃあ「純ちゃんの大冒険」ってほ
    うが見ていておもしろいに決まってますよ。そういう国民のほうも、
    有権者としては見ていない。テレビの前の観客ですよ。でも政治は現
    実の問題を解決するために議論し、合意していくことなんだから。他
    人事のように観客でいるわけにはいかないんです。このままじゃ皆さ
    んの生活が大変なことになるんですよ。
八   おっしゃることは、まったくそのとおりだと思います。こうテレビで
    毎日やってると、あっしらもつい、ワイドショー感覚になっちまって。

    でも家で「真紀子さんは困ったもんだ」なんて言うと、女房が「なに
    いってんのよ、あんた。真紀子さんは税金ドロボウの官僚相手に改革
    やろうとしているのに、ジャマする気?!」とやられちまうんですよ。

若侍1 私も先日テレビのワイドショーで、主婦30人と真紀子さんのことを議
    論しましたよ。私が「0点」(本当はマイナスと言いたかったんです
    が)と言った瞬間、周りの主婦からはすごいブーイングがきました。
    でも「国益を取るか人気を取るか」なんていってるようでは政治家じ
    ゃありませんからね(それにしても、外交がこれほどズタズタになっ
    て機能停止しているのに、これに手をつけられない自民党の大物とか
    長老っていうのは何なんでしょうね)。
    それに、きちんと話せば多くの人はわかります。問題はその時間、例
    えば10分立ち止まって聞いてもらえるか、ですね。ミニ集会などで
    は、きちんと説明すればみんな分かってくれますよ。
熊   テレビ受けのする話ってのは、15秒が一区切りというヤツなんだっ
    てな。それじゃどうしたって、理屈は関係ねぇってことにならぁ。小
    泉さんも真紀子さんもこのタイプだな。肝心なところは原稿棒読みで、

    スローガンみたいなところだけワッとやる。それをワイドショーで繰
    り返しやるもんだから、なんだか洗脳されちまったみたいになる。
ノブ  おいら都議選の手伝いしてるんすけど、訪ねていった先でこう言って
    るんです。「最近、政治がおもしろくなってきましたよね」と。する
    とたいていの人は「小泉さんにがんばってほしい」って言うんですね。

    そこで「だったら選挙は自公を落とせってことですよね」と言うと、
    大抵の場合、すっと入るんです。ただ政権交代可能な政治っていうの
    は、まだイメージできない人が多いんすけどね。

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 □小泉人気のさばき方
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若侍2 小泉人気というのは、やはり改革への期待ですよ。一人ひとりがよく分
    かっているかどうかは別として。だから「世論」というのは働きかけ
    る対象であって、政治家のほうがそれに振り回されて一喜一憂してた
    ら、政治家失格なんですよ。
熊   ってことは、小泉人気のさばき方ってことですよね。改革の中身のほ
    うへ、うまくさばきゃいいわけだ。
ノブ  なにをどう変えるのか、何から手をつけたらダメかってことを、オレ
    らもちゃんと考えなきゃいけないってことなんすかね?
八   不良債権ってヤツが問題になってますよね。景気の足をひっぱってる
    から、もうなんとかしなきゃいけないって。でもここにきて残ってい
    るのは相当、重傷のところだろうから、もしそれを一気に処理すれば
    失業が大変だと思うんですけど、そのへんはどうなんですかい。
若侍1 改革というのは、政策パッケージでなければだめなんです。例えば不良
    債権処理なら雇用対策をセットで考えなければならない。それなしに
    不良債権処理だけで突っ込んでいったら、メチャクチャになる。破産
    している企業に税金をつぎこんで生きてるフリをさせるのはやめる。
    救うのは、個々の産業や企業ではなく、人なんだと。ここのところを
    しっかりしなくちゃいけない。
    それを一方では「倒産が増える、大変だ」とあおり、もう一方では「不

    良債権が大変だ」あおる。これじゃ、きちんとした議論はできません。

    それで「痛みに耐えて改革を」と言うんじゃ、ある意味「欲しがりま
    せん、勝つまでは」みたいなもんですよ。
熊   そういう目配りなしに、「断固やる」って掛け声に浮かれて拍手喝采
    してちゃいけないってことなんですね。観客席でいい気になってて、
    気がついたら路頭に迷ってたなんてことになりかねない。
若侍1 真紀子さんの問題もそうですよ。外務省の改革は結構だが、問題はど
    ういう外交をするための外務省改革なのか。それがなければただのか
    く乱。あれじゃあ破壊もできません。小泉・真紀子体制になったって、

    自民党の外交部会長もODA部会長も、しっかりあのSさんなんです
    から。いくら真紀子さんが官僚といがみ合って騒動を起こしても、政
    策決定の構造は何一つ変わっていない。
    こんなことが「改革」ですか? 小泉さんの足ではなくアタマをひっ
    ぱるなんて話もあるが、こんないいかげんなことではひっぱりようが
    ないですよ。
八   言われてみりゃあ、そのとおりだ。
若侍2 小泉さんは、破壊すべき権力からお墨付きをもらって総理になったんだ
    から、それを本当に壊せるのか。つまり勝海舟になれるのか、という
    ことであって、維新をやるのは薩長、今で言えば国民主権であり、選
    挙による政権交代。それ以外に民主主義国家における政策の転換はあ
    りえないんですよ。
ノブ  そうか、政権交代ってのは、そういうふうに言っていけばいいんだ。

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  □ 政界大再編へ幕を開ける
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熊   おいらちょっと気がついたんですけど、今度の参院選で自民・公明が
    過半数をとったら、この先間違いなく三年間は、国政選挙はねぇんで
    すよね。せっかく動き始めたのが、また淀んじまうことになる。そい
    つはゴメンだな。
八   先生がた、政界再編ってのはどうなんですかい。
若侍1 今、参議院の与野党の議席差はわずかだから、与党過半数割れという
    のはそれほど不可能な話ではない。野党が結束して攻めれば、衆院解
    散・総選挙に追い込んでいく道も十分開けるはずです。
熊   野党は大丈夫なんですかい。
若侍2 拙者は楽観しております。第一に有権者がこの十年、確実に成長して
    います。自分自身のことでも、最近は政策論議のような話をみなさん
    きちんと理解してくれるようになったと思います。飯尾潤先生の言う
    ように、「有権者再編」が進んでいる。これからの政界再編はこうした
    有権者再編によって進むはずです。
    第二に、改革の理念について、かなりまとまってきた。既得権を壊す、

    政官業の癒着を断ち切るといった段階の話から、どういう社会をつく
    るのかという方向でのまとまりは、かなりできてきていると思います。

若侍1 改革というのは「壊せばいい」というものではない。ここはきちんと
    守ります、だから安心してここに変えましょう、というものでなけれ
    ばなりません。それがはっきりすればこそ、「痛みに耐える」ことも可
    能になる。そういうものを政策パッケージとしてまとめるのが、政党
    の役割ですよ。
    小泉さんに欠けているのはそこなんです。「壊す話」はするが混乱と
    不安を生むばかりで、じつは壊すことにもなっていない。道路特定財
    源だって地方交付税の削減だって、小泉さんの話のままなら財務省の
    権限が膨らむだけですからね。古い権力には何一つ手をつけることに
    ならない。
    私たちは個人の自由、自立はしっかり守る、そのために競争原理を大
    胆に取り入れる。だけど思い切って競争するためには、失敗しても再
    び挑戦できるような仕組みが必要だし、そこは競争原理ではなく、共
    生とか協力という原理できちんとやっていかなければならない。そう
    いう基本理念は、今後の政界再編の軸として、かなりはっきりしてき
    ていますよ。
若侍2 それともうひとつは外交のこれだけの危機を救えるのは、もう政権交
    代しかないということです。だってこれだけの機能停止状態に対して
    「国益を取るか人気を取るかなんて平然と言っていられる与党なんで
    すよ。ブッシュ政権が誕生し、東アジアの情勢も動いていきます。こ
    の地域はわが国の生命線ですよ。ここでリアリズム外交ができるかど
    うかは、国運を左右するんです。
    歴史を見ても、わが国は国際環境の変化に適応するように政治体制を
    作り変えてきたんです。大化の改新しかり、明治維新しかり。戦前の
    軍部独裁も、敗戦という形でそうなりました。国際環境の変化に対応
    できない政治体制は変わらざるをえないんです。その意味でも、政権
    交代しかない。
八   自民党は割れますかい?
ご隠居 自民党が割れるかどうかというより、われわれの準備がどこまでなの
    か。この十年近くの有権者の成長と蓄積、そこからの有権者再編の力。

    そしてそれと連動できる永田町の成長がどうなのか。それが今日のお
    侍さんの話で、すこしはわかったじゃろ?
    この十年の政界再編の教訓を、政権交代可能な政党政治の確立とその
    基盤整備へと総括しきることができるものだけが、小泉政権を呑み込
    めるというわけじゃ。有権者もバッジ組も小泉人気とやらを、そこに
    向かってうまくさばけるかどうか。小泉政権は、格好のリトマス試験
    紙ということじゃ。
ノブ  よく「失われた十年」て言いますけど、オレらの世代にとっちゃこの十
    年は青春そのものだ。それをそう簡単に失われてたまるかって思って
    たんすけど、先輩がたもちっとは「年の功」ってもんで、ワイドショ
    ーでわかったつもりになってる連中に言ってやってくださいよ。
ご隠居 八割を超える支持ということは、ワイドショーや夕刊紙のところから
    も政治に参加するようになった、改革に期待するしかなくなったとい
    うことじゃ。問題はそれをどのように、有権者として成長させていく
    かじゃ。シモジモの庶民はの、指導者とは別の道を通ってポピュリズ
    ムの誤りを克服していくものじゃ。先に成長した有権者は、後から来
    る、自分たちとは別のワイドショーや夕刊紙から参加してくるものた
    ちの旗振りをせねばならん。今の有権者再編とはそのことじゃ。
熊   合点。さっそく都議選から、お役目を果たすようにいたしやす。今日
    のお侍さんのお話を聞いて、政界大再編ってことが少し実感できやし
    たよ。
八   テレビだとどうしても「鳩山さん、もうちっとなんとかならねぇのか」

    ってとこにばかり目がいちまうんですが、今日のお話を聞いて、新し
    い政党ってもんがやっぱり準備されてないことはないんだってわかり
    やした。
ノブ  「失われた十年」をもう一回失わされるんじゃたまんねぇ。都議選は、

    長野から続いてきた「変えたい」を東京でチャラにしちまうのか、そ
    れとも一歩すすめて参院選、それから総選挙まで押し込んでいく弾み
    をつけるかだ。江戸っ子の面子にかけても、チャラにするわけにゃい
    かねぇや。

《ここで幕間劇》
ある民放のワイドショー
キャスターA「小泉メールマガジン、ついに100万人を越えたそうですねぇ」
キャスターB「世界一のメルマガですよ。私も早速登録しちゃいました。Cさ
      ん、もう登録しました?」
キャスターC「私? しませんよ。だってメルマガなんて、いいことしか書いて
      ないのわかってるじゃないですか」
辛口タレント「自民党本部に行って小泉ポスターを喜んで買っている女の子た
      ちをみたけど、あの子たち選挙なんかいくのかしらねぇ」
キャスターA「行かないでしょうね。総理大臣とメル友になっちゃった〜なん
      てのがいいとこでしょ」
辛口タレント「メル友ったって、なんの意味もないじゃないの。チャットがで
      きるわけじゃないし。“ねぇ聞いて〜”って言って返事がくるわ
      けじゃなし」
解説員   「双方向の対話と言ったって、百万人とじや無理ですよ。結局官
      邸の職員が目を通して、選んだりまとめたりしたものを、何段階
      か通して上げていくわけですから、“側用人政治”じゃないんで
      すか」
キャスターC「個人の感想を軽いタッチで書くのは、始めのうちはいいだろう
      が、それだけじゃ、続かないんじゃないですか。それに政治の話
      ならまず、国会できちんと議論してもらいたいですね」

ディレクター「小泉ネタもそろそろ“引き時”を考える時かな。視聴率が取れ
      なくなったら意味ないからな」


□◆□◆お 知 ら せ◆□◆□
《7月講演会にかえて》
 戸田サロン「都議選をいかに総括し、参院選にどう臨むか」
7月13日(金) 午後6時30分より
民主統一同盟東京事務所(JR・地下鉄「市ヶ谷」徒歩5分)
※都議選は参院選の前哨戦。ここから参院選、さらに参院選後の政治をどう展望
するか、大いに語り合いたいと思います。
会費・2000円(軽食と飲み物を用意します)
 
《「囲む会」など》
牽牛倶楽部   7月 7日 13:30〜 民主統一同盟東京事務所
国民協議会例会 7月 8日 10:00〜 民主統一同盟東京事務所
囲む会(千葉) 6月17日 16:00〜 千葉パルルプラザ
※オブザーバー参加、歓迎します。

■「がんばろう、日本!」国民協議会 全国大会
  平成の草莽崛起を
 〜政権交代可能な政党政治の基盤整備をおしすすめよう〜
 □シンポジウム□
 ・9月23日(日) 午後1時から6時(開場 12時30分)
 ・砂防会館(シェーンバッハサボー)
 ・基調講演  戸田政康 
 ・パネルディスカッション1:国会議員
  「政権交代可能な政党政治と国民主権の発展をめざして」
 ・パネルディスカッション2:自治体首長
  「国民主権の発展と市民自治の深化」
□懇親会□
 ・9月23日(日) 午後6時30分から(シンポジウム終了後)
 ・砂防会館(シェーンバッハサボー)


◇◆メールマガジンの配布先を募集しています◇◆
お申込みは、http://www.ganbarou-nippon.ne.jp より



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民主統一同盟 http://www.ganbarou-nippon.ne.jp
石津美知子 Email:ishizu@ganbarou-nippon.ne.jp
TEL:03-5215-1330 FAX:03-5215-1333
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